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第8章 解の配置と二次関数の応用

—— 「解がどこにあるか」をグラフの形に翻訳して条件を決める ——

二次関数の分野の最後の章です。第7章の終わりで予告したように、「方程式の解が $1$ より大きい」「解の 1 つが $0$ と $1$ の間にある」のような、**解の位置**を条件にした問題を扱います。解そのものが文字を含んできれいに求まらなくても、グラフの**判別式・軸・端の点の $y$ 座標**の 3 つを見れば条件を書き出せます。後半では、文字を分離してグラフで考える方法、$x^2$ や $\lvert x \rvert$ を置きかえた方程式の解の個数、2 つの関数の大小と進み、第1章からの道具を総動員します。

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解が求まらなくても、位置は分かる

第5章 j19 では、二次方程式の解が xx=a{}= a±1{}\pm 1 ときれいに求まったので、「解が 00<x{}< x<3{}< 3 に入る条件」を数直線だけで決められました。ところが、x2x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+6{}+ 6=0{}= 0 の解は xx=a{}= a±a2−a−6{}\pm \sqrt{a^2 - a - 6} で、根号の中に文字が残ります。これを「>0> 0」とおいて不等式を解くのは、たいへんな手間です。

そこで、解の式を追いかけるのをやめて、グラフの形で考えます。方程式 f(x)f(x)=0{}= 0 の解は、yy=f(x){}= f(x) のグラフと xx 軸の共有点の xx 座標でした(第1章 公式5・第6章)。解がどこにあるかは、放物線が xx 軸とどこで交わるかと同じことです。そして放物線の位置は、次の 3 つでほぼ決まります。

このように、方程式の解が数直線のどこにあるかを考える問題を、解の配置の問題といいます。この章では、とくに断らない限り x2x^2 の係数を正(グラフは下に凸)にそろえて考えます。係数が負なら、方程式の両辺に −1-1 を掛ければ解は変わりません。

2 つの解がともに kk より大きい

公式1:2 つの解がともに k より大きい・小さい

f(x)f(x)=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c (a>0){}+ c \ (a > 0),判別式を DD,軸を直線 xx=p{}= p とする。二次方程式 f(x)f(x)=0{}= 0 が

条件判別式軸境目の値
異なる 2 つの解がともに kk より大きいD>0D > 0p>kp > kf(k)>0f(k) > 0
異なる 2 つの解がともに kk より小さいD>0D > 0p<kp < kf(k)>0f(k) > 0

「2 つの解(重解の場合も含む)」のときは、DD>0{}> 0 を DD≧0{}\geqq 0 に変える。kk=0{}= 0 のときは「ともに正」「ともに負」の条件になる。

x y O k f(k) > 0 軸 x = p(p > k) α β D > 0(x 軸と 2 点で交わる) y = f(x)

図のように、2 つの解がともに kk の右にあれば、グラフは次の 3 つを満たしています。xx 軸と 2 点で交わる(DD>0{}> 0)、軸は 2 つの解の真ん中なので kk より右(pp>k{}> k)、xx=k{}= k は 2 つの解の外側なのでグラフは xx 軸より上(f(k)f(k)>0{}> 0)。

大事なのは、逆にこの 3 つがそろえば、2 つの解はともに kk より大きいと言い切れることです。1 つでも欠けると言い切れません。

料理コンテストの予選にたとえると、「味」「見た目」「制限時間」の 3 つの審査があるようなものです。味が抜群でも時間切れなら落ちますし、見た目が完璧でも味がひどければ通りません。3 つの審査はそれぞれ別の失敗を見張っていて、全部に合格したときだけ本選に進めます。解の配置の 3 条件も、それぞれが別の「はみ出し方」を締め出しているのです。

「2 つの解がともに kk より大きい(小さい)」は、判別式・軸・f(k)f(k) の 3 つの条件を全部書き出し、共通部分をとれば求まるということです。

例題1:2 つの解がともに k より大きい・小さい

(1) 二次方程式 x2x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+6{}+ 6=0{}= 0 が異なる 2 つの正の解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(2) (1) と同じ方程式が異なる 2 つの負の解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(3) 二次方程式 x2x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+2{}+ 2=0{}= 0 の異なる 2 つの解がともに 11 より大きくなるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。


【解答】

(1) f(x)f(x)=x2{}= x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+6{}+ 6 とおきます。グラフは下に凸で、軸は直線 xx=a{}= a です。yy=f(x){}= f(x) のグラフが xx 軸の正の部分と異なる 2 点で交わる条件は、次の 3 つです。

  • D4\dfrac{D}{4}=a2{}= a^2−(a+6){}- (a + 6)=(a+2)(a−3){}= (a + 2)(a - 3)>0{}> 0 より aa<−2,{}< -2,33<a{}< a
  • 軸について aa>0{}> 0
  • f(0)f(0)=a{}= a+6{}+ 6>0{}> 0 より aa>−6{}> -6

3 つの共通部分をとって

a>3‾\underline{a > 3}

第7章の終わりで予告した答えと同じです。

(2) 今度は xx 軸の負の部分と 2 点で交わる条件です。判別式と f(0)f(0) の条件は (1) と同じで、軸の条件だけが aa<0{}< 0 に変わります。aa<−2,{}< -2,33<a{}< a と aa<0{}< 0 と aa>−6{}> -6 の共通部分をとって

−6<a<−2‾\underline{-6 < a < -2}

(3) g(x)g(x)=x2{}= x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+2{}+ 2 とおくと、軸は直線 xx=a{}= a です。

  • D4\dfrac{D}{4}=a2{}= a^2−a{}- a−2{}- 2=(a+1)(a−2){}= (a + 1)(a - 2)>0{}> 0 より aa<−1,{}< -1,22<a{}< a
  • 軸について aa>1{}> 1
  • g(1)g(1)=1{}= 1−2a{}- 2a+a{}+ a+2{}+ 2=3{}= 3−a{}- a>0{}> 0 より aa<3{}< 3

共通部分をとって

2<a<3‾\underline{2 < a < 3}

たとえば aa=52{}= \dfrac{5}{2} なら、方程式は 2x22x^2−10x{}- 10x+9{}+ 9=0{}= 0 で、解は xx=5±72{}= \dfrac{5 \pm \sqrt{7}}{2}。7\sqrt{7}≒2.65{}\fallingdotseq 2.65 なので、小さいほうも 5−2.652\dfrac{5 - 2.65}{2}≒1.18{}\fallingdotseq 1.18 で、確かに 11 より大きくなっています。

kk が 2 つの解の間にある

公式2:k が 2 つの解の間にある

f(x)f(x)=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c (a>0){}+ c \ (a > 0) のとき、f(x)f(x)=0{}= 0 の 1 つの解が kk より小さく、他の解が kk より大きくなる条件は

f(k)\displaystyle f(k)<0\displaystyle {}< 0
  • とくに kk=0{}= 0 なら、正の解と負の解を 1 つずつもつ   ⟺  f(0)\iff f(0)=c{}= c<0{}< 0。
  • x2x^2 の係数が負のときも含めて書くと、異符号の 2 つの解をもつ   ⟺  ac\iff ac<0{}< 0。
  • 2 つの数 kk<l{}< l の外側に 1 つずつ(α\alpha<k,{}< k,ll<β{}< \beta)  ⟺  f(k)\iff f(k)<0{}< 0 かつ f(l)f(l)<0{}< 0。
x y O k f(k) < 0 α β k の左右に 1 つずつ解がある y = f(x)

公式1では 3 つも条件が必要でしたが、こちらは f(k)f(k)<0{}< 0 の1 つだけで足ります。xx=k{}= k でグラフが xx 軸より下にあれば、下に凸の放物線は、そこから左へ進んでも右へ進んでもやがて上がっていき、必ずどこかで xx 軸を横切るからです。2 点で交わるので DD>0{}> 0 も自動的に成り立ち、別に調べる必要はありません(厳密定義のページで確かめます)。

一本道の途中に、通行止めの工事区間があるとします。自分がいま工事区間の中にいると分かれば、区間の始まりは自分より手前に、終わりは自分より先に、必ずあります。「区間の端が本当に 2 つあるか」を別に確かめる必要はありません。f(k)f(k)<0{}< 0 は「kk が工事区間(2 つの解にはさまれた部分)の中にいる」という情報なのです。

「kk が 2 つの解の間にある」は f(k)f(k)<0{}< 0 の 1 つだけで決まり、判別式も軸も調べなくてよいということです。

例題2:k が 2 つの解の間にある

(1) 二次方程式 x2x^2+ax{}+ ax+a2{}+ a^2−4{}- 4=0{}= 0 が正の解と負の解を 1 つずつもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(2) 二次方程式 x2x^2−(a+2)x{}- (a + 2)x+3a{}+ 3a=0{}= 0 の 1 つの解が 11 より小さく、他の解が 11 より大きくなるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(3) 二次方程式 x2x^2−ax{}- ax+a{}+ a−5{}- 5=0{}= 0 の 1 つの解が −1-1 より小さく、他の解が 22 より大きくなるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。


【解答】

(1) f(x)f(x)=x2{}= x^2+ax{}+ ax+a2{}+ a^2−4{}- 4 とおくと、条件は f(0)f(0)<0{}< 0 です。

a2\displaystyle a^2−4\displaystyle {}- 4<0\displaystyle {}< 0  ⟺  (a+2)(a−2)\displaystyle {}\iff (a + 2)(a - 2)<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}−2<a<2‾\displaystyle \underline{-2 < a < 2}

(2) f(x)f(x)=x2{}= x^2−(a+2)x{}- (a + 2)x+3a{}+ 3a とおくと、条件は f(1)f(1)<0{}< 0 です。

f(1)\displaystyle f(1)=1\displaystyle {}= 1−(a+2)\displaystyle {}- (a + 2)+3a\displaystyle {}+ 3a=2a\displaystyle {}= 2a−1\displaystyle {}- 1<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}a<12‾\displaystyle \underline{a < \frac{1}{2}}

(3) f(x)f(x)=x2{}= x^2−ax{}- ax+a{}+ a−5{}- 5 とおくと、−1-1 と 22 がともに 2 つの解の間にあればよいので、条件は f(−1)f(-1)<0{}< 0 かつ f(2)f(2)<0{}< 0 です。

  • f(−1)f(-1)=1{}= 1+a{}+ a+a{}+ a−5{}- 5=2a{}= 2a−4{}- 4<0{}< 0 より aa<2{}< 2
  • f(2)f(2)=4{}= 4−2a{}- 2a+a{}+ a−5{}- 5=−a{}= -a−1{}- 1<0{}< 0 より aa>−1{}> -1
−1<a<2‾\underline{-1 < a < 2}

(3) で f(−1)f(-1)<0{}< 0 だけにすると、「−1-1 は 2 つの解の間にある」ことしか分からず、大きいほうの解が 22 を超えるとは限りません。2 つの点それぞれについて「間にある」を課します。

範囲の中にある解

公式3:範囲 p < x < q にある解

f(x)f(x)=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c (a>0){}+ c \ (a > 0),軸を直線 xx=s{}= s とする。

(A) 異なる 2 つの解がともに pp<x{}< x<q{}< q にある

D\displaystyle D>0,\displaystyle {}> 0,p\displaystyle p<s\displaystyle {}< s<q,\displaystyle {}< q,f(p)\displaystyle f(p)>0,\displaystyle {}> 0,f(q)\displaystyle f(q)>0\displaystyle {}> 0

(B) pp<x{}< x<q{}< q にただ 1 つの解がある

  • f(p)f(q)f(p)f(q)<0{}< 0 なら、pp<x{}< x<q{}< q にただ 1 つの解がある。
  • f(p)f(p)=0{}= 0 や f(q)f(q)=0{}= 0 になる場合、重解が pp<x{}< x<q{}< q に入る場合は、その値を方程式に代入して別に調べる。

(A) は公式1を両側から使ったものです。左の端 pp に対しては「ともに pp より大きい」、右の端 qq に対しては「ともに qq より小さい」を課すので、判別式・軸・両端の値で 4 つの条件になります。

(B) の f(p)f(q)f(p)f(q)<0{}< 0 は、「f(p)f(p) と f(q)f(q) の一方が正で他方が負」という意味です。xx=p{}= p と xx=q{}= q でグラフが xx 軸の反対側にいるので、その間で少なくとも 1 回は xx 軸を横切ります。二次関数のグラフが xx 軸と交わるのは多くても 2 回で、もう 1 つの解は範囲の外にあることも言えるので、ちょうど 1 つです(厳密定義のページで確かめます)。

朝、A 県の家を出た人が、昼に B 県の職場にいたなら、その間に必ず県境をまたいでいます。どこでまたいだかは分からなくても、「またいだこと」は出発点と到着点の 2 か所を見るだけで確かめられます。f(p)f(p) と f(q)f(q) の符号が反対なら、その間で xx 軸(県境)をまたいでいるのです。

ただし、端の点がちょうど解になる(f(p)f(p)=0{}= 0)場合は、県境の上に立っているようなもので、f(p)f(q)f(p)f(q)<0{}< 0 の判定からもれます。範囲に端を含むか含まないかによって答えが変わるので、その値のときの解を実際に求めて確かめます。

範囲の中に解が 2 つなら判別式・軸・両端の値の 4 条件、ただ 1 つなら両端の値の符号が反対であることを使い、端の点が解になる場合と重解の場合は別に確かめるということです。

例題3:範囲の中にある解

(1) 二次方程式 x2x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+2{}+ 2=0{}= 0 の異なる 2 つの解がともに 00<x{}< x<3{}< 3 の範囲にあるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(2) 二次方程式 x2x^2−ax{}- ax+2a{}+ 2a−3{}- 3=0{}= 0 が 00<x{}< x<1{}< 1 の範囲にただ 1 つの解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。


【解答】

(1) f(x)f(x)=x2{}= x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+2{}+ 2 とおくと、軸は直線 xx=a{}= a です。

  • D4\dfrac{D}{4}=(a+1)(a−2){}= (a + 1)(a - 2)>0{}> 0 より aa<−1,{}< -1,22<a{}< a(例題1(3) と同じ)
  • 軸について 00<a{}< a<3{}< 3
  • f(0)f(0)=a{}= a+2{}+ 2>0{}> 0 より aa>−2{}> -2
  • f(3)f(3)=9{}= 9−6a{}- 6a+a{}+ a+2{}+ 2=11{}= 11−5a{}- 5a>0{}> 0 より aa<115{}< \dfrac{11}{5}

4 つの共通部分をとって

2<a<115‾\underline{2 < a < \frac{11}{5}}

(2) f(x)f(x)=x2{}= x^2−ax{}- ax+2a{}+ 2a−3{}- 3 とおくと、f(0)f(0)=2a{}= 2a−3{}- 3,f(1)f(1)=1{}= 1−a{}- a+2a{}+ 2a−3{}- 3=a{}= a−2{}- 2 です。

f(0)f(1)f(0)f(1)<0{}< 0 のとき

(2a−3)(a−2)\displaystyle (2a - 3)(a - 2)<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}32\displaystyle \frac{3}{2}<a\displaystyle {}< a<2\displaystyle {}< 2

このとき 00<x{}< x<1{}< 1 にただ 1 つの解があります。

端の点が解になるとき

  • f(0)f(0)=0{}= 0,つまり aa=32{}= \dfrac{3}{2} のとき、方程式は x2x^2−32x{}- \dfrac{3}{2}x=0{}= 0 で、解は xx=0,{}= 0, 32\ \dfrac{3}{2}。どちらも 00<x{}< x<1{}< 1 に入らないので不適です。
  • f(1)f(1)=0{}= 0,つまり aa=2{}= 2 のとき、方程式は x2x^2−2x{}- 2x+1{}+ 1=0{}= 0 で、解は xx=1{}= 1(重解)。00<x{}< x<1{}< 1 に入らないので不適です。

重解が範囲に入るとき DD=a2{}= a^2−4(2a−3){}- 4(2a - 3)=(a−2)(a−6){}= (a - 2)(a - 6)=0{}= 0 より aa=2,{}= 2, 6\ 6。重解はそれぞれ xx=1,{}= 1, 3\ 3 で、どちらも範囲に入りません。

以上から

32<a<2‾\underline{\frac{3}{2} < a < 2}

文字を分離して、グラフで考える

公式4:文字を分離してグラフで考える

方程式が g(x)g(x)=a{}= a(左辺に文字 aa を含まない)の形に変形できるとき

g(x)\displaystyle g(x)=a の実数解\displaystyle {}= a \ \text{の実数解}  ⟺  y\displaystyle {}\iff y=g(x) のグラフと直線 y\displaystyle {}= g(x) \ \text{のグラフと直線}\ y=a の共有点の x 座標\displaystyle {}= a \ \text{の共有点の}\ x \ \text{座標}
  • 範囲 pp≦x{}\leqq x≦q{}\leqq q に解をもつ条件は、aa がその範囲での g(x)g(x) の値域に入ること。
  • 範囲の中にある解の個数は、直線 yy=a{}= a を上下に動かして、共有点の個数を数える。範囲の端を含むかどうかに注意する。
x y O (−1, 3) (2, 0) (1, −1) a = 3:1 個 0 < a ≦ 3:1 個 −1 < a ≦ 0:2 個 a = −1:1 個 y = x² − 2x

第6章の公式4で、f(x)f(x)=k{}= k の解の個数を「kk を分離してグラフを固定する」方法で数えました。解の配置でも、方程式から文字だけを右辺に移せるなら、この方法がいちばん速く確実です。公式1〜3のように判別式・軸・端の値を組み合わせる必要がなく、固定した 1 本の放物線と、水平に動く 1 本の直線だけを見ればよいからです。

ビルの窓ふきのゴンドラを思い浮かべてください。建物の外壁が曲がっていても、ゴンドラは水平のまま上下に動くだけです。ある高さで外壁に何か所触れるかは、壁の形を 1 回描いておけば、ゴンドラの高さを変えながら読み取れます。動くものを「水平な直線」1 本にまとめるのが、文字を分離するねらいです。

一方、x2x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+2{}+ 2=0{}= 0 のように文字が xx と掛け合わされていると、aa だけを右辺に集めても左辺が二次関数になりません(aa=x2+22x−1{}= \dfrac{x^2 + 2}{2x - 1})。そういうときは、公式1〜3のグラフの位置関係で考えます。

文字を g(x)g(x)=a{}= a の形に分離できれば、固定した放物線と水平な直線 yy=a{}= a の共有点を数えるだけで、解の配置も解の個数も分かるということです。

例題4:文字を分離する

xx の方程式 x2x^2−2x{}- 2x−a{}- a=0{}= 0 について、次の問いに答えなさい。

(1) −1-1≦x{}\leqq x≦2{}\leqq 2 の範囲に少なくとも 1 つの解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(2) −1-1≦x{}\leqq x≦2{}\leqq 2 の範囲にある解の個数を、aa の値によって場合分けして求めなさい。


【解答】

方程式は x2x^2−2x{}- 2x=a{}= a と変形できます。g(x)g(x)=x2{}= x^2−2x{}- 2x=(x−1)2{}= (x - 1)^2−1 (−1≦x≦2){}- 1 \ (-1 \leqq x \leqq 2) とおくと、解は yy=g(x){}= g(x) のグラフと直線 yy=a{}= a の共有点の xx 座標です。

g(1)g(1)=−1{}= -1(頂点),g(−1)g(-1)=3{}= 3,g(2)g(2)=0{}= 0 です。

(1) −1-1≦x{}\leqq x≦2{}\leqq 2 での g(x)g(x) の値域は、最小値 −1-1(xx=1{}= 1)、最大値 33(xx=−1{}= -1 の端)なので −1-1≦g(x){}\leqq g(x)≦3{}\leqq 3。aa がこの範囲にあればよいので

−1≦a≦3‾\underline{-1 \leqq a \leqq 3}

(2) 直線 yy=a{}= a を下から上へ動かして、共有点を数えます。

  • aa<−1{}< -1 のとき 共有点なし
  • aa=−1{}= -1 のとき 頂点で接して 1 個
  • −1-1<a{}< a≦0{}\leqq 0 のとき 軸の左右に 1 個ずつで 2 個(aa=0{}= 0 のときは xx=0,{}= 0, 2\ 2 で、右の端 xx=2{}= 2 を含む)
  • 00<a{}< a≦3{}\leqq 3 のとき 軸の左側の 1 個だけ(右側の交点は xx>2{}> 2 に出る)
  • aa>3{}> 3 のとき 共有点なし
a<−1, 3<a のとき 0 個a=−1, 0<a≦3 のとき 1 個−1<a≦0 のとき 2 個‾\underline{\begin{aligned}&a < -1,\ 3 < a \ \text{のとき}\ 0\ \text{個} \\ &a = -1,\ 0 < a \leqq 3 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &-1 < a \leqq 0 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個}\end{aligned}}

境目の aa=0{}= 0 と aa=3{}= 3 は、実際に解いて確かめます。aa=0{}= 0 なら x(x−2)x(x - 2)=0{}= 0 で xx=0,{}= 0, 2\ 2(2 個とも範囲内)、aa=3{}= 3 なら (x+1)(x−3)(x + 1)(x - 3)=0{}= 0 で範囲内は xx=−1{}= -1 の 1 個です。

置きかえた方程式の解の個数

公式5:置きかえた方程式の解の個数

tt=x2{}= x^2 と置きかえると、tt の値 1 つに対して xx の値は

tt の値対応する xx個数
t>0t > 0x=±tx = \pm\sqrt{t}2 個
t=0t = 0x=0x = 01 個
t<0t < 0なし0 個

tt=∣x∣{}= \lvert x \rvert でも同じ表になる。xx の方程式の解の個数は、tt の方程式の解がどこにあるか(tt>0{}> 0,tt=0{}= 0,tt<0{}< 0 のどれか)を調べて、表の個数を足し合わせて求める。tt=x2{}= x^2−2x{}- 2x=(x−1)2{}= (x - 1)^2−1{}- 1 のように置きかえたときは、tt>−1{}> -1 で 2 個、tt=−1{}= -1 で 1 個、tt<−1{}< -1 で 0 個になる。

x4x^4−4x2{}- 4x^2+a{}+ a=0{}= 0 は四次方程式ですが、tt=x2{}= x^2 とおけば t2t^2−4t{}- 4t+a{}+ a=0{}= 0 という二次方程式になります(第5章 公式4で使った置きかえです)。ただし、tt の解が 1 つ見つかっても、xx の解が 1 つとは限りません。

ペアチケットにたとえると分かりやすいでしょう。tt>0{}> 0 の解は「2 人で入れるペアチケット」で、xx=t{}= \sqrt{t} と xx=−t{}= -\sqrt{t} の 2 人が入場できます。tt=0{}= 0 の解は「1 人用のチケット」で、xx=0{}= 0 しか入れません。tt<0{}< 0 の解は「期限切れのチケット」で、だれも入れません。xx の解の個数は、手元にあるチケットの種類を調べて、入場できる人数を合計したものです。

tt の解が正か負か 00 かを調べるのは、まさに公式1・2の解の配置です。この章の前半の道具が、そのまま使えます。

置きかえた方程式では、tt の解 1 つが xx の解いくつに当たるかを表で確かめ、tt の解の配置から xx の解の個数を数えるということです。

例題5:四次方程式の解の個数

xx の方程式 x4x^4−4x2{}- 4x^2+a{}+ a=0{}= 0 の異なる実数解の個数を、定数 aa の値によって場合分けして求めなさい。


【解答】

tt=x2{}= x^2 とおくと t2t^2−4t{}- 4t+a{}+ a=0{}= 0,つまり −t2-t^2+4t{}+ 4t=a{}= a です。h(t)h(t)=−t2{}= -t^2+4t{}+ 4t=−(t−2)2{}= -(t - 2)^2+4{}+ 4 とおき、yy=h(t){}= h(t) のグラフと直線 yy=a{}= a の共有点の tt 座標を、tt>0{}> 0 と tt=0{}= 0 と tt<0{}< 0 に分けて調べます。h(0)h(0)=0{}= 0 です。

  • aa>4{}> 4 のとき tt の解はないので、xx の解は 00 個。
  • aa=4{}= 4 のとき tt=2{}= 2(重解)で、tt>0{}> 0 が 1 つ。xx=±2{}= \pm\sqrt{2} の 2 個。
  • 00<a{}< a<4{}< 4 のとき tt=2{}= 2±4−a{}\pm \sqrt{4 - a} で、4−a\sqrt{4 - a}<2{}< 2 だから 2 つとも正。xx の解は 22+2{}+ 2=4{}= 4 個。
  • aa=0{}= 0 のとき tt=0,{}= 0, 4\ 4。tt=0{}= 0 から xx=0{}= 0、tt=4{}= 4 から xx=±2{}= \pm 2 で、33 個。
  • aa<0{}< 0 のとき tt の解は正と負が 1 つずつ(t2t^2−4t{}- 4t+a{}+ a の tt=0{}= 0 での値 aa が負、公式2)。正の解だけが使えて、xx の解は 22 個。
a>4 のとき 0 個a=4, a<0 のとき 2 個a=0 のとき 3 個0<a<4 のとき 4 個‾\underline{\begin{aligned}&a > 4 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個} \\ &a = 4,\ a < 0 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &a = 0 \ \text{のとき}\ 3\ \text{個} \\ &0 < a < 4 \ \text{のとき}\ 4\ \text{個}\end{aligned}}

aa=0{}= 0 のとき、方程式は x2(x2−4)x^2(x^2 - 4)=0{}= 0 で、解は xx=0,{}= 0, ±2{}\ \pm 2 の 3 個です。tt=0{}= 0 が「1 人用のチケット」になる、ちょうど境目の場合です。

2 つの関数の大小

最後に、2 つの関数の値を比べる問題です。「すべての」「ある」(第7章 小話3)が、どこに掛かっているかで条件が変わります。

公式6:2 つの関数の大小

範囲 II(両端を含む)で、関数 f(x)f(x),g(x)g(x) の最大値・最小値があるとする。

条件言いかえ
すべての xx について f(x)<g(x)f(x) < g(x)h(x)=g(x)−f(x)h(x) = g(x) - f(x) の最小値 >0> 0
ある xx について f(x)<g(x)f(x) < g(x)h(x)=g(x)−f(x)h(x) = g(x) - f(x) の最大値 >0> 0
すべての x1x_1,x2x_2 について f(x1)<g(x2)f(x_1) < g(x_2)ff の最大値 << gg の最小値
ある x1x_1,x2x_2 について f(x1)<g(x2)f(x_1) < g(x_2)ff の最小値 << gg の最大値

(xx,x1x_1,x2x_2 はすべて II の中で考える。)

上の 2 行は、同じ xx での値どうしを比べるので、差 h(x)h(x) を 1 つの関数として扱います。下の 2 行は、x1x_1 と x2x_2 を別々に選べるので、ff と gg をそれぞれ単独で調べて、いちばん不利な組(または有利な組)を比べます。

リンゴの箱とミカンの箱で考えてみましょう。「どのリンゴも、どのミカンより重い」と言えるのは、いちばん軽いリンゴが、いちばん重いミカンより重いときです。全部の組を量らなくても、この 1 組だけで決まります。一方、「あるリンゴが、あるミカンより重い」なら、いちばん重いリンゴがいちばん軽いミカンより重ければ十分です。どちらも、それぞれの箱の中の「いちばん」を探す作業になります。

同じ xx で比べるなら差の関数の最小値・最大値、x1x_1 と x2x_2 を別々に選べるなら ff と gg それぞれの最大値・最小値を比べるということです。

例題6:2 つの関数の大小

f(x)f(x)=x2{}= x^2−2x{}- 2x+a{}+ a,g(x)g(x)=−x2{}= -x^2+4x{}+ 4x とします。xx,x1x_1,x2x_2 はすべて 00≦x{}\leqq x≦3{}\leqq 3 の範囲で考えます。

(1) すべての xx について f(x)f(x)<g(x){}< g(x) となるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(2) すべての x1x_1,x2x_2 について f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2) となるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(3) ある x1x_1,x2x_2 について f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2) となるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。


【解答】

(1) h(x)h(x)=g(x){}= g(x)−f(x){}- f(x)=−2x2{}= -2x^2+6x{}+ 6x−a{}- a=−2(x−32)2{}= -2\left(x - \dfrac{3}{2}\right)^2+92{}+ \dfrac{9}{2}−a{}- a とおきます。上に凸で、軸 xx=32{}= \dfrac{3}{2} は 00≦x{}\leqq x≦3{}\leqq 3 のちょうど真ん中なので、最小値は軸から遠い両端でとり、h(0)h(0)=h(3){}= h(3)=−a{}= -a です。

−a\displaystyle -a>0\displaystyle {}> 0より\displaystyle \text{より}a<0‾\displaystyle \underline{a < 0}

(2) f(x)f(x)=(x−1)2{}= (x - 1)^2+a{}+ a−1{}- 1 は、軸 xx=1{}= 1 から遠い端 xx=3{}= 3 で最大値 f(3)f(3)=a{}= a+3{}+ 3 をとります。g(x)g(x)=−(x−2)2{}= -(x - 2)^2+4{}+ 4 は、軸 xx=2{}= 2 から遠い端 xx=0{}= 0 で最小値 g(0)g(0)=0{}= 0 をとります(g(3)g(3)=3{}= 3)。条件は「ff の最大値 << gg の最小値」なので

a\displaystyle a+3\displaystyle {}+ 3<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}a<−3‾\displaystyle \underline{a < -3}

(3) ff の最小値は f(1)f(1)=a{}= a−1{}- 1、gg の最大値は g(2)g(2)=4{}= 4 です。条件は「ff の最小値 << gg の最大値」なので

a\displaystyle a−1\displaystyle {}- 1<4\displaystyle {}< 4より\displaystyle \text{より}a<5‾\displaystyle \underline{a < 5}

3 つの答え aa<0{}< 0,aa<−3{}< -3,aa<5{}< 5 を比べると、(2) がいちばん厳しく、(3) がいちばんゆるい条件です。(1) は「同じ xx どうし」だけを比べるので、その中間になります。

二次関数の分野のまとめ

この分野では、関数とグラフの基本(第1章)から始めて、平方完成(第2章)、最大・最小(第3章)、式の決定(第4章)、二次方程式(第5章)、判別式(第6章)、二次不等式(第7章)と進み、この章で「解の位置」までたどり着きました。

どの章にも共通していたのは、式の問題をグラフの言葉に翻訳するという考え方です。

式の言葉グラフの言葉
最大値・最小値いちばん高い点・低い点(軸との距離)
方程式 f(x)=0f(x) = 0 の実数解xx 軸との共有点
判別式 DD の符号頂点が xx 軸より上か下か
不等式 f(x)>0f(x) > 0 の解グラフが xx 軸より上にある範囲
解の配置判別式・軸・端の値で決まる放物線の位置

この翻訳は、このあと学ぶ図形と方程式(放物線と円・直線、不等式の表す領域)や、微分積分(接線、一般の関数の最大・最小)でも、形を変えて何度も使います。

基礎確認問題(全5問)

まずは公式をそのまま使う、ごく簡単な問題で確認しましょう。

問1

二次方程式 x2x^2+2x{}+ 2x+a{}+ a=0{}= 0 が正の解と負の解を 1 つずつもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

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答え

a<0‾\underline{a < 0}(f(x)f(x)=x2{}= x^2+2x{}+ 2x+a{}+ a として f(0)f(0)=a{}= a<0{}< 0)

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問2

二次方程式 x2x^2−4x{}- 4x+a{}+ a=0{}= 0 の 1 つの解が 11 より小さく、他の解が 11 より大きくなるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

a<3‾\underline{a < 3}(f(1)f(1)=1{}= 1−4{}- 4+a{}+ a=a{}= a−3{}- 3<0{}< 0)

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問3

二次方程式 x2x^2−2ax{}- 2ax+4{}+ 4=0{}= 0 が異なる 2 つの正の解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

a>2‾\underline{a > 2}(D4\dfrac{D}{4}=a2{}= a^2−4{}- 4>0{}> 0,軸 aa>0{}> 0,f(0)f(0)=4{}= 4>0{}> 0 の共通部分)

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問4

xx の方程式 x2x^2−2x{}- 2x=a{}= a が 00≦x{}\leqq x≦3{}\leqq 3 の範囲に解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

−1≦a≦3‾\underline{-1 \leqq a \leqq 3}(yy=x2{}= x^2−2x (0≦x≦3){}- 2x \ (0 \leqq x \leqq 3) の値域。最小値 −1-1(xx=1{}= 1)、最大値 33(xx=3{}= 3))

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問5

方程式 x4x^4−3x2{}- 3x^2−4{}- 4=0{}= 0 の実数解を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

x=±2‾\underline{x = \pm 2}((x2−4)(x2+1)(x^2 - 4)(x^2 + 1)=0{}= 0 で、x2x^2=−1{}= -1 を満たす実数はない)

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実践問題(全20問)

難易度マークは ★=基礎、★★=標準、★★★=入試レベルです。★から順に取り組みましょう。

問1 ★

二次方程式 x2x^2−2(a−1)x{}- 2(a - 1)x+a{}+ a+5{}+ 5=0{}= 0 が (1) 異なる 2 つの正の解をもつ、(2) 異なる 2 つの負の解をもつ、ような定数 aa の値の範囲を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) aa>4{}> 4 (2) −5-5<a{}< a<−1{}< -1

解説

f(x)f(x)=x2{}= x^2−2(a−1)x{}- 2(a - 1)x+a{}+ a+5{}+ 5 とおくと、軸は直線 xx=a{}= a−1{}- 1 です(公式1)。

  • D4\dfrac{D}{4}=(a−1)2{}= (a - 1)^2−(a+5){}- (a + 5)=a2{}= a^2−3a{}- 3a−4{}- 4=(a+1)(a−4){}= (a + 1)(a - 4)>0{}> 0 より aa<−1,{}< -1,44<a{}< a
  • f(0)f(0)=a{}= a+5{}+ 5>0{}> 0 より aa>−5{}> -5

(1) 軸について aa−1{}- 1>0{}> 0,つまり aa>1{}> 1。3 つの共通部分をとって

a>4‾\underline{a > 4}

(2) 軸について aa−1{}- 1<0{}< 0,つまり aa<1{}< 1。3 つの共通部分をとって

−5<a<−1‾\underline{-5 < a < -1}

判別式と f(0)f(0) の条件は (1) と (2) で共通で、軸の条件だけが入れかわります。

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問2 ★

(1) 2x22x^2+3x{}+ 3x+a{}+ a−1{}- 1=0{}= 0

(2) kx2kx^2−3x{}- 3x+k{}+ k−2{}- 2=0{}= 0(kk≠0{}\neq 0)

上の (1),(2) の二次方程式が正の解と負の解を 1 つずつもつような、定数 aa,kk の値の範囲を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) aa<1{}< 1 (2) 00<k{}< k<2{}< 2

解説

(1) x2x^2 の係数は正なので、f(x)f(x)=2x2{}= 2x^2+3x{}+ 3x+a{}+ a−1{}- 1 として f(0)f(0)<0{}< 0 が条件です(公式2)。

a\displaystyle a−1\displaystyle {}- 1<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}a<1‾\displaystyle \underline{a < 1}

(2) x2x^2 の係数 kk の符号が分からないので、両辺を kk で割って x2x^2 の係数を 11 にします。

x2\displaystyle x^2−3kx\displaystyle {}- \frac{3}{k}x+k−2k\displaystyle {}+ \frac{k - 2}{k}=0\displaystyle {}= 0

左辺を g(x)g(x) とおくと、条件は g(0)g(0)=k−2k{}= \dfrac{k - 2}{k}<0{}< 0 です。分母と分子の符号が反対なので、両辺に k2 (>0)k^2 \ (> 0) を掛けて

k(k−2)\displaystyle k(k - 2)<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}0<k<2‾\displaystyle \underline{0 < k < 2}

公式2の「acac<0{}< 0」をそのまま使っても、k(k−2)k(k - 2)<0{}< 0 になります。

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問3 ★

二次方程式 x2x^2+ax{}+ ax+a{}+ a+3{}+ 3=0{}= 0 の 1 つの解が 22 より小さく、他の解が 22 より大きくなるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

aa<−73{}< -\dfrac{7}{3}

解説

f(x)f(x)=x2{}= x^2+ax{}+ ax+a{}+ a+3{}+ 3 とおくと、条件は f(2)f(2)<0{}< 0 だけです(公式2)。

f(2)\displaystyle f(2)=4\displaystyle {}= 4+2a\displaystyle {}+ 2a+a\displaystyle {}+ a+3\displaystyle {}+ 3=3a\displaystyle {}= 3a+7\displaystyle {}+ 7<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}a<−73‾\displaystyle \underline{a < -\frac{7}{3}}

判別式を別に調べる必要はありません。f(2)f(2)<0{}< 0 なら、下に凸のグラフは xx=2{}= 2 の左右で 1 回ずつ xx 軸を横切るので、DD>0{}> 0 は自動的に成り立ちます。たとえば aa=−3{}= -3 なら x2x^2−3x{}- 3x=0{}= 0 で、解 xx=0,{}= 0, 3\ 3 は確かに 22 をはさんでいます。

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問4 ★

二次方程式 x2x^2−2ax{}- 2ax+3a{}+ 3a−2{}- 2=0{}= 0 の 2 つの実数解(重解の場合も含む)がともに 11 より大きくなるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

aa≧2{}\geqq 2

解説

f(x)f(x)=x2{}= x^2−2ax{}- 2ax+3a{}+ 3a−2{}- 2 とおくと、軸は直線 xx=a{}= a です。重解も含むので、判別式は DD≧0{}\geqq 0 とします(公式1)。

  • D4\dfrac{D}{4}=a2{}= a^2−3a{}- 3a+2{}+ 2=(a−1)(a−2){}= (a - 1)(a - 2)≧0{}\geqq 0 より aa≦1,{}\leqq 1,22≦a{}\leqq a
  • 軸について aa>1{}> 1
  • f(1)f(1)=1{}= 1−2a{}- 2a+3a{}+ 3a−2{}- 2=a{}= a−1{}- 1>0{}> 0 より aa>1{}> 1

共通部分をとって

a≧2‾\underline{a \geqq 2}

aa=2{}= 2 のとき方程式は (x−2)2(x - 2)^2=0{}= 0 で、重解 xx=2{}= 2 は確かに 11 より大きくなります。「異なる 2 つの解」なら aa>2{}> 2 です。

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問5 ★

二次方程式 x2x^2−ax{}- ax+a{}+ a−4{}- 4=0{}= 0 の 1 つの解が 00 より小さく、他の解が 33 より大きくなるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

52\dfrac{5}{2}<a{}< a<4{}< 4

解説

f(x)f(x)=x2{}= x^2−ax{}- ax+a{}+ a−4{}- 4 とおきます。00 と 33 がともに 2 つの解の間にあればよいので、条件は f(0)f(0)<0{}< 0 かつ f(3)f(3)<0{}< 0 です(公式2)。

  • f(0)f(0)=a{}= a−4{}- 4<0{}< 0 より aa<4{}< 4
  • f(3)f(3)=9{}= 9−3a{}- 3a+a{}+ a−4{}- 4=5{}= 5−2a{}- 2a<0{}< 0 より aa>52{}> \dfrac{5}{2}
52<a<4‾\underline{\frac{5}{2} < a < 4}

たとえば aa=3{}= 3 なら x2x^2−3x{}- 3x−1{}- 1=0{}= 0 で、解は xx=3±132{}= \dfrac{3 \pm \sqrt{13}}{2}、つまり約 −0.30-0.30 と約 3.303.30 です。

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問6 ★

xx の方程式 x2x^2+4x{}+ 4x−a{}- a=0{}= 0 が −3-3<x{}< x<1{}< 1 の範囲に少なくとも 1 つの解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

−4-4≦a{}\leqq a<5{}< 5

解説

方程式は x2x^2+4x{}+ 4x=a{}= a と変形できます(公式4)。g(x)g(x)=x2{}= x^2+4x{}+ 4x=(x+2)2{}= (x + 2)^2−4 (−3<x<1){}- 4 \ (-3 < x < 1) とおくと、条件は「aa が g(x)g(x) の値域に入る」ことです。

軸 xx=−2{}= -2 は範囲に入るので最小値は g(−2)g(-2)=−4{}= -4。両端は g(−3)g(-3)=−3{}= -3,g(1)g(1)=5{}= 5 ですが、どちらも範囲に含まれないので、その値はとりません。軸から遠いのは xx=1{}= 1 の側なので、値域は

−4\displaystyle -4≦g(x)\displaystyle {}\leqq g(x)<5\displaystyle {}< 5

よって

−4≦a<5‾\underline{-4 \leqq a < 5}

−4-4<a{}< a<−3{}< -3 では、直線 yy=a{}= a と 2 点で交わります(どちらも範囲内)。−3-3≦a{}\leqq a<5{}< 5 では、軸の右側の 1 点だけが範囲内です。「少なくとも 1 つ」なので、どちらも含めます。

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問7 ★

(1) x4x^4−6x2{}- 6x^2+5{}+ 5=0{}= 0

(2) (x2−2x)2(x^2 - 2x)^2−2(x2−2x){}- 2(x^2 - 2x)−3{}- 3=0{}= 0

上の (1),(2) の方程式の実数解を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) xx=±1,{}= \pm 1, ±5{}\ \pm\sqrt{5} (2) xx=−1,{}= -1, 1,\ 1, 3\ 3

解説

(1) tt=x2 (t≧0){}= x^2 \ (t \geqq 0) とおくと、t2t^2−6t{}- 6t+5{}+ 5=(t−1)(t−5){}= (t - 1)(t - 5)=0{}= 0 より tt=1,{}= 1, 5\ 5。どちらも正なので、それぞれ xx が 2 つずつ出ます(公式5)。

x=±1,‾\displaystyle \underline{\rule[-0.1944em]{0em}{1.1505em}x = \pm 1,} ±5‾\displaystyle \underline{\rule[-0.1944em]{0em}{1.1505em}{}\ \pm\sqrt{5}}

(2) tt=x2{}= x^2−2x{}- 2x=(x−1)2{}= (x - 1)^2−1{}- 1 とおくと、tt≧−1{}\geqq -1 です。t2t^2−2t{}- 2t−3{}- 3=(t+1)(t−3){}= (t + 1)(t - 3)=0{}= 0 より tt=−1,{}= -1, 3\ 3 で、どちらも tt≧−1{}\geqq -1 を満たします。

  • tt=3{}= 3:x2x^2−2x{}- 2x−3{}- 3=(x+1)(x−3){}= (x + 1)(x - 3)=0{}= 0 より xx=−1,{}= -1, 3\ 3
  • tt=−1{}= -1:x2x^2−2x{}- 2x+1{}+ 1=(x−1)2{}= (x - 1)^2=0{}= 0 より xx=1{}= 1
x=−1,‾\displaystyle \underline{\rule[-0.1944em]{0em}{0.8389em}x = -1,} 1,‾\displaystyle \underline{\rule[-0.1944em]{0em}{0.8389em}\ 1,} 3‾\displaystyle \underline{\rule[-0.1944em]{0em}{0.8389em}\ 3}

tt=−1{}= -1 は tt の最小値にあたり、xx は 1 つしか対応しません。

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問8 ★

(1) すべての実数 xx について x2x^2+3{}+ 3>−x2{}> -x^2+2ax{}+ 2ax が成り立つような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(2) f(x)f(x)=x2{}= x^2−2x{}- 2x+a{}+ a,g(x)g(x)=x2{}= x^2 とします。00≦x1{}\leqq x_1≦2{}\leqq 2,00≦x2{}\leqq x_2≦2{}\leqq 2 を満たすすべての x1x_1,x2x_2 について f(x1)f(x_1)≧g(x2){}\geqq g(x_2) となるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) −6-\sqrt{6}<a{}< a<6{}< \sqrt{6} (2) aa≧5{}\geqq 5

解説

(1) 同じ xx どうしを比べるので、差をとります(公式6)。

(x2+3)\displaystyle (x^2 + 3)−(−x2+2ax)\displaystyle {}- (-x^2 + 2ax)=2x2\displaystyle {}= 2x^2−2ax\displaystyle {}- 2ax+3\displaystyle {}+ 3>0\displaystyle {}> 0

が、すべての xx で成り立つ条件は、x2x^2 の係数 22>0{}> 0 なので DD<0{}< 0 です(第7章 公式4)。

D4\displaystyle \frac{D}{4}=a2\displaystyle {}= a^2−6\displaystyle {}- 6<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}−6<a<6‾\displaystyle \underline{-\sqrt{6} < a < \sqrt{6}}

(2) x1x_1 と x2x_2 を別々に選べるので、条件は「ff の最小値 ≧\geqq gg の最大値」です。

  • f(x)f(x)=(x−1)2{}= (x - 1)^2+a{}+ a−1{}- 1 の最小値は f(1)f(1)=a{}= a−1{}- 1
  • g(x)g(x)=x2{}= x^2 の 00≦x{}\leqq x≦2{}\leqq 2 での最大値は g(2)g(2)=4{}= 4
a\displaystyle a−1\displaystyle {}- 1≧4\displaystyle {}\geqq 4より\displaystyle \text{より}a≧5‾\displaystyle \underline{a \geqq 5}
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問9 ★★

二次方程式 x2x^2−2ax{}- 2ax+2a{}+ 2a+3{}+ 3=0{}= 0 の異なる 2 つの解がともに 00<x{}< x<5{}< 5 の範囲にあるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

33<a{}< a<72{}< \dfrac{7}{2}

解説

f(x)f(x)=x2{}= x^2−2ax{}- 2ax+2a{}+ 2a+3{}+ 3 とおくと、軸は直線 xx=a{}= a です。公式3 (A) の 4 条件を調べます。

  • D4\dfrac{D}{4}=a2{}= a^2−2a{}- 2a−3{}- 3=(a+1)(a−3){}= (a + 1)(a - 3)>0{}> 0 より aa<−1,{}< -1,33<a{}< a
  • 軸について 00<a{}< a<5{}< 5
  • f(0)f(0)=2a{}= 2a+3{}+ 3>0{}> 0 より aa>−32{}> -\dfrac{3}{2}
  • f(5)f(5)=25{}= 25−10a{}- 10a+2a{}+ 2a+3{}+ 3=28{}= 28−8a{}- 8a>0{}> 0 より aa<72{}< \dfrac{7}{2}

4 つの共通部分をとって

3<a<72‾\underline{3 < a < \frac{7}{2}}

aa=165{}= \dfrac{16}{5} で確かめると、方程式は 5x25x^2−32x{}- 32x+47{}+ 47=0{}= 0、解は xx=16±215{}= \dfrac{16 \pm \sqrt{21}}{5}、つまり約 2.282.28 と約 4.124.12 で、ともに 00<x{}< x<5{}< 5 に入っています。

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問10 ★★

重解は 1 つの解と数えることにします。二次方程式 x2x^2−2ax{}- 2ax+4a{}+ 4a−3{}- 3=0{}= 0 が 00≦x{}\leqq x≦2{}\leqq 2 の範囲にただ 1 つの解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

aa<34,{}< \dfrac{3}{4},aa=1{}= 1

解説

f(x)f(x)=x2{}= x^2−2ax{}- 2ax+4a{}+ 4a−3{}- 3 とおくと、f(0)f(0)=4a{}= 4a−3{}- 3,f(2)f(2)=4{}= 4−4a{}- 4a+4a{}+ 4a−3{}- 3=1{}= 1 です。f(2)f(2)=1{}= 1>0{}> 0 は aa によらず、xx=2{}= 2 は解になりません。

f(0)f(2)f(0)f(2)<0{}< 0 のとき f(2)f(2)>0{}> 0 なので f(0)f(0)<0{}< 0、つまり aa<34{}< \dfrac{3}{4}。このとき 00<x{}< x<2{}< 2 にただ 1 つの解があり、もう 1 つの解は負です(f(0)f(0)<0{}< 0 より 00 は 2 つの解の間)。

f(0)f(0)=0{}= 0 のとき aa=34{}= \dfrac{3}{4} で、方程式は x2x^2−32x{}- \dfrac{3}{2}x=0{}= 0、解は xx=0,{}= 0, 32\ \dfrac{3}{2}。どちらも範囲に入るので 2 個になり、不適です。

重解のとき D4\dfrac{D}{4}=a2{}= a^2−4a{}- 4a+3{}+ 3=(a−1)(a−3){}= (a - 1)(a - 3)=0{}= 0 より aa=1,{}= 1, 3\ 3。重解は xx=a{}= a なので、aa=1{}= 1 のとき xx=1{}= 1 で範囲に入り、適します。aa=3{}= 3 のときは xx=3{}= 3 で不適です。

それ以外 f(0)f(0)>0{}> 0 かつ f(2)f(2)>0{}> 0 で異なる 2 つの解があるときは、2 つとも範囲に入るか、2 つとも入らないかのどちらかなので、ただ 1 つにはなりません。

a<34,‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.0074em}a < \frac{3}{4},} a=1‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.0074em}\ a = 1}

34\dfrac{3}{4}<a{}< a<1{}< 1 では、公式3 (A) の条件がそろって 2 つの解がともに範囲に入ります。「ただ 1 つ」の問題では、両端の値の符号だけでなく、端点と重解を必ず調べます。

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問11 ★★

xx の二次方程式 ax2ax^2−4x{}- 4x+a{}+ a=0{}= 0 が異なる 2 つの正の解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

00<a{}< a<2{}< 2

解説

二次方程式なので aa≠0{}\neq 0 です。両辺を aa で割って、x2x^2 の係数を 11 にします。

x2\displaystyle x^2−4ax\displaystyle {}- \frac{4}{a}x+1\displaystyle {}+ 1=0\displaystyle {}= 0

左辺を f(x)f(x) とおくと、軸は直線 xx=2a{}= \dfrac{2}{a} です(公式1)。

  • D4\dfrac{D}{4}=4a2{}= \dfrac{4}{a^2}−1{}- 1>0{}> 0 の両辺に a2 (>0)a^2 \ (> 0) を掛けて 44−a2{}- a^2>0{}> 0、つまり −2-2<a{}< a<2{}< 2
  • 軸について 2a\dfrac{2}{a}>0{}> 0 より aa>0{}> 0
  • f(0)f(0)=1{}= 1>0{}> 0 はつねに成り立つ

共通部分をとって、aa≠0{}\neq 0 も満たすので

0<a<2‾\underline{0 < a < 2}

割らずに x2x^2 の係数 aa のまま考えると、aa<0{}< 0 のときグラフが上に凸になって、f(0)f(0) の符号の条件が逆になります。先に係数をそろえるほうが間違えにくくなります。

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問12 ★★

二次方程式 x2x^2−(2a+1)x{}- (2a + 1)x+a{}+ a+1{}+ 1=0{}= 0 の 1 つの解が 00<x{}< x<1{}< 1,他の解が 11<x{}< x<3{}< 3 の範囲にあるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

11<a{}< a<75{}< \dfrac{7}{5}

解説

f(x)f(x)=x2{}= x^2−(2a+1)x{}- (2a + 1)x+a{}+ a+1{}+ 1 とおきます。グラフは下に凸なので、条件は「xx=0{}= 0 で上、xx=1{}= 1 で下、xx=3{}= 3 で上」です。

  • f(0)f(0)=a{}= a+1{}+ 1>0{}> 0 より aa>−1{}> -1
  • f(1)f(1)=1{}= 1−2a{}- 2a−1{}- 1+a{}+ a+1{}+ 1=1{}= 1−a{}- a<0{}< 0 より aa>1{}> 1
  • f(3)f(3)=9{}= 9−6a{}- 6a−3{}- 3+a{}+ a+1{}+ 1=7{}= 7−5a{}- 5a>0{}> 0 より aa<75{}< \dfrac{7}{5}

共通部分をとって

1<a<75‾\underline{1 < a < \frac{7}{5}}

f(0)f(0)>0{}> 0 と f(1)f(1)<0{}< 0 から 00<x{}< x<1{}< 1 にただ 1 つ、f(1)f(1)<0{}< 0 と f(3)f(3)>0{}> 0 から 11<x{}< x<3{}< 3 にただ 1 つの解があります(公式3 (B))。解は全部で 2 つなので、これで配置が決まります。aa=65{}= \dfrac{6}{5} で確かめると、5x25x^2−17x{}- 17x+11{}+ 11=0{}= 0 の解は約 0.870.87 と約 2.532.53 です。

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問13 ★★

xx の方程式 x4x^4−2ax2{}- 2ax^2+3a{}+ 3a−2{}- 2=0{}= 0 が異なる 4 つの実数解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

23\dfrac{2}{3}<a{}< a<1,{}< 1,22<a{}< a

解説

tt=x2{}= x^2 とおくと、t2t^2−2at{}- 2at+3a{}+ 3a−2{}- 2=0{}= 0 です。tt>0{}> 0 の解 1 つから xx は 2 つ、tt=0{}= 0 からは 1 つ、tt<0{}< 0 からは 0 個出ます(公式5)。xx の解が 4 つになるのは、tt の方程式が異なる 2 つの正の解をもつときだけです。

g(t)g(t)=t2{}= t^2−2at{}- 2at+3a{}+ 3a−2{}- 2 とおくと、軸は tt=a{}= a です(公式1)。

  • D4\dfrac{D}{4}=a2{}= a^2−3a{}- 3a+2{}+ 2=(a−1)(a−2){}= (a - 1)(a - 2)>0{}> 0 より aa<1,{}< 1,22<a{}< a
  • 軸について aa>0{}> 0
  • g(0)g(0)=3a{}= 3a−2{}- 2>0{}> 0 より aa>23{}> \dfrac{2}{3}

共通部分をとって

23<a<1,‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.0074em}\frac{2}{3} < a < 1,} 2<a‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.0074em}\ 2 < a}

aa=45{}= \dfrac{4}{5} なら t2t^2−85t{}- \dfrac{8}{5}t+25{}+ \dfrac{2}{5}=0{}= 0 で、tt=4±65{}= \dfrac{4 \pm \sqrt{6}}{5}(約 1.291.29 と約 0.310.31)はともに正、xx は 4 つ出ます。

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問14 ★★

xx の方程式 x2x^2−4x{}- 4x+5{}+ 5−a{}- a=0{}= 0 の 11≦x{}\leqq x<4{}< 4 の範囲にある解の個数を、定数 aa の値によって場合分けして求めなさい。

つまずいたときは:
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答え
a\displaystyle a<1,\displaystyle {}< 1, 5\displaystyle \ 5≦a のとき 0 個\displaystyle {}\leqq a \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}a\displaystyle a=1,\displaystyle {}= 1, 2\displaystyle \ 2<a\displaystyle {}< a<5 のとき 1 個\displaystyle {}< 5 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個}1\displaystyle 1<a\displaystyle {}< a≦2 のとき 2 個\displaystyle {}\leqq 2 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個}
解説

方程式は x2x^2−4x{}- 4x+5{}+ 5=a{}= a と変形できます(公式4)。g(x)g(x)=(x−2)2{}= (x - 2)^2+1 (1≦x<4){}+ 1 \ (1 \leqq x < 4) とおき、直線 yy=a{}= a との共有点を数えます。

g(2)g(2)=1{}= 1(頂点),g(1)g(1)=2{}= 2(左端・含む),g(4)g(4)=5{}= 5(右端・含まない)です。

  • aa<1{}< 1:共有点なし
  • aa=1{}= 1:頂点 xx=2{}= 2 で接して 1 個
  • 11<a{}< a≦2{}\leqq 2:軸の左右に 1 個ずつで 2 個(aa=2{}= 2 のときは xx=1,{}= 1, 3\ 3 で、左端 xx=1{}= 1 を含む)
  • 22<a{}< a<5{}< 5:左側の交点 xx=2{}= 2−a−1{}- \sqrt{a - 1} は 11 より小さくなって範囲の外。右側の 1 個だけ
  • aa≧5{}\geqq 5:右側の交点 xx=2{}= 2+a−1{}+ \sqrt{a - 1} が 44 以上になり、共有点なし(aa=5{}= 5 で xx=4{}= 4 は範囲に含まれない)
a<1, 5≦a のとき 0 個a=1, 2<a<5 のとき 1 個1<a≦2 のとき 2 個‾\underline{\begin{aligned}&a < 1,\ 5 \leqq a \ \text{のとき}\ 0\ \text{個} \\ &a = 1,\ 2 < a < 5 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &1 < a \leqq 2 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個}\end{aligned}}

右端を含まないので、aa=5{}= 5 は「0 個」の側に入ります。境目で個数が変わるかどうかは、範囲の端を含むかどうかで決まります。

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問15 ★★

f(x)f(x)=x2{}= x^2−4x{}- 4x+a{}+ a,g(x)g(x)=−x2{}= -x^2+2x{}+ 2x とします。xx,x1x_1,x2x_2 はすべて 00≦x{}\leqq x≦3{}\leqq 3 の範囲で考えます。

(1) ある xx について f(x)f(x)<g(x){}< g(x) となるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(2) ある x1x_1,x2x_2 について f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2) となるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) aa<92{}< \dfrac{9}{2} (2) aa<5{}< 5

解説

(1) 同じ xx で比べるので差をとります。h(x)h(x)=g(x){}= g(x)−f(x){}- f(x)=−2x2{}= -2x^2+6x{}+ 6x−a{}- a=−2(x−32)2{}= -2\left(x - \dfrac{3}{2}\right)^2+92{}+ \dfrac{9}{2}−a{}- a。条件は「hh の最大値 >0> 0」です(公式6)。軸 xx=32{}= \dfrac{3}{2} は範囲に入るので、最大値は 92\dfrac{9}{2}−a{}- a。

92\displaystyle \frac{9}{2}−a\displaystyle {}- a>0\displaystyle {}> 0より\displaystyle \text{より}a<92‾\displaystyle \underline{a < \frac{9}{2}}

(2) 条件は「ff の最小値 << gg の最大値」です。

  • f(x)f(x)=(x−2)2{}= (x - 2)^2+a{}+ a−4{}- 4:軸 xx=2{}= 2 は範囲内で、最小値 aa−4{}- 4
  • g(x)g(x)=−(x−1)2{}= -(x - 1)^2+1{}+ 1:軸 xx=1{}= 1 は範囲内で、最大値 11
a\displaystyle a−4\displaystyle {}- 4<1\displaystyle {}< 1より\displaystyle \text{より}a<5‾\displaystyle \underline{a < 5}

(2) のほうが条件がゆるいのは、ff と gg で別々に都合のよい xx を選べるからです(x1x_1=2{}= 2,x2x_2=1{}= 1)。(1) では同じ xx しか使えません。

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問16 ★★

周の長さが 2020 cm で、面積が kk cm² の長方形(正方形を含む)をつくります。どの辺の長さも 33 cm 以上であるような長方形がつくれる、定数 kk の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

2121≦k{}\leqq k≦25{}\leqq 25

解説

縦を xx cm とすると、横は (10−x)(10 - x) cm です。どの辺も 33 cm 以上なので

x\displaystyle x≧3,\displaystyle {}\geqq 3,10\displaystyle 10−x\displaystyle {}- x≧3\displaystyle {}\geqq 3より\displaystyle \text{より}3\displaystyle 3≦x\displaystyle {}\leqq x≦7\displaystyle {}\leqq 7

面積の条件は x(10−x)x(10 - x)=k{}= k です。g(x)g(x)=x(10−x){}= x(10 - x)=−(x−5)2{}= -(x - 5)^2+25 (3≦x≦7){}+ 25 \ (3 \leqq x \leqq 7) とおくと、この範囲に解をもつ条件は「kk が g(x)g(x) の値域に入る」ことです(公式4)。

軸 xx=5{}= 5 は範囲内で最大値 2525、軸から等しい距離の両端で最小値 g(3)g(3)=g(7){}= g(7)=21{}= 21 をとるので

21≦k≦25‾\underline{21 \leqq k \leqq 25}

解の配置で考えることもできます。xx は t2t^2−10t{}- 10t+k{}+ k=0{}= 0 の解で、横 1010−x{}- x はもう 1 つの解です。2 つの解(重解を含む)がともに 33 以上である条件は、D4\dfrac{D}{4}=25{}= 25−k{}- k≧0{}\geqq 0,軸 tt=5{}= 5>3{}> 3,323^2−30{}- 30+k{}+ k=k{}= k−21{}- 21≧0{}\geqq 0 で、同じ答えになります。kk=25{}= 25 は正方形(1 辺 55 cm)、kk=21{}= 21 は 33 cm × 77 cm の長方形です。

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問17 ★★★

xx の方程式 (x2−2x)2(x^2 - 2x)^2−2(x2−2x){}- 2(x^2 - 2x)−a{}- a=0{}= 0 の異なる実数解の個数を、定数 aa の値によって場合分けして求めなさい。

つまずいたときは:
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答え
a\displaystyle a<−1 のとき 0 個\displaystyle {}< -1 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}a\displaystyle a=−1,\displaystyle {}= -1, 3\displaystyle \ 3<a のとき 2 個\displaystyle {}< a \ \text{のとき}\ 2\ \text{個}a\displaystyle a=3 のとき 3 個\displaystyle {}= 3 \ \text{のとき}\ 3\ \text{個}−1\displaystyle {}-1<a\displaystyle {}< a<3 のとき 4 個\displaystyle {}< 3 \ \text{のとき}\ 4\ \text{個}
解説

tt=x2{}= x^2−2x{}- 2x=(x−1)2{}= (x - 1)^2−1{}- 1 とおきます。tt の値 1 つに対する xx の個数は、tt>−1{}> -1 なら 2 個、tt=−1{}= -1 なら 1 個(xx=1{}= 1)、tt<−1{}< -1 なら 0 個です(公式5)。異なる tt からは異なる xx が出るので、個数はそのまま足せます。

tt の方程式は t2t^2−2t{}- 2t=a{}= a です。h(t)h(t)=(t−1)2{}= (t - 1)^2−1{}- 1 とおき、yy=h(t){}= h(t) と直線 yy=a{}= a の共有点の tt 座標が −1-1 より大きいか、ちょうど −1-1 か、小さいかを調べます。h(1)h(1)=−1{}= -1(頂点),h(−1)h(-1)=3{}= 3 です。

  • aa<−1{}< -1:tt の解なし → 00 個
  • aa=−1{}= -1:tt=1{}= 1(重解)で tt>−1{}> -1 → 22 個(xx=1{}= 1±2{}\pm \sqrt{2})
  • −1-1<a{}< a<3{}< 3:tt=1{}= 1±1+a{}\pm \sqrt{1 + a}。1+a\sqrt{1 + a}<2{}< 2 なので 2 つとも tt>−1{}> -1 → 22+2{}+ 2=4{}= 4 個
  • aa=3{}= 3:tt=3,{}= 3, −1{}\ -1。tt=3{}= 3 から xx=−1,{}= -1, 3\ 3、tt=−1{}= -1 から xx=1{}= 1 → 33 個
  • aa>3{}> 3:tt=1{}= 1+1+a{}+ \sqrt{1 + a}>3{}> 3 と tt=1{}= 1−1+a{}- \sqrt{1 + a}<−1{}< -1。使えるのは前者だけ → 22 個
a<−1 のとき 0 個a=−1, 3<a のとき 2 個a=3 のとき 3 個−1<a<3 のとき 4 個‾\underline{\begin{aligned}&a < -1 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個} \\ &a = -1,\ 3 < a \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &a = 3 \ \text{のとき}\ 3\ \text{個} \\ &-1 < a < 3 \ \text{のとき}\ 4\ \text{個}\end{aligned}}

tt 座標の境目 tt=−1{}= -1 に対応する aa=h(−1){}= h(-1)=3{}= 3 が、個数の変わり目になるのがポイントです。tt だけを見て「tt の解が 2 個だから xx は 4 個」と決めつけないようにします。

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問18 ★★★

二次方程式 x2x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+2{}+ 2=0{}= 0 が 00<x{}< x<3{}< 3 の範囲に少なくとも 1 つの解をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

aa<−2,{}< -2,22≦a{}\leqq a

解説

aa だけを分離すると aa=x2+22x−1{}= \dfrac{x^2 + 2}{2x - 1} となり、二次関数になりません。そこでグラフの位置関係で考えます。f(x)f(x)=x2{}= x^2−2ax{}- 2ax+a{}+ a+2{}+ 2 とおくと、軸は xx=a{}= a,f(0)f(0)=a{}= a+2{}+ 2,f(3)f(3)=11{}= 11−5a{}- 5a,D4\dfrac{D}{4}=(a+1)(a−2){}= (a + 1)(a - 2) です。

「少なくとも 1 つ」は、次の 3 つの場合に分けられます。

(i) 2 つの解(重解を含む)がともに 00<x{}< x<3{}< 3 にある(公式3 (A) の DD≧0{}\geqq 0 版)

  • D4\dfrac{D}{4}≧0{}\geqq 0 より aa≦−1,{}\leqq -1,22≦a{}\leqq a
  • 軸について 00<a{}< a<3{}< 3
  • f(0)f(0)>0{}> 0 より aa>−2{}> -2,f(3)f(3)>0{}> 0 より aa<115{}< \dfrac{11}{5}

共通部分は 22≦a{}\leqq a<115{}< \dfrac{11}{5}。

(ii) ただ 1 つの解が 00<x{}< x<3{}< 3 にあり、端の点は解でない:f(0)f(3)f(0)f(3)<0{}< 0

(a+2)(11−5a)\displaystyle (a + 2)(11 - 5a)<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}a\displaystyle a<−2,\displaystyle {}< -2, 115\displaystyle \ \frac{11}{5}<a\displaystyle {}< a

(iii) 端の点が解になる

  • f(0)f(0)=0{}= 0,つまり aa=−2{}= -2:x2x^2+4x{}+ 4x=0{}= 0 の解は xx=0,{}= 0, −4{}\ -4 で、範囲に入らないので不適
  • f(3)f(3)=0{}= 0,つまり aa=115{}= \dfrac{11}{5}:5x25x^2−22x{}- 22x+21{}+ 21=(5x−7)(x−3){}= (5x - 7)(x - 3)=0{}= 0 で、xx=75{}= \dfrac{7}{5} が範囲に入るので適する

(i)〜(iii) を合わせて

a<−2,‾\displaystyle \underline{\rule[-0.2558em]{0em}{1.0117em}a < -2,} 2≦a‾\displaystyle \underline{\rule[-0.2558em]{0em}{1.0117em}\ 2 \leqq a}

−2-2≦a{}\leqq a<2{}< 2 では、DD<0{}< 0(−1-1<a{}< a<2{}< 2)か、DD≧0{}\geqq 0 でも 2 つの解がともに 00 以下(−2-2≦a{}\leqq a≦−1{}\leqq -1。軸が負で f(0)f(0)≧0{}\geqq 0)なので、範囲に解はありません。例題3(1) の「2 つとも入る」に、「1 つだけ入る」「端で決まる」を足した形です。

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問19 ★★★

f(x)f(x)=x2{}= x^2+2x{}+ 2x+a{}+ a,g(x)g(x)=−x2{}= -x^2+4x{}+ 4x とし、x1x_1,x2x_2 はどちらも 00≦x{}\leqq x≦2{}\leqq 2 の範囲で考えます。

(1) どの x1x_1 に対しても、f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2) を満たす x2x_2 が存在するような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

(2) ある x1x_1 が存在して、どの x2x_2 に対しても f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2) となるような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) aa<−4{}< -4 (2) aa<0{}< 0

解説

00≦x{}\leqq x≦2{}\leqq 2 で、f(x)f(x)=(x+1)2{}= (x + 1)^2+a{}+ a−1{}- 1 は軸 xx=−1{}= -1 の右側なので増加し、最小値 f(0)f(0)=a{}= a、最大値 f(2)f(2)=a{}= a+8{}+ 8。g(x)g(x)=−(x−2)2{}= -(x - 2)^2+4{}+ 4 は軸 xx=2{}= 2 の左側なので増加し、最小値 g(0)g(0)=0{}= 0、最大値 g(2)g(2)=4{}= 4 です。

(1) x1x_1 を 1 つ決めるごとに、x2x_2 は後から選べます。f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2) となる x2x_2 があるのは、f(x1)f(x_1)<(g の最大値){}< (g \ \text{の最大値})=4{}= 4 のときです。これがすべての x1x_1 で成り立つには、ff の最大値でも成り立てばよいので

a\displaystyle a+8\displaystyle {}+ 8<4\displaystyle {}< 4より\displaystyle \text{より}a<−4‾\displaystyle \underline{a < -4}

(2) x1x_1 を先に 1 つ決め、どの x2x_2 に対しても f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2)、つまり f(x1)f(x_1)<(g の最小値){}< (g \ \text{の最小値})=0{}= 0 となればよいです。そのような x1x_1 があるのは、ff の最小値がこれを満たすときなので

a\displaystyle a<0\displaystyle {}< 0より\displaystyle \text{より}a<0‾\displaystyle \underline{a < 0}

「すべて」と「ある」の順番を入れかえると、比べる相手が変わります。(1) は「ff の最大値 << gg の最大値」、(2) は「ff の最小値 << gg の最小値」です。公式6の表の 4 通りと合わせて、どの値どうしを比べるのかを、言葉を 1 つずつ読み解いて決めます。

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問20 ★★★

xx の方程式 x2x^2−2a∣x∣{}- 2a\lvert x \rvert+a{}+ a+2{}+ 2=0{}= 0 の異なる実数解の個数を、定数 aa の値によって場合分けして求めなさい。

つまずいたときは:
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答え
a\displaystyle a=−2 のとき 1 個\displaystyle {}= -2 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個}a\displaystyle a<−2,\displaystyle {}< -2, a\displaystyle \ a=2 のとき 2 個\displaystyle {}= 2 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個}−2\displaystyle {}-2<a\displaystyle {}< a<2 のとき 0 個\displaystyle {}< 2 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個}a\displaystyle a>2 のとき 4 個\displaystyle {}> 2 \ \text{のとき}\ 4\ \text{個}
解説

tt=∣x∣{}= \lvert x \rvert とおくと、x2x^2=t2{}= t^2 なので t2t^2−2at{}- 2at+a{}+ a+2{}+ 2=0{}= 0 です。tt>0{}> 0 の解 1 つから xx=±t{}= \pm t の 2 個、tt=0{}= 0 から xx=0{}= 0 の 1 個、tt<0{}< 0 からは 0 個出ます(公式5)。

aa が tt と掛け合わされていて分離できないので、g(t)g(t)=t2{}= t^2−2at{}- 2at+a{}+ a+2{}+ 2 のグラフの位置で考えます。軸は tt=a{}= a,g(0)g(0)=a{}= a+2{}+ 2,D4\dfrac{D}{4}=(a+1)(a−2){}= (a + 1)(a - 2) です。

  • aa<−2{}< -2:g(0)g(0)<0{}< 0 なので、tt の解は正と負が 1 つずつ(公式2)→ 22 個
  • aa=−2{}= -2:g(t)g(t)=t2{}= t^2+4t{}+ 4t=t(t+4){}= t(t + 4) で、tt=0,{}= 0, −4{}\ -4。使えるのは tt=0{}= 0 だけ → 11 個
  • −2-2<a{}< a<−1{}< -1:DD>0{}> 0,軸 aa<0{}< 0,g(0)g(0)>0{}> 0 なので、2 つの解はともに負(公式1)→ 00 個
  • aa=−1{}= -1:重解 tt=−1{}= -1<0{}< 0 → 00 個
  • −1-1<a{}< a<2{}< 2:DD<0{}< 0 で tt の解なし → 00 個
  • aa=2{}= 2:重解 tt=2{}= 2>0{}> 0 → 22 個(xx=±2{}= \pm 2)
  • aa>2{}> 2:DD>0{}> 0,軸 aa>0{}> 0,g(0)g(0)>0{}> 0 なので、2 つの解はともに正(公式1)→ 44 個
a=−2 のとき 1 個a<−2, a=2 のとき 2 個−2<a<2 のとき 0 個a>2 のとき 4 個‾\underline{\begin{aligned}&a = -2 \ \text{のとき}\ 1\ \text{個} \\ &a < -2,\ a = 2 \ \text{のとき}\ 2\ \text{個} \\ &-2 < a < 2 \ \text{のとき}\ 0\ \text{個} \\ &a > 2 \ \text{のとき}\ 4\ \text{個}\end{aligned}}

境目の候補は、DD=0{}= 0 になる aa=−1,{}= -1, 2\ 2 と、g(0)g(0)=0{}= 0 になる aa=−2{}= -2 です。軸の符号が変わる aa=0{}= 0 は DD<0{}< 0 の範囲にあるので、個数には影響しません。境目をすべて書き出してから、その間の区間を 1 つずつ調べると、もれがなくなります。

自己採点:
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数学小話コーナー

扉はなぜバタンと閉まらないのか——ドアクローザーと判別式

学校やマンションの重い扉の上には、よく金属の箱と腕がついています。ドアクローザーという装置で、中には扉を閉める向きに引っぱるばねと、動きにブレーキをかける油入りのダンパーが入っています。手を離した扉が、勢いよくぶつからず、すーっと静かに閉まるのはこのおかげです。

ばねとダンパーで動くものの動き方は、ある二次方程式の解で決まることが知られています。扉の重さに関係する数を mm、ダンパーの強さを cc、ばねの強さを kk とすると、それは

mλ2\displaystyle m\lambda^2+cλ\displaystyle {}+ c\lambda+k\displaystyle {}+ k=0\displaystyle {}= 0

という λ\lambda(ラムダ)の方程式です(導き方は大学で学ぶ「微分方程式」の内容です)。この解 λ\lambda が負なら、扉の開き具合は時間とともに 00 に近づき、正なら逆にどんどん大きくなってしまいます。

mm=1{}= 1,kk=4{}= 4 として、ダンパーの強さ cc を変えてみます。方程式は λ2\lambda^2+cλ{}+ c\lambda+4{}+ 4=0{}= 0,判別式は DD=c2{}= c^2−16{}- 16 です。

  • cc=5{}= 5(DD>0{}> 0):解は λ\lambda=−1,{}= -1, −4{}\ -4。扉は行き過ぎずに、ゆっくり閉まります。
  • cc=4{}= 4(DD=0{}= 0):重解 λ\lambda=−2{}= -2。行き過ぎずに閉まる中で、いちばん速い動きになります。
  • cc=2{}= 2(DD<0{}< 0):実数解がなく(数と式 第11章の虚数解 λ\lambda=−1{}= -1±3 i{}\pm \sqrt{3}\,i)、扉は閉まる位置を行き過ぎて、行ったり来たりしながら止まります。

判別式の符号が、そのまま「揺れるか、揺れないか」の分かれ目になっているのです。設計する人は、DD=0{}= 0 の近くになるようにダンパーの強さを選ぶ、と説明されることがあります(※実際の製品は、閉まる速さを調整ねじで変えられるものが多く、設定は使う場所によって違います)。

では、DD>0{}> 0 のとき、2 つの解がともに負になるのはなぜでしょう。この章の公式1がそのまま使えます。f(λ)f(\lambda)=λ2{}= \lambda^2+cλ{}+ c\lambda+k{}+ k とすると、軸は λ\lambda=−c2{}= -\dfrac{c}{2}<0{}< 0,f(0)f(0)=k{}= k>0{}> 0 です(cc>0{}> 0,kk>0{}> 0)。「判別式・軸・f(0)f(0)」の 3 条件がそろうので、2 つの解はともに負。ばねとダンパーが正しい向きに働いてさえいれば、扉は必ず止まる、ということが解の配置で確かめられます。

豆知識

もっと複雑な機械では、方程式が三次・四次……と高くなり、「すべての解が負(虚数解なら実部が負)になるか」を解かずに判定する方法が必要になります。19 世紀の終わりに、イギリスのラウスとドイツのフルビッツが、係数だけで判定する方法をそれぞれ見つけました(※発表年は 1877 年・1895 年とされます)。二次方程式の場合、その答えは「係数 mm,cc,kk がすべて同じ符号」という、この小話の結論と同じ形になります。

解を求めずに、範囲の中の解を数える——シュトゥルムの定理

この章では、二次方程式の解が範囲に何個あるかを、判別式・軸・端の値で調べました。では、五次や十次の方程式ではどうでしょう。解の公式はありませんし(数と式 第12章)、グラフの形も複雑です。それでも「00<x{}< x≦3{}\leqq 3 に実数解がいくつあるか」を、解を 1 つも求めずに、正確に数える方法があります。1829 年にフランスで発表されたシュトゥルムの定理です(※発表年は 1829 年とするのが一般的です)。

やり方を f(x)f(x)=x2{}= x^2−2x{}- 2x−1{}- 1 で試してみます。

  1. f0f_0=x2{}= x^2−2x{}- 2x−1{}- 1 とし、f1f_1 を「x2x^2 を 2x2x に、xx を 11 に、定数を 00 に」置きかえた式 2x2x−2{}- 2 とします(第6章の厳密定義で出てきた接線の傾き 2ax2ax+b{}+ b と同じ形で、微分という操作です)。
  2. f0f_0 を f1f_1 で割った余りの符号を変えたものを f2f_2 とします。f0f_0=(12x−12)(2x−2){}= \left(\dfrac{1}{2}x - \dfrac{1}{2}\right)(2x - 2)−2{}- 2 なので、余りは −2-2、f2f_2=2{}= 2 です。
  3. 調べたい範囲の両端で、f0f_0,f1f_1,f2f_2 の符号を並べ、符号が変わる回数を数えます。
xxf0f_0f1f_1f2f_2符号の並び変わる回数
00−1-1−2-222−, −, +-,\ -,\ +11
33224422+, +, ++,\ +,\ +00

定理によると、00<x{}< x≦3{}\leqq 3 にある実数解の個数は、変わる回数の差 11−0{}- 0=1{}= 1 個です。実際に解くと xx=1{}= 1±2{}\pm \sqrt{2}、つまり約 −0.41-0.41 と約 2.412.41 で、範囲に入るのは確かに 1 個です。xx=−1{}= -1 で数えると符号の並びは +,+, −,{}\ -, +{}\ +(2 回)なので、−1-1<x{}< x≦3{}\leqq 3 には 22−0{}- 0=2{}= 2 個あることも分かります。

この方法は、どんな次数の方程式にも同じ手順で使えます。割り算をくり返して f0,f_0, f1,\ f_1, f2,\ f_2, …\ \ldots を作るだけなので、コンピューターにも向いています。数式を扱うソフトウェアが、方程式の実数解を 1 つずつ区間に閉じ込めるときの基本的な道具の 1 つとして使われてきました(※実際のソフトウェアでは、より速い別の方法を使うことも多いです)。

豆知識

シャルル・シュトゥルム(1803〜1855)はジュネーブ生まれの数学者です。若いころ、友人のコラドンと一緒にジュネーブのレマン湖で、水中を伝わる音の速さを測りました(1826 年)。一方の船で水中の鐘を鳴らすと同時に火薬を光らせ、約 1414 km 離れたもう一方の船で、光が見えてから音が届くまでの時間を測ったそうです(※距離や測定値は文献によって少し違います)。

「和が 2 より大きく、積が 1 より大きい」のに、1 より小さい解

数と式 第11章では、二次方程式の 2 つの解 α\alpha,β\beta の和と積が係数から分かる「解と係数の関係」を学びました。これを使えば、解の配置も解けそうです。たとえば「2 つの解がともに正」は

α\displaystyle \alpha>0 かつ β\displaystyle {}> 0 \ \text{かつ}\ \beta>0\displaystyle {}> 0  ⟺  α\displaystyle {}\iff \alpha+β\displaystyle {}+ \beta>0 かつ αβ\displaystyle {}> 0 \ \text{かつ}\ \alpha\beta>0\displaystyle {}> 0

と言いかえられます(α\alpha,β\beta が実数のとき)。積が正なら 2 つは同じ符号で、和が正ならその符号は正、というわけです。

では、「ともに 11 より大きい」はどうでしょう。うっかり

α\displaystyle \alpha>1 かつ β\displaystyle {}> 1 \ \text{かつ}\ \beta>1\displaystyle {}> 1  ⟺  α\displaystyle {}\iff \alpha+β\displaystyle {}+ \beta>2 かつ αβ\displaystyle {}> 2 \ \text{かつ}\ \alpha\beta>1\displaystyle {}> 1(誤り)\displaystyle (\text{誤り})

と書きたくなります。左から右は正しいのですが、右から左が成り立ちません。α\alpha=12{}= \dfrac{1}{2},β\beta=4{}= 4 とすると、和は 92\dfrac{9}{2}>2{}> 2,積は 22>1{}> 1 で右側を満たすのに、α\alpha は 11 より小さいのです。

正しくは、「ともに正」の形を使えるように、11 だけずらした α\alpha−1{}- 1,β\beta−1{}- 1 で考えます。

α\displaystyle \alpha>1 かつ β\displaystyle {}> 1 \ \text{かつ}\ \beta>1\displaystyle {}> 1  ⟺  (α−1)\displaystyle {}\iff (\alpha - 1)+(β−1)\displaystyle {}+ (\beta - 1)>0 かつ (α−1)(β−1)\displaystyle {}> 0 \ \text{かつ}\ (\alpha - 1)(\beta - 1)>0\displaystyle {}> 0

さて、ここからが面白いところです。x2x^2 の係数が 11 の方程式 f(x)f(x)=x2{}= x^2+bx{}+ bx+c{}+ c=0{}= 0 なら、f(x)f(x)=(x−α)(x−β){}= (x - \alpha)(x - \beta) と書けるので

(α−1)(β−1)\displaystyle (\alpha - 1)(\beta - 1)=(1−α)(1−β)\displaystyle {}= (1 - \alpha)(1 - \beta)=f(1)\displaystyle {}= f(1)

です。つまり「ずらした積が正」は、この章の「f(1)f(1)>0{}> 0」そのものです。そして「ずらした和が正」は α+β2\dfrac{\alpha + \beta}{2}>1{}> 1、軸が 11 より右という条件です。さらに、解と係数の関係は α\alpha,β\beta が実数でなくても成り立つので、実数であることを保証する DD≧0{}\geqq 0 も欠かせません(x2x^2−x{}- x+1{}+ 1=0{}= 0 は和も積も正ですが、実数解がありません)。

解と係数の関係から出発しても、グラフから出発しても、たどり着くのは同じ「判別式・軸・f(k)f(k)」の 3 条件でした。違う道から同じ場所に着くとき、その場所がたしかに正しいという安心感が得られます。

豆知識

3 つの実数 α\alpha,β\beta,γ\gamma についても、「すべて正」  ⟺  \iff「α\alpha+β{}+ \beta+γ{}+ \gamma>0{}> 0,αβ\alpha\beta+βγ{}+ \beta\gamma+γα{}+ \gamma\alpha>0{}> 0,αβγ\alpha\beta\gamma>0{}> 0」が成り立ちます。xx≦0{}\leqq 0 を (x−α)(x−β)(x−γ)(x - \alpha)(x - \beta)(x - \gamma)=x3{}= x^3−(α+β+γ)x2{}- (\alpha + \beta + \gamma)x^2+(αβ+βγ+γα)x{}+ (\alpha\beta + \beta\gamma + \gamma\alpha)x−αβγ{}- \alpha\beta\gamma に代入すると、4 つの項がどれも 00 以下で、最後の項は負になるので、値は負。だから 00 以下の解はない、という仕組みです。

厳密定義(発展)

※ここは発展ページです。高校の範囲では、公式1〜6の手順が使えれば十分です。「判別式・軸・f(k)f(k) の 3 条件で本当に過不足がないのか」「f(k)f(k)<0{}< 0 だけでよいのはなぜか」「f(p)f(q)f(p)f(q)<0{}< 0 ならちょうど 1 つと言えるのはなぜか」——が気になる人のために、根拠を示します。

以下、f(x)f(x)=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c (a>0){}+ c \ (a > 0),DD=b2{}= b^2−4ac{}- 4ac,軸を xx=p{}= p(pp=−b2a{}= -\dfrac{b}{2a})とします。DD≧0{}\geqq 0 のとき、f(x)f(x)=0{}= 0 の実数解を α\alpha≦β{}\leqq \beta とすると、f(x)f(x)=a(x−α)(x−β){}= a(x - \alpha)(x - \beta)(第4章の分解形)であり、pp=α+β2{}= \dfrac{\alpha + \beta}{2} です(第2章 定理4)。

定義1:解の配置

実数の集合 II(範囲)に対し、方程式 f(x)f(x)=0{}= 0 の実数解のうち II に属するものの個数を、II にある解の個数という。重解は 1 個と数える。

「異なる 2 つの解がともに II にある」とは、DD>0{}> 0 かつ α\alpha∈I{}\in I,β\beta∈I{}\in I であることをいい、「2 つの解(重解を含む)がともに II にある」とは、DD≧0{}\geqq 0 かつ α\alpha∈I{}\in I,β\beta∈I{}\in I であることをいう。

「解の配置」の問題は、定義1の条件を、係数 aa,bb,cc の不等式で表すことです。解 α\alpha,β\beta は係数の複雑な式(根号を含む)なので、根号を含まない条件に書きかえるのがねらいです。

定理1:k が 2 つの解の間にある

実数 kk について

f(k)\displaystyle f(k)<0\displaystyle {}< 0  ⟺  D\displaystyle {}\iff D>0 かつ α\displaystyle {}> 0 \ \text{かつ}\ \alpha<k\displaystyle {}< k<β\displaystyle {}< \beta

証明 (⇐\Leftarrow)DD>0{}> 0 なら α\alpha<β{}< \beta で、α\alpha<k{}< k<β{}< \beta から kk−α{}- \alpha>0{}> 0,kk−β{}- \beta<0{}< 0。aa>0{}> 0 なので f(k)f(k)=a(k−α)(k−β){}= a(k - \alpha)(k - \beta)<0{}< 0。

(⇒\Rightarrow)平方完成すると f(x)f(x)=a(x−p)2{}= a(x - p)^2−D4a{}- \dfrac{D}{4a} で、a(k−p)2a(k - p)^2≧0{}\geqq 0 だから

−D4a\displaystyle -\frac{D}{4a}≦f(k)\displaystyle {}\leqq f(k)<0\displaystyle {}< 0

よって DD>0{}> 0 で、f(x)f(x)=a(x−α)(x−β){}= a(x - \alpha)(x - \beta)(α\alpha<β{}< \beta)と書ける。f(k)f(k)<0{}< 0 と aa>0{}> 0 から (k−α)(k−β)(k - \alpha)(k - \beta)<0{}< 0 で、第7章 定理1 より α\alpha<k{}< k<β{}< \beta。■\blacksquare

この定理の要点は、f(k)f(k)<0{}< 0 の中に「DD>0{}> 0」がすでに含まれていることです。グラフが一度でも xx 軸より下に出れば、頂点はそれより低いので、頂点の yy 座標 −D4a-\dfrac{D}{4a} は負になります。公式2で判別式を調べなくてよい理由は、これです。

定理2:2 つの解がともに k より大きい

実数 kk について

D\displaystyle D>0 かつ k\displaystyle {}> 0 \ \text{かつ}\ k<α\displaystyle {}< \alpha<β\displaystyle {}< \beta  ⟺  D\displaystyle {}\iff D>0 かつ p\displaystyle {}> 0 \ \text{かつ}\ p>k かつ f(k)\displaystyle {}> k \ \text{かつ}\ f(k)>0\displaystyle {}> 0

DD>0{}> 0 を DD≧0{}\geqq 0 に、α\alpha<β{}< \beta を α\alpha≦β{}\leqq \beta に変えても成り立つ。「ともに kk より小さい」は pp>k{}> k を pp<k{}< k に変えたものになる。

証明 (⇒\Rightarrow)kk<α{}< \alpha≦β{}\leqq \beta なら、pp=α+β2{}= \dfrac{\alpha + \beta}{2}>k{}> k。また kk−α{}- \alpha<0{}< 0,kk−β{}- \beta<0{}< 0 だから f(k)f(k)=a(k−α)(k−β){}= a(k - \alpha)(k - \beta)>0{}> 0。

(⇐\Leftarrow)DD≧0{}\geqq 0 から f(x)f(x)=a(x−α)(x−β){}= a(x - \alpha)(x - \beta)(α\alpha≦β{}\leqq \beta)と書ける。f(k)f(k)>0{}> 0 から (k−α)(k−β)(k - \alpha)(k - \beta)>0{}> 0 で、kk<α{}< \alpha または kk>β{}> \beta(第7章 定理1。α\alpha=β{}= \beta のときは kk≠α{}\neq \alpha で、kk<α{}< \alpha または kk>α{}> \alpha)。

もし kk>β{}> \beta なら、pp=α+β2{}= \dfrac{\alpha + \beta}{2}≦β{}\leqq \beta<k{}< k となって pp>k{}> k に反する。よって kk<α{}< \alpha で、kk<α{}< \alpha≦β{}\leqq \beta。■\blacksquare

証明の (⇐) を見ると、3 つの条件の役割がはっきりします。DD≧0{}\geqq 0 は「α\alpha,β\beta が存在する」ため、f(k)f(k)>0{}> 0 は「kk が 2 つの解の外側にある」ため、pp>k{}> k は「外側のうち左側である」ためです。どれか 1 つを外すと、次のような反例があります。

外す条件反例(k=0k = 0,ともに正を目指す)成り立たない理由
D>0D > 0x2−2x+2x^2 - 2x + 2(p=1p = 1,f(0)=2f(0) = 2)実数解がない
p>kp > kx2+3x+2x^2 + 3x + 2(D=1D = 1,f(0)=2f(0) = 2)解は −1, −2-1,\ -2 でともに負
f(k)>0f(k) > 0x2−2x−3x^2 - 2x - 3(D=16D = 16,p=1p = 1)解は −1, 3-1,\ 3 で一方が負
定理3:両端の値の符号が異なるとき

mm<n{}< n とする。f(m)f(n)f(m)f(n)<0{}< 0 ならば、方程式 f(x)f(x)=0{}= 0 は mm<x{}< x<n{}< n の範囲にただ 1 つの実数解をもつ。

証明 f(m)f(m),f(n)f(n) の一方は負なので、定理1 より DD>0{}> 0 で、異なる 2 つの実数解 α\alpha<β{}< \beta がある。

f(m)f(m)<0{}< 0<f(n){}< f(n) の場合:定理1 より α\alpha<m{}< m<β{}< \beta。f(n)f(n)>0{}> 0 だから nn<α{}< \alpha または nn>β{}> \beta だが、nn>m{}> m>α{}> \alpha なので nn>β{}> \beta。よって α\alpha<m{}< m<β{}< \beta<n{}< n で、mm<x{}< x<n{}< n にある解は β\beta だけである。

f(m)f(m)>0{}> 0>f(n){}> f(n) の場合:同様に α\alpha<n{}< n<β{}< \beta で、mm<n{}< n<β{}< \beta かつ mm は [α, β][\alpha,\ \beta] の外なので mm<α{}< \alpha。よって mm<α{}< \alpha<n{}< n<β{}< \beta で、範囲にある解は α\alpha だけである。■\blacksquare

この定理は、微分積分で学ぶ中間値の定理(つながったグラフが xx 軸の反対側に移るなら、途中で必ず xx 軸を通る)の、二次関数の場合にあたります。一般の関数では「少なくとも 1 つ」までしか言えませんが、二次関数は xx 軸と多くても 2 回しか交わらないので「ただ 1 つ」まで言い切れます。

逆は成り立ちません。mm<x{}< x<n{}< n にただ 1 つの解があっても、端の点が解のとき(f(m)f(m)=0{}= 0 で、もう 1 つの解が範囲内)や、重解が範囲内にあるときは f(m)f(n)f(m)f(n)=0{}= 0 や f(m)f(n)f(m)f(n)>0{}> 0 になります。公式3 (B) で「別に調べる」としたのは、この逆が成り立たない部分です。

定理4:置きかえと解の個数

関数 u(x)u(x)=x2{}= x^2 について、実数 tt に対する方程式 u(x)u(x)=t{}= t の実数解の個数を N(t)N(t) とすると

N(t)\displaystyle N(t)={2(t>0)1(t=0)0(t<0)\displaystyle {}= \begin{cases} 2 & (t > 0) \\ 1 & (t = 0) \\ 0 & (t < 0) \end{cases}

さらに、t1t_1≠t2{}\neq t_2 なら u(x)u(x)=t1{}= t_1 の解と u(x)u(x)=t2{}= t_2 の解に共通のものはない。したがって、tt の方程式 F(t)F(t)=0{}= 0 の相異なる実数解を t1,t_1, …,\ \ldots, tm\ t_m とすると、F(x2)F(x^2)=0{}= 0 の相異なる実数解の個数は N(t1)N(t_1)+⋯{}+ \cdots+N(tm){}+ N(t_m) である。

証明 N(t)N(t) は第5章 定理2 そのもの。xx が u(x)u(x)=t1{}= t_1 と u(x)u(x)=t2{}= t_2 の両方の解なら t1t_1=x2{}= x^2=t2{}= t_2 となり、t1t_1≠t2{}\neq t_2 に反する。F(x2)F(x^2)=0{}= 0  ⟺  x2{}\iff x^2∈{t1, …, tm}{}\in \{t_1,\ \ldots,\ t_m\} で、右辺を満たす xx の集合は、互いに共通部分のない集合 {x∣x2=ti}\{x \mid x^2 = t_i\} の和集合だから、個数は和になる。■\blacksquare

u(x)u(x)=∣x∣{}= \lvert x \rvert でも N(t)N(t) は同じ表になり、u(x)u(x)=x2{}= x^2−2x{}- 2x=(x−1)2{}= (x - 1)^2−1{}- 1 なら tt>−1{}> -1,tt=−1{}= -1,tt<−1{}< -1 で 2,2, 1,\ 1, 0\ 0 になります。証明の後半(「異なる tt からは異なる xx」)は、uu が関数である(1 つの xx に値が 1 つだけ決まる、第1章 定義1)ことだけを使っています。だから、個数をそのまま足してよいのです。

定理5:2 つの関数の最大値・最小値の比較

範囲 II で f(x)f(x),g(x)g(x) が最大値・最小値をもつとし、それぞれ max⁡f\max f,min⁡f\min f などと書く。x1x_1,x2x_2 は II を動くとする。

(i) すべての x1x_1,x2x_2 について f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2)   ⟺  \iff max⁡f\max f<min⁡g{}< \min g

(ii) ある x1x_1,x2x_2 について f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2)   ⟺  \iff min⁡f\min f<max⁡g{}< \max g

(iii) すべての x1x_1 に対して、ある x2x_2 について f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2)   ⟺  \iff max⁡f\max f<max⁡g{}< \max g

(iv) ある x1x_1 について、すべての x2x_2 に対して f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2)   ⟺  \iff min⁡f\min f<min⁡g{}< \min g

証明 (i)(⇐\Leftarrow)どの x1x_1,x2x_2 でも f(x1)f(x_1)≦max⁡f{}\leqq \max f<min⁡g{}< \min g≦g(x2){}\leqq g(x_2)。(⇒\Rightarrow)max⁡f\max f=f(s){}= f(s),min⁡g\min g=g(t){}= g(t) となる ss,tt が II にある(最大値・最小値は実際にとる値、第1章 定義3)。x1x_1=s{}= s,x2x_2=t{}= t とおけば max⁡f\max f<min⁡g{}< \min g。

(ii)(⇐\Leftarrow)min⁡f\min f=f(s){}= f(s),max⁡g\max g=g(t){}= g(t) となる ss,tt をとれば、x1x_1=s{}= s,x2x_2=t{}= t で成り立つ。(⇒\Rightarrow)ある x1x_1,x2x_2 で min⁡f\min f≦f(x1){}\leqq f(x_1)<g(x2){}< g(x_2)≦max⁡g{}\leqq \max g。

(iii) 各 x1x_1 について、「ある x2x_2 で f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2)」  ⟺  \iff f(x1)f(x_1)<max⁡g{}< \max g((ii) と同じ議論)。これがすべての x1x_1 で成り立つ   ⟺  \iff max⁡f\max f<max⁡g{}< \max g((i) と同じ議論で、ff の最大値をとる x1x_1 を代入)。

(iv) ある x1x_1 について、「すべての x2x_2 で f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2)」  ⟺  \iff f(x1)f(x_1)<min⁡g{}< \min g。そのような x1x_1 がある   ⟺  \iff min⁡f\min f<min⁡g{}< \min g。■\blacksquare

証明の中で何度も「最大値をとる点 ss がある」ことを使いました。範囲 II が両端を含まないと、最大値そのものがないことがあります(第1章 定理3)。たとえば II が 00<x{}< x<1{}< 1,f(x)f(x)=x{}= x,g(x)g(x)=1{}= 1 なら、すべての x1x_1,x2x_2 で f(x1)f(x_1)<g(x2){}< g(x_2) が成り立ちますが、ff に最大値はありません。そのときは、最大値の代わりに「ff がとる値の範囲の上の端」と比べ、等号を含むかどうかを慎重に判断します。この「上の端」をきちんと扱うのが、大学で学ぶ上限(sup)という考え方です。

また、(iii) と (iv) は、「すべての」と「ある」の順番を入れかえただけで、比べる相手が変わることを示しています。第7章 小話3の記号で書けば、(iii) は ∀x1 ∃x2\forall x_1\ \exists x_2,(iv) は ∃x1 ∀x2\exists x_1\ \forall x_2 です。この 2 つは、どちらか一方からもう一方を導くことはできません。ff のとる値が −10-10 以上 1010 以下、gg のとる値が 00 以上 11 以下なら (iv) だけが成り立ち(−10-10<0{}< 0 だが 1010>1{}> 1)、ff がつねに 00、gg のとる値が −1-1 以上 11 以下なら (iii) だけが成り立ちます(00<1{}< 1 だが 00>−1{}> -1)。

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