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第19章 2級 不定積分と定積分
—— 微分積分 第7〜9章の範囲を、数検2級の出題形式で ——
数検2級の「積分」の類題です。不定積分と積分定数の決め方、定積分の計算(対称な区間・絶対値)、定積分を含む関数、放物線や3次曲線で囲まれた部分の面積までを20問にまとめました。2次(数理技能)の問題では、交点と上下関係を示してから積分する答案の書き方も練習します。
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未回答 20×× 0○○ 0◎1か月定着 0
出題のポイント
- 1次(計算技能):答えだけを出す問題です。不定積分の +C の書き忘れ、定積分で下端の値を引くときの符号ミスが、よくある失点です。下端の値は括弧でくくってから引きましょう。
- 2次(数理技能):面積の答案は「交点の x 座標」「どちらが上か」「立てた定積分」の3つを順に書きます。6分の1公式は、この3つを示したあとで使えば減点されません。
- 絶対値のついた定積分は、中身の符号が変わる x で区間を分けてから絶対値を外します。面積で x 軸より下にある部分も、同じ考え方で符号を反転させます。
- 定積分を含む等式は、上端が x か定数かで解き方が変わります。x なら「両辺を微分」と「x=a を代入」、定数なら「k とおく」です。
この章の問題は、「原始関数を正しく求める」ことと「どこからどこまで、何から何を引いて積分するか」を決めることの2段階に分かれます。2次では後半の決め方を答案に書き残すことが、得点の分かれ目です。
類題(全20問)
難易度マークは ★=基礎、★★=標準、★★★=難問です。★から順に取り組みましょう。
問1 ★
不定積分 ∫(6x2−4x+5)dx を求めなさい。
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答え
2x3−2x2+5x+C(C は積分定数)
解説
項ごとに ∫xndx=n+11xn+1+C を使います。
∫(6x2−4x+5)dx=6⋅3x3−4⋅2x2+5x+C=2x3−2x2+5x+C
答えを微分すると 6x2−4x+5 に戻ることで確かめられます。
自己採点:
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問2 ★
不定積分 ∫(x+2)(3x−1)dx を求めなさい。
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答え
x3+25x2−2x+C(C は積分定数)
解説
積の形のままでは公式が使えないので、展開してから積分します。
(x+2)(3x−1)=3x2+5x−2
∫(3x2+5x−2)dx=x3+25x2−2x+C
「(x+2) の積分 × (3x−1) の積分」とするのは誤りです。
自己採点:
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問3 ★
f′(x)=3x2−8x+1,f(2)=−1 を満たす関数 f(x) を求めなさい。
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答え
f(x)=x3−4x2+x+5
解説
f(x)=∫(3x2−8x+1)dx=x3−4x2+x+C
f(2)=8−16+2+C=C−6=−1 より C=5 です。
f(x)=x3−4x2+x+5 自己採点:
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問4 ★
定積分 ∫−12(3x2−2x+1)dx を求めなさい。
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答え
解説
∫−12(3x2−2x+1)dx=[x3−x2+x]−12=(8−4+2)−(−1−1−1)=6−(−3)=9
下端 x=−1 を代入した値 −3 を、括弧でくくってから引きます。
自己採点:
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問5 ★
定積分 ∫−22(x3+3x2−5x+1)dx を求めなさい。
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答え
解説
区間が −2 から 2 なので、奇数次の項 x3,−5x の定積分は 0 になり、偶数次の項(定数項を含む)は 0 から 2 までの2倍になります。
∫−22(x3+3x2−5x+1)dx=2∫02(3x2+1)dx=2[x3+x]02=2⋅10=20自己採点:
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問6 ★
定積分 ∫03∣x−1∣dx を求めなさい。
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答え
解説
x−1 の符号は x=1 で変わるので、区間を分けて絶対値を外します。
∫03∣x−1∣dx=∫01(1−x)dx+∫13(x−1)dx=[x−2x2]01+[2x2−x]13
=21+{23−(−21)}=21+2=25
(y=∣x−1∣ のグラフと x 軸の間の2つの三角形の面積 21+2 と見ても同じです。)
自己採点:
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問7 ★
放物線 y=x2−4x+3 と x 軸で囲まれた部分の面積を求めなさい。
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答え
解説
x2−4x+3=(x−1)(x−3) より、x 軸との交点は x=1, 3 です。1≦x≦3 では放物線が x 軸より下にあるので
S=∫13{−(x−1)(x−3)}dx=61(3−1)3=34自己採点:
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問8 ★
等式 ∫1xf(t)dt=x2+ax−3 を満たす関数 f(x) と定数 a の値を求めなさい。
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答え
f(x)=2x+2,a=2
解説
等式に x=1 を代入すると、左辺は ∫11f(t)dt=0 なので
0=1+a−3よりa=2
両辺を x で微分すると f(x)=2x+a=2x+2。
f(x)=2x+2,a=2自己採点:
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問9 ★★
曲線 y=f(x) 上の点 (x, f(x)) における接線の傾きが 6x2−6x で表され、f(x) の極小値が −3 である。関数 f(x) を求めなさい。また、f(x) の極大値を求めなさい。
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答え
f(x)=2x3−3x2−2,極大値 −2
解説
接線の傾きは f′(x) なので、f′(x)=6x2−6x です。
f(x)=∫(6x2−6x)dx=2x3−3x2+C
f′(x)=6x(x−1) より、増減は次のとおりです。
極小値は f(1)=2−3+C=C−1=−3 より C=−2。極大値は f(0)=C=−2 です。
f(x)=2x3−3x2−2,極大値 −2
どの x で極小になるかを増減表で決めてから C の方程式を立てる、という順番が答案の骨組みです。
自己採点:
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問10 ★★
等式 f(x)=3x2−2x∫01f(t)dt+2 を満たす関数 f(x) を求めなさい。
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答え
f(x)=3x2−3x+2
解説
∫01f(t)dt は両端が定数なので1つの数です。これを k とおくと、f(x)=3x2−2kx+2 と表せます。
k=∫01(3t2−2kt+2)dt=[t3−kt2+2t]01=1−k+2=3−k
k=3−k より k=23。よって
f(x)=3x2−3x+2
(確かめ:∫01(3t2−3t+2)dt=1−23+2=23 で、k と一致します。)
自己採点:
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問11 ★★
定積分 ∫−13∣x2−2x∣dx を求めなさい。
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答え
解説
x2−2x=x(x−2) は、−1≦x≦0 と 2≦x≦3 で 0 以上、0≦x≦2 で 0 以下です。
∫−13∣x2−2x∣dx=∫−10(x2−2x)dx−∫02(x2−2x)dx+∫23(x2−2x)dx
F(x)=3x3−x2 とおくと
F(−1)=−34,F(0)=0,F(2)=−34,F(3)=0
={0−(−34)}−{−34−0}+{0−(−34)}=34+34+34=4
区間が3つに分かれるときは、原始関数 F(x) の値を先に一覧にしておくと計算が整理できます。
自己採点:
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問12 ★★
放物線 y=2x2−5x と直線 y=x+8 で囲まれた部分の面積を求めなさい。
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答え
解説
交点の x 座標は、2x2−5x=x+8 より 2x2−6x−8=0,つまり 2(x+1)(x−4)=0 で、x=−1, 4 です。
−1≦x≦4 では直線が放物線より上にあり
(上)−(下)=(x+8)−(2x2−5x)=−2(x+1)(x−4)
S=∫−14{−2(x+1)(x−4)}dx=62{4−(−1)}3=3125
3125
6分の1公式の係数は「上 − 下」の x2 の係数の絶対値(ここでは 2)です。1 と思い込むと答えが半分になります。
自己採点:
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問13 ★★
2つの放物線 y=x2,y=−x2+4x+6 で囲まれた部分の面積を求めなさい。
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答え
解説
交点の x 座標は、x2=−x2+4x+6 より 2x2−4x−6=0,つまり 2(x+1)(x−3)=0 で、x=−1, 3 です。
x=0 で比べると −x2+4x+6 のほうが大きいので、−1≦x≦3 では y=−x2+4x+6 が上にあります。
(上)−(下)=−2x2+4x+6=−2(x+1)(x−3)
S=∫−13{−2(x+1)(x−3)}dx=62{3−(−1)}3=364自己採点:
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問14 ★★
曲線 y=x3−3x と x 軸で囲まれた2つの部分の面積の和を求めなさい。
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答え
解説
x3−3x=x(x+3)(x−3) より、x 軸との交点は x=−3, 0, 3 です。
−3≦x≦0 では曲線が x 軸の上、0≦x≦3 では下にあります。
S=∫−30(x3−3x)dx+∫03{−(x3−3x)}dx
y=x3−3x のグラフは原点について対称なので、2つの部分の面積は等しく
S=2∫03(3x−x3)dx=2[23x2−4x4]03=2(29−49)=29
∫−33(x3−3x)dx と一気に計算すると、上と下が打ち消し合って 0 になってしまいます。
自己採点:
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問15 ★★
関数 F(x)=∫1x(t2−4t+3)dt の極値を求めなさい。
つまずいたときは:
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答え
x=1 で極大値 0,x=3 で極小値 −34
解説
微分積分学の基本定理より
F′(x)=x2−4x+3=(x−1)(x−3)
極大値は F(1)=∫11(t2−4t+3)dt=0。極小値は
F(3)=∫13(t−1)(t−3)dt=−61(3−1)3=−34
x=1 で極大値 0,x=3 で極小値 −34
F(x) を計算してから微分する必要はありません。F′(x) は中身の t を x にかえるだけで求まります。
自己採点:
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問16 ★★
放物線 y=x2 上の2点 (−1, 1),(3, 9) における接線をそれぞれ ℓ1,ℓ2 とする。放物線と ℓ1,ℓ2 で囲まれた部分の面積を求めなさい。
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答え
解説
y′=2x より、ℓ1 の傾きは −2,ℓ2 の傾きは 6 です。
ℓ1: y=−2x−1,ℓ2: y=6x−9
−2x−1=6x−9 より、2本の接線は x=1 で交わります。放物線はどちらの接線よりも上にあり
x2−(−2x−1)=(x+1)2,x2−(6x−9)=(x−3)2
区間を交点 x=1 で分けて
S=∫−11(x+1)2dx+∫13(x−3)2dx=[3(x+1)3]−11+[3(x−3)3]13=38+38=316
接線の交点の x 座標は、2つの接点のちょうど真ん中(2−1+3=1)になります。検算に使えます。
自己採点:
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問17 ★★★
放物線 y=x2−2x と直線 y=mx で囲まれた部分の面積が 36 となるように、定数 m の値を定めなさい。
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答え
m=4, −8
解説
交点の x 座標は、x2−2x=mx より x{x−(m+2)}=0 で、x=0, m+2 です。囲まれた部分ができるには m+2=0 が必要です。
2つの交点の間では直線が放物線より上にあり、「上 − 下」=−x{x−(m+2)} です。交点の差は ∣m+2∣ なので
S=61∣m+2∣3=36より∣m+2∣3=216,∣m+2∣=6
m+2=±6 より
m=4, −8
m+2>0 と決めつけると m=−8(交点が x=−6, 0 の場合)を落とします。交点の大小がわからないときは、差を絶対値で書きます。
自己採点:
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問18 ★★★
曲線 C: y=x3−x 上の点 (1, 0) における接線を ℓ とする。C と ℓ で囲まれた部分の面積を求めなさい。
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答え
解説
y′=3x2−1 より、接線の傾きは 2 で、ℓ: y=2x−2 です。
C と ℓ の共有点を求めます。x=1 で接しているので、差は (x−1)2 で割り切れます。
(x3−x)−(2x−2)=x3−3x+2=(x−1)2(x+2)
共有点の x 座標は x=−2, 1 です。−2≦x≦1 では (x−1)2≧0,x+2≧0 なので、C が ℓ より上にあります。
S=∫−21(x3−3x+2)dx=[4x4−23x2+2x]−21=(41−23+2)−(4−6−4)=43+6=427
3次曲線と接線の問題では、「接点で2乗の因数をもつ」ことを使うと、もう1つの共有点がすぐに求まります。上下関係も因数の符号から説明できます。
自己採点:
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問19 ★★★
点 (1, 5) を通り、傾きが m の直線と放物線 y=x2 で囲まれた部分の面積を S とする。S の最小値と、そのときの m の値を求めなさい。
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答え
m=2 のとき最小値 332
解説
直線は y=m(x−1)+5 です。交点の x 座標は2次方程式
x2−mx+m−5=0
の解で、判別式は D=m2−4(m−5)=(m−2)2+16>0 なので、どんな m でも異なる2点で交わります。
2つの解を α<β とすると、解の公式から β−α=D です。
α≦x≦β では直線が上にあり、「上 − 下」=−(x−α)(x−β) なので
S=61(β−α)3=61((m−2)2+16)3
S は (m−2)2+16 が最小のとき最小で、それは m=2 のときの 16 です。
S=61⋅43=332よってm=2 のとき最小値 332
交点を具体的に求めずに、β−α を判別式で表すのがこの問題の要です。
自己採点:
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問20 ★★★
放物線 y=−x2+2x と x 軸で囲まれた部分の面積を、原点を通る直線 y=ax が2等分するように、定数 a の値を定めなさい。
つまずいたときは:
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答え
a=2−34
解説
放物線と x 軸の交点は x=0, 2 なので、囲まれた部分の面積は
S=∫02{−x(x−2)}dx=61⋅23=34
直線 y=ax と放物線の交点は、−x2+2x=ax より x{x−(2−a)}=0 で、x=0, 2−a です。直線がこの部分を2つに分けるには、もう1つの交点が 0<2−a<2,つまり 0<a<2 であることが必要です。
放物線と直線で囲まれた部分(上側)の面積は
S1=∫02−a{−x(x−(2−a))}dx=61(2−a)3
これが全体の半分 32 になる条件は
61(2−a)3=32より(2−a)3=4,2−a=34
a=2−34
34≒1.59 なので a≒0.41 で、0<a<2 を満たします。求めた値が条件の範囲に入るかの確認まで書くと、答案として完成します。
自己採点:
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