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第22章 準1級 関数の極限
—— 微分積分 第10章の「関数の極限」を、数検準1級の出題形式で ——
数検準1級の「関数の極限」の類題です。$x \to \pm\infty$ の極限、片側極限、$\dfrac{\sin\theta}{\theta}$ と $1 - \cos\theta$ を含む極限、関数の連続と中間値の定理、定義に従って $\dfrac{dy}{dx}$ を求める問題までを20問にまとめました。2次(数理技能)では、極限が存在するための必要条件や、中間値の定理を使うための「連続であること」の確認を答案に書く練習をします。数列の極限は第21章で扱いました。
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未回答 20×× 0○○ 0◎1か月定着 0
出題のポイント
- 1次(計算技能):答えだけを出す問題です。x→−∞ で符号を取り違える、x→0 以外の所で θsinθ→1 を使ってしまう、の2つが典型的な失点です。x→π や x→∞ のときは、まず 0 に近づく文字におきかえます。
- 2次(数理技能):「分母 →0 だから分子 →0 が必要」のような必要条件で係数を絞ったら、最後に実際の極限がその値になることを確かめます。書かないと十分性の分だけ減点されます。
- 中間値の定理の答案は「連続であること」「端の値の符号」「だから間に解がある」の3点セットです。連続性の一言を落としやすいので注意しましょう。
- ガウス記号 [x](x を超えない最大の整数)は、x−1<[x]≦x という不等式にしてはさみうちに使うか、整数の点で左右に分けて片側極限を調べます。
この章の問題は、「近づく先を 0 にそろえてから公式を使う」ことと、「左右・必要と十分・連続性を答案で確かめる」ことの2本柱です。
類題(全20問)
難易度マークは ★=基礎、★★=標準、★★★=難問です。★から順に取り組みましょう。
問1 ★
極限 x→∞lim4x3+x2−1x−2x3 を求めなさい。
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答え
解説
分母の最高次 x3 で分母・分子を割ります。
x→∞lim4x3+x2−1x−2x3=x→∞lim4+x1−x31x21−2=4+0−00−2=−21
分子は x−2x3 の順に書かれていますが、最高次の係数は −2 です。
自己採点:
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問2 ★
極限 x→∞lim(x2+4x−x) を求めなさい。
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答え
解説
∞−∞ の形なので、分子を有理化します。
x2+4x−x=x2+4x+x(x2+4x)−x2=x2+4x+x4x
x>0 なので、分母・分子を x で割ると
=1+x4+14⟶1+14=2自己採点:
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問3 ★
極限 x→−∞lim3x−2x+13x+2x を求めなさい。
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答え
解説
x→−∞ では 3x も 2x も 0 に近づきますが、2x3x=(23)x→0 なので、2x のほうがゆっくり 0 に近づきます。そこで 2x で分母・分子を割ります(2x+1=2⋅2x)。
3x−2x+13x+2x=(23)x−2(23)x+1⟶0−20+1=−21
x→∞ なら大きい底 3x で割るところですが、x→−∞ では主役が入れかわります。
自己採点:
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問4 ★
極限 x→0limsin2xtan3x を求めなさい。
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答え
解説
tan の中身 3x と、sin の中身 2x を分母に作ります。
sin2xtan3x=3xtan3x⋅sin2x2x⋅23
3xtan3x=3xsin3x⋅cos3x1→1,sin2x2x→1 なので
x→0limsin2xtan3x=1⋅1⋅23=23自己採点:
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問5 ★
極限 x→πlimx−πsinx を求めなさい。
つまずいたときは:
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答え
解説
x→π なので、そのままでは公式が使えません。t=x−π とおくと x→π のとき t→0 で、
sinx=sin(t+π)=−sint
よって
x→πlimx−πsinx=t→0limt−sint=−1
「x−πsinx だから 1」としないよう、0 に近づく文字を作ってから公式を使います。
自己採点:
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問6 ★
関数 f(x)=∣x−2∣x2−4 について、極限 x→2+0limf(x) と x→2−0limf(x) をそれぞれ求めなさい。
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答え
x→2+0limf(x)=4,x→2−0limf(x)=−4
解説
x>2 のとき ∣x−2∣=x−2 なので
f(x)=x−2(x−2)(x+2)=x+2⟶4(x→2+0)
x<2 のとき ∣x−2∣=−(x−2) なので
f(x)=−(x−2)(x−2)(x+2)=−(x+2)⟶−4(x→2−0)
(左右が一致しないので、x→2limf(x) は存在しません。)
自己採点:
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問7 ★
関数 f(x)=x−1x+3−2(x≧−3,x=1),f(1)=a が x=1 で連続になるように、定数 a の値を定めなさい。
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答え
a=41
解説
分子を有理化します。
x−1x+3−2=(x−1)(x+3+2)(x+3)−4=x+3+21
よって x→1limf(x)=2+21=41 です。連続になるのは、これが f(1)=a と等しいときなので a=41 です。
自己採点:
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問8 ★
極限 x→−∞limx−34x2+x を求めなさい。
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答え
解説
x=−t とおくと、x→−∞ のとき t→∞ です。t>0 なので 4t2−t=t4−t1 となり、
x−34x2+x=−t−34t2−t=−t(1+t3)t4−t1=−1+t34−t1⟶−2
分子の は正、分母 x−3 は負なので、答えは負になるはずです。符号の見当を先につけておくと検算になります。
自己採点:
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問9 ★★
x→2limx−2ax+2−b=21 が成り立つように、定数 a,b の値を定めなさい。
つまずいたときは:
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答え
a=2,b=4
解説
x→2 で分母 →0 なので、極限が有限の値になるためには分子 →0 が必要です。
x→2lim(ax+2−b)=2a−b=0よりb=2a
このとき、分子を有理化すると
x−2ax+2−2a=(x−2)(x+2+2)a{(x+2)−4}=x+2+2a⟶4a
4a=21 より a=2,b=4 です。逆にこのとき、上の計算から極限はたしかに 21 になります。
a=2,b=4
「分子 →0」は必要条件です。答案では、最後に極限が指定の値になることまで書きます。
自己採点:
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問10 ★★
x→∞lim(x2+ax+2−bx)=3 が成り立つように、定数 a,b の値を定めなさい。
つまずいたときは:
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答え
a=6,b=1
解説
b を決める x>0 のとき
x2+ax+2−bx=x(1+xa+x22−b)
かっこの中は x→∞ で 1−b に近づきます。b=1 なら、x に 0 でない数に近づく量を掛けることになり、全体は ∞ か −∞ に発散します。極限が 3 になるためには b=1 が必要です。
a を決める b=1 のとき、有理化して
x2+ax+2−x=x2+ax+2+xax+2=1+xa+x22+1a+x2⟶2a
2a=3 より a=6 です。このとき極限はたしかに 3 です。
a=6,b=1
∞−∞ が有限の値になるのは、2つの ∞ の「増え方」がそろっているときだけです。その条件が b=1 です。
自己採点:
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問11 ★★
極限 x→0lim1−cos2xxsinx を求めなさい。
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答え
解説
2倍角の公式 cos2x=1−2sin2x より、1−cos2x=2sin2x です。x=0 で 0 に近いとき sinx=0 なので、約分できます。
1−cos2xxsinx=2sin2xxsinx=21⋅sinxx
sinxx は xsinx の逆数なので x→0 で 1 に近づきます。よって
x→0lim1−cos2xxsinx=21⋅1=21
(1+cos2x を掛けて sin22x に直す方法でも解けますが、1−cos2x は2倍角で一気に sin2x にするほうが短く書けます。)
自己採点:
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問12 ★★
実数 x に対して、x を超えない最大の整数を [x] で表す。極限 x→∞limx[2x] を求めなさい。
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答え
解説
[2x] は 2x を超えない最大の整数なので、
2x−1<[2x]≦2x
が成り立ちます。x>0 のとき、各辺を x で割って
2−x1<x[2x]≦2
x→∞ のとき 2−x1→2 で、右端も 2 です。はさみうちの原理より
x→∞limx[2x]=2
ガウス記号は式変形できないので、「[t] は t−1 より大きく t 以下」という不等式に置きかえてはさみます。
自己採点:
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問13 ★★
定数 a,b に対して、関数 f(x) を次のように定める。
f(x)=⎩⎨⎧x−1sinπxax+b(x<1)(x≧1)
f(x) が x=1 で連続であり、さらに f(2)=0 となるように、a,b の値を定めなさい。
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答え
a=π,b=−2π
解説
左側極限 t=x−1 とおくと、x→1−0 のとき t→−0 で、sinπx=sin(πt+π)=−sinπt です。
x→1−0limf(x)=t→−0limt−sinπt=t→−0lim(−π⋅πtsinπt)=−π
右側極限と f(1) x≧1 では f(x)=ax+b なので、x→1+0limf(x)=a+b=f(1) です。
x=1 で連続になる条件は、左側極限・右側極限・f(1) がすべて等しいことなので
a+b=−π …①
また f(2)=2a+b=0 …②。② − ① より a=π,これを ① に代入して b=−2π です。
a=π,b=−2π
右側は1次式なので右側極限は代入で求まります。条件が効くのは左側だけです。
自己採点:
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問14 ★★
方程式 log2x=4−x はただ1つの実数解をもち、その解は 2<x<3 の範囲にあることを示しなさい。
つまずいたときは:
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答え
f(x)=log2x+x−4 は x>0 で連続かつ増加し、f(2)=−1<0,f(3)=log23−1>0 なので、中間値の定理より示される。
解説
f(x)=log2x+x−4(x>0)とおくと、方程式は f(x)=0 と同じです。
解が 2<x<3 にあること log2x と x−4 はともに連続なので、f(x) は 2≦x≦3 で連続です。
f(2)=1+2−4=−1<0,f(3)=log23−1>0
(3>2 より log23>log22=1 です。)中間値の定理より、f(c)=0 となる c が 2<c<3 に少なくとも1つあります。
解がただ1つであること 底 2 は 1 より大きいので log2x は増加関数で、x−4 も増加関数です。その和 f(x) は x>0 で増加するので、f(x)=0 となる x は2つ以上ありません。
以上より、方程式 log2x=4−x はただ1つの実数解をもち、それは 2<x<3 にあります。(証明終)
中間値の定理が保証するのは「少なくとも1つ」だけです。「ただ1つ」には、増加(または減少)の議論を別に書きます。
自己採点:
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問15 ★★
y=x21(x=0)について、dxdy を定義に従って求めなさい。
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答え
dxdy=−x32
解説
x の増分を Δx とすると
Δy=(x+Δx)21−x21=x2(x+Δx)2x2−(x+Δx)2=x2(x+Δx)2−Δx(2x+Δx)
よって
ΔxΔy=−x2(x+Δx)22x+Δx
Δx→0 として
dxdy=Δx→0lim{−x2(x+Δx)22x+Δx}=−x42x=−x32
通分してから x2−(x+Δx)2 を因数分解し、Δx を約分できる形にするのがポイントです。x21=x−2 と見ると、答えは −2x−3 で、(xn)′=nxn−1 が n=−2 でも成り立っています。
自己採点:
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問16 ★★
極限 x→∞limx2(1−cosx2) を求めなさい。
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答え
解説
t=x1 とおくと、x→∞ のとき t→+0 で、x2=t21 です。
x2(1−cosx2)=t21−cos2t
2倍角の公式より 1−cos2t=2sin2t なので
t21−cos2t=2(tsint)2⟶2⋅12=2
よって x→∞limx2(1−cosx2)=2 です。
x→∞ のままでは θsinθ の公式が使えません。cos の中身 x2 が 0 に近づくことに目をつけて、x1 を新しい文字にします。
自己採点:
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問17 ★★★
座標平面上に、原点 O を中心とする半径 1 の円があり、その周上に点 A(1, 0),B(cosθ, sinθ) をとる(0<θ<2π)。B から x 軸に下ろした垂線の足を H とし、三角形 ABH の面積を S(θ) とする。
(1) 線分 AB の長さを L(θ),弧 AB(短いほう)の長さを ℓ(θ) とするとき、θ→+0limℓ(θ)L(θ) を求めなさい。
(2) θ→+0limθ3S(θ) を求めなさい。
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答え
(1) 1 (2) 41
解説
(1) 2点間の距離の公式より
L(θ)2=(1−cosθ)2+sin2θ=2−2cosθ=4sin22θ
(半角の公式 1−cosθ=2sin22θ を使いました。)0<2θ<4π で sin2θ>0 なので L(θ)=2sin2θ です。半径 1,中心角 θ の弧の長さは ℓ(θ)=θ なので
ℓ(θ)L(θ)=θ2sin2θ=2θsin2θ⟶1(θ→+0)
(2) H(cosθ, 0) なので、AH=1−cosθ,BH=sinθ で、三角形 ABH は H が直角の直角三角形です。
S(θ)=21(1−cosθ)sinθ
よって
θ3S(θ)=21⋅θ21−cosθ⋅θsinθ
ここで、(1) と同じ半角の公式から
θ21−cosθ=θ22sin22θ=212θsin2θ2⟶21
なので
θ→+0limθ3S(θ)=21⋅21⋅1=41
(1) は「小さな角では弦と弧がほぼ同じ長さ」ということです。(2) では、AH が θ2 程度、BH が θ 程度の小ささなので、面積は θ3 で割るとちょうど有限の値に落ち着きます。
自己採点:
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問18 ★★★
実数 x に対して、x を超えない最大の整数を [x] で表す。定数 a,b に対して
f(x)=[x]+a(x−[x])2+b(x−[x])
と定める。
(1) f(x) がすべての実数 x で連続となるための、a,b の条件を求めなさい。
(2) f(x) がすべての実数 x で連続で、さらに f(21)=43 となるように、a,b の値を定めなさい。
つまずいたときは:
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答え
(1) a+b=1 (2) a=−1,b=2
解説
(1) 整数でない点 x=p が整数でないとき、p の十分近くでは [x] は一定の整数 m で、f(x)=m+a(x−m)2+b(x−m) は x の多項式です。よって f(x) は x=p で連続です。
整数の点 n を整数とし、x=n での連続性を調べます。
- n≦x<n+1 では [x]=n なので、f(x)=n+a(x−n)2+b(x−n)。よって
x→n+0limf(x)=n=f(n)
- n−1≦x<n では [x]=n−1 なので、f(x)=(n−1)+a(x−n+1)2+b(x−n+1)。x→n−0 のとき x−n+1→1 なので
x→n−0limf(x)=n−1+a+b
x=n で連続になるのは、左側極限が f(n)=n に等しいとき、つまり n−1+a+b=n のときです。この条件は n によらないので、求める条件は
a+b=1
(2) [21]=0 なので f(21)=4a+2b です。
4a+2b=43⟹a+2b=3
(1) の a+b=1 と連立して b=2,a=−1 です。
a=−1,b=2
(このとき、0≦x<1 では f(x)=−x2+2x で、x→1−0 で 1 に近づき、f(1)=1 とつながります。)ガウス記号を含む関数は、整数の点で「左は1つ前の整数の式、右はその整数の式」に分けて片側極限を比べるのが定石です。
自己採点:
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問19 ★★★
関数 f(x) は 0≦x≦1 で連続で、f(0)=f(1) を満たすとする。このとき、f(c)=f(c+21) となる実数 c が 0≦c≦21 の範囲に存在することを示しなさい。
つまずいたときは:
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答え
g(x)=f(x+21)−f(x) とおくと g(21)=−g(0) となるので、g(0)=0 の場合と、g(0) と g(21) が異符号の場合に分けて中間値の定理を使う。
解説
g(x)=f(x+21)−f(x)(0≦x≦21)とおきます。0≦x≦21 のとき x も x+21 も 0 以上 1 以下なので、g(x) は定義されていて、連続な関数の差なので 0≦x≦21 で連続です。
端の値を計算すると、f(1)=f(0) より
g(0)=f(21)−f(0),g(21)=f(1)−f(21)=f(0)−f(21)=−g(0)
(i) g(0)=0 のとき c=0 とすれば g(c)=0 です。
(ii) g(0)=0 のとき g(0) と g(21)=−g(0) は異符号です。中間値の定理より、g(c)=0 となる c が 0<c<21 に存在します。
どちらの場合も 0≦c≦21 に g(c)=0,すなわち f(c)=f(c+21) となる c があります。(証明終)
たとえば、1時間かけて山道を歩いて出発点に戻ってきたなら、「ちょうど30分ずらした2つの時刻で標高が同じ」瞬間が必ずあります。f の式がわからなくても、差の関数を作れば中間値の定理が使える、というのがこの問題の要点です。g(0)=0 の場合を分けておかないと「異符号」と言えないので、場合分けを忘れないようにします。
自己採点:
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問20 ★★★
b>0 とする。x→0limx21+ax−1−bx=−2 が成り立つように、定数 a,b の値を定めなさい。
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答え
a=4,b=2
解説
分子を有理化します。D=1+ax+1+bx とおくと、x→0 で D→2 です。
1+ax−(1+bx)=D(1+ax)−(1+bx)2=D(a−2b)x−b2x2
よって、x=0 のとき
x21+ax−1−bx=D1(xa−2b−b2)
a と b の関係 もし a−2b=0 なら、x→0 のとき xa−2b は限りなく大きくなり、D1→21 なので、全体は有限の値に近づきません。したがって a−2b=0,つまり a=2b が必要です。
値を決める a=2b のとき
x21+ax−1−bx=−Db2⟶−2b2
−2b2=−2 より b2=4,b>0 から b=2,a=4 です。このとき極限はたしかに −2 です。
a=4,b=2
分母が x2 なので、分子は「x の1次の部分」が消えていないと極限が有限になりません。有理化によって、その1次の部分が (a−2b)x という形で見えるようになります。
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