目次 / 複素数平面と二次曲線 / 数学C

第6章 楕円

—— 「2つの焦点からの距離の和」が一定な点の集まり ——

第5章では、1つの点と1本の直線からの距離が等しい点の集まりとして、放物線を学びました。この章では、比べる相手を2つの点に取りかえ、2つの定点(**焦点**)からの距離の**和**が一定な点の集まりを考えます。これが**楕円**です。定義から標準形 $\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1$ を導き、焦点・長軸・短軸を式から読み取る方法、楕円が「円を一方向に縮めた形」であること、焦点までの距離を $x$ 座標だけで表す方法、そして2つの円に接する円の中心が楕円を描くことを学びます。つぶれ具合を表す**離心率**も、ここで正式に登場します。

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楕円の定義

第4章では、2点からの距離が「等しい」点の集まり(垂直二等分線)と、距離の「比」が一定な点の集まり(アポロニウスの円)を調べました。第5章では、比べる相手の片方を直線に取りかえて、放物線を得ました。この章では、ふたたび2つの点を相手にして、2つの距離の和が一定になる点の集まりを考えます。

公式1:楕円の定義

平面上の異なる2点 F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} と、FF′\mathrm{FF'} より大きい正の定数 2a2a がある。F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} からの距離の和が 2a2a である点 P\mathrm{P} の軌跡を楕円という。すなわち

PF\displaystyle \mathrm{PF}+PF′\displaystyle {}+ \mathrm{PF'}=2a\displaystyle {}= 2a

を満たす点 P\mathrm{P} の集まりである。

  • 2点 F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} を楕円の焦点、線分 FF′\mathrm{FF'} の中点を楕円の中心という。
  • 直線 FF′\mathrm{FF'} と楕円の2つの交点を結ぶ線分を長軸、中心を通り長軸に垂直な直線と楕円の2つの交点を結ぶ線分を短軸という。長軸・短軸の両端の4点を楕円の頂点という。

2a2a>FF′{}> \mathrm{FF'} という条件がないと、どうなるでしょうか。三角形の2辺の和は残りの1辺より長いので、どんな点 P\mathrm{P} でも PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'}≧FF′{}\geqq \mathrm{FF'} です。2a2a=FF′{}= \mathrm{FF'} なら条件を満たすのは線分 FF′\mathrm{FF'} 上の点だけで、2a2a<FF′{}< \mathrm{FF'} なら条件を満たす点はありません。曲線として広がりをもつのは、2a2a が FF′\mathrm{FF'} より長いときだけです。

長軸の長さは 2a2a です。長軸の両端を A\mathrm{A}(F\mathrm{F} の側)、A′\mathrm{A'}(F′\mathrm{F'} の側)とすると、図形は線分 FF′\mathrm{FF'} の垂直二等分線に関して対称なので A′F′\mathrm{A'F'}=AF{}= \mathrm{AF} です。長軸には A′\mathrm{A'},F′\mathrm{F'},F\mathrm{F},A\mathrm{A} の順に点が並ぶので

AA′\displaystyle \mathrm{AA'}=A′F′\displaystyle {}= \mathrm{A'F'}+F′F\displaystyle {}+ \mathrm{F'F}+FA\displaystyle {}+ \mathrm{FA}=AF\displaystyle {}= \mathrm{AF}+(FF′+AF)\displaystyle {}+ (\mathrm{FF'} + \mathrm{AF})=AF\displaystyle {}= \mathrm{AF}+AF′\displaystyle {}+ \mathrm{AF'}=2a\displaystyle {}= 2a

となります。

庭に楕円の花壇を作る方法があります。地面に杭を2本打ち、長さ 2a2a のひもの両端をそれぞれの杭に結びます。棒の先でひもをぴんと張りながら、杭のまわりを1周させると、棒の先は楕円を描きます。棒の先から2本の杭までの距離の和は、いつもひもの長さ 2a2a だからです。杭が焦点、ひもの長さが長軸の長さです。杭の間をひもより長くすると、ひもは張れません。これが 2a2a>FF′{}> \mathrm{FF'} という条件です。

x y P F(3, 0) F'(−3, 0) O B(0, 4) 5 −5 5 4 3 PF PF' x²/25 + y²/16 = 1 PF + PF' = 10(長軸の長さ)

楕円とは、2つの焦点からの距離の和が一定(長軸の長さ 2a2a)になる点の集まりだということです。

例題1:定義から楕円の方程式を求める

2点 F(2, 0)\mathrm{F}(2,\ 0),F′(−2, 0)\mathrm{F'}(-2,\ 0) からの距離の和が 66 である点 P\mathrm{P} の軌跡の方程式を求めなさい。


【解答】

P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とします。条件は

(x−2)2+y2\displaystyle \sqrt{(x - 2)^2 + y^2}+(x+2)2+y2\displaystyle {}+ \sqrt{(x + 2)^2 + y^2}=6\displaystyle {}= 6

です。根号が2つあるので、片方を右辺へ移してから2乗します。

(x−2)2+y2\displaystyle \sqrt{(x - 2)^2 + y^2}=6\displaystyle {}= 6−(x+2)2+y2\displaystyle {}- \sqrt{(x + 2)^2 + y^2}

両辺を2乗すると

(x−2)2\displaystyle (x - 2)^2+y2\displaystyle {}+ y^2=36\displaystyle {}= 36−12(x+2)2+y2\displaystyle {}- 12\sqrt{(x + 2)^2 + y^2}+(x+2)2\displaystyle {}+ (x + 2)^2+y2\displaystyle {}+ y^2

です。(x−2)2(x - 2)^2−(x+2)2{}- (x + 2)^2=−8x{}= -8x なので、整理して 12(x+2)2+y212\sqrt{(x + 2)^2 + y^2}=8x{}= 8x+36{}+ 36、両辺を 44 で割って

3(x+2)2+y2\displaystyle 3\sqrt{(x + 2)^2 + y^2}=2x\displaystyle {}= 2x+9\displaystyle {}+ 9

です。もう一度2乗すると、9(x2+4x+4+y2)9(x^2 + 4x + 4 + y^2)=4x2{}= 4x^2+36x{}+ 36x+81{}+ 81 となり、5x25x^2+9y2{}+ 9y^2=45{}= 45 です。両辺を 4545 で割って

x29‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\frac{x^2}{9}}+y25=1‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \frac{y^2}{5} = 1}

です。

(逆の確認)2乗した式を元に戻すには、2乗する前の両辺が 00 以上であることが必要です。この曲線上では x2x^2≦9{}\leqq 9 より −3-3≦x{}\leqq x≦3{}\leqq 3 なので、2x2x+9{}+ 9>0{}> 0 です。また (x+2)2+y2\sqrt{(x + 2)^2 + y^2}=2x+93{}= \dfrac{2x + 9}{3}≦5{}\leqq 5<6{}< 6 なので、66−(x+2)2+y2{}- \sqrt{(x + 2)^2 + y^2}>0{}> 0 です。よって変形はすべて逆にたどれて、この曲線上の点はどれも条件を満たします。

(確かめ)xx 軸との交点 (3, 0)(3,\ 0) では、PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'}=1{}= 1+5{}+ 5=6{}= 6 です。yy 軸との交点 (0, 5)\left(0,\ \sqrt{5}\right) では、PF\mathrm{PF}=PF′{}= \mathrm{PF'}=4+5{}= \sqrt{4 + 5}=3{}= 3 で、和は 66 です。

楕円の標準形

例題1 の計算を、文字で行います。aa>c{}> c>0{}> 0 として、焦点を F(c, 0)\mathrm{F}(c,\ 0),F′(−c, 0)\mathrm{F'}(-c,\ 0)、距離の和を 2a2a とします。例題1 と同じく、根号を1つ移して2乗することを2回くり返すと

a(x+c)2+y2\displaystyle a\sqrt{(x + c)^2 + y^2}=a2\displaystyle {}= a^2+cx\displaystyle {}+ cx⟹(a2−c2)x2\displaystyle {}\Longrightarrow\quad (a^2 - c^2)x^2+a2y2\displaystyle {}+ a^2y^2=a2(a2−c2)\displaystyle {}= a^2(a^2 - c^2)

となります。aa>c{}> c なので a2a^2−c2{}- c^2>0{}> 0 です。そこで bb=a2−c2{}= \sqrt{a^2 - c^2}(bb>0{}> 0)とおくと、b2x2b^2x^2+a2y2{}+ a^2y^2=a2b2{}= a^2b^2 で、両辺を a2b2a^2b^2 で割って次の式が得られます(2乗しても同値であることは、厳密定義のページで確かめます)。

公式2:楕円の標準形(焦点が x 軸上)

aa>b{}> b>0{}> 0 とする。楕円

x2a2\displaystyle \frac{x^2}{a^2}+y2b2\displaystyle {}+ \frac{y^2}{b^2}=1\displaystyle {}= 1

について

  • 焦点は F(a2−b2, 0)\mathrm{F}\left(\sqrt{a^2 - b^2},\ 0\right),F′(−a2−b2, 0)\mathrm{F'}\left(-\sqrt{a^2 - b^2},\ 0\right)
  • 楕円上の点から2つの焦点までの距離の和は 2a2a
  • 中心は原点、頂点は (±a, 0)(\pm a,\ 0),(0, ±b)(0,\ \pm b)、長軸の長さは 2a2a、短軸の長さは 2b2b

である。これを楕円の標準形という。以下、cc=a2−b2{}= \sqrt{a^2 - b^2} と書くことが多い。

xx 軸との交点は yy=0{}= 0 として xx=±a{}= \pm a、yy 軸との交点は xx=0{}= 0 として yy=±b{}= \pm b です。aa>b{}> b なので、xx 軸上の線分(長さ 2a2a)が長軸、yy 軸上の線分(長さ 2b2b)が短軸です。式の xx を −x-x に、yy を −y-y に取りかえても式は変わらないので、楕円は xx 軸・yy 軸・原点のそれぞれに関して対称です。

aa,bb,cc の関係 a2a^2=b2{}= b^2+c2{}+ c^2 は、図で見ると覚えやすくなります。短軸の端 B(0, b)\mathrm{B}(0,\ b) は2つの焦点から等しい距離にあり、その和が 2a2a なので、BF\mathrm{BF}=BF′{}= \mathrm{BF'}=a{}= a です。すると △BOF\triangle\mathrm{BOF} は、斜辺 aa、ほかの2辺 bb,cc の直角三角形になります。

物干しロープを思い浮かべてください。長さ 2a2a のロープの両端を、間隔 2c2c の2本の柱に結び、真ん中にハンガーを1本かけて下へ引くと、ロープは左右 aa ずつの二等辺三角形になります。ハンガーが下がった深さが bb で、bb=a2−c2{}= \sqrt{a^2 - c^2} です。ロープに余裕がある(aa が cc に比べて大きい)ほど深く下がり、楕円は丸みを帯びます。ロープがぴんと張っている(aa が cc に近い)と、ほとんど下がらず、楕円は細長くつぶれます。

x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1(aa>b{}> b>0{}> 0)は、焦点 (±c, 0)(\pm c,\ 0)、長軸 2a2a、短軸 2b2b の楕円で、c2c^2=a2{}= a^2−b2{}- b^2 が aa,bb,cc をつなぐということです。

例題2:標準形と焦点・長軸・短軸

(1) 楕円 4x24x^2+25y2{}+ 25y^2=100{}= 100 の焦点の座標と、長軸・短軸の長さを求めなさい。

(2) 2点 (4, 0)(4,\ 0),(−4, 0)(-4,\ 0) を焦点とし、点 (0, 3)(0,\ 3) を通る楕円の方程式を求めなさい。


【解答】

(1) 両辺を 100100 で割ると x225\dfrac{x^2}{25}+y24{}+ \dfrac{y^2}{4}=1{}= 1 です。aa=5{}= 5,bb=2{}= 2 で、cc=25−4{}= \sqrt{25 - 4}=21{}= \sqrt{21} です。よって 焦点 (21, 0),(−21, 0)‾\underline{\text{焦点 } \left(\sqrt{21},\ 0\right)\text{,}\left(-\sqrt{21},\ 0\right)},長軸の長さ 10‾\underline{\text{長軸の長さ } 10},短軸の長さ 4‾\underline{\text{短軸の長さ } 4} です。右辺を 11 にそろえてから aa,bb を読むのがコツです。

(2) 焦点が xx 軸上にあり、原点に関して対称なので、方程式は x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1(aa>b{}> b>0{}> 0)とおけます。点 (0, 3)(0,\ 3) は yy 軸上の頂点なので bb=3{}= 3 で、cc=4{}= 4 より a2a^2=b2{}= b^2+c2{}+ c^2=25{}= 25 です。よって

x225‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\frac{x^2}{25}}+y29=1‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \frac{y^2}{9} = 1}

です。(確かめ)点 (0, 3)(0,\ 3) から2つの焦点までの距離は、どちらも 16+9\sqrt{16 + 9}=5{}= 5 で、和 1010 は長軸の長さ 2a2a に一致します。

焦点が y 軸上にある楕円

xx と yy の役割を入れかえると、焦点が yy 軸上にある、縦長の楕円が得られます。

公式3:焦点が y 軸上にある楕円

bb>a{}> a>0{}> 0 とする。楕円

x2a2\displaystyle \frac{x^2}{a^2}+y2b2\displaystyle {}+ \frac{y^2}{b^2}=1\displaystyle {}= 1

の焦点は (0, b2−a2)\left(0,\ \sqrt{b^2 - a^2}\right),(0, −b2−a2)\left(0,\ -\sqrt{b^2 - a^2}\right) で、楕円上の点から2つの焦点までの距離の和は 2b2b である。長軸は yy 軸上にあってその長さは 2b2b、短軸は xx 軸上にあってその長さは 2a2a である。

公式2・公式3 をまとめると、標準形の楕円は次の手順で読み取れます。

  1. 右辺を 11 にそろえ、x2x^2 と y2y^2 の分母を比べる。
  2. 分母の大きいほうの座標軸の上に、長軸と焦点がある。
  3. 中心から焦点までの距離は (大きい分母)−(小さい分母)\sqrt{(\text{大きい分母}) - (\text{小さい分母})}。

スマートフォンの画面は、縦に持っても横に持っても同じ画面です。変わるのは、長い辺がどちらを向いているかだけです。楕円も同じで、分母の大小が入れかわると、形はそのままで、長軸が xx 軸の向きから yy 軸の向きへ回ります。焦点はいつも長い辺の側、つまり長軸の上に乗っています。

x y x²/9 + y²/5 = 1 F(2, 0) F'(−2, 0) 太線が長軸(x 軸上・長さ 6) x y x²/5 + y²/9 = 1 F(0, 2) F'(0, −2) 太線が長軸(y 軸上・長さ 6)

標準形の楕円は、分母の大きいほうの座標軸の上に長軸と焦点があり、焦点までの距離は分母の差の平方根だということです。

例題3:焦点が y 軸上にある楕円

(1) 楕円 x25\dfrac{x^2}{5}+y29{}+ \dfrac{y^2}{9}=1{}= 1 の焦点の座標と、長軸・短軸の長さを求めなさい。

(2) 2点 (0, 1)(0,\ 1),(0, −1)(0,\ -1) を焦点とし、短軸の長さが 232\sqrt{3} である楕円の方程式を求めなさい。


【解答】

(1) 分母は y2y^2 のほうが大きいので、焦点は yy 軸上にあります。9−5\sqrt{9 - 5}=2{}= 2 なので 焦点 (0, 2),(0, −2)‾\underline{\text{焦点 } (0,\ 2)\text{,}(0,\ -2)},長軸の長さ 6‾\underline{\text{長軸の長さ } 6},短軸の長さ 25‾\underline{\text{短軸の長さ } 2\sqrt{5}} です。

(2) 焦点が yy 軸上にあるので、方程式は x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1(bb>a{}> a>0{}> 0)とおけます。短軸は xx 軸上にあって長さ 2a2a なので aa=3{}= \sqrt{3} です。焦点までの距離が 11 なので、b2b^2−a2{}- a^2=1{}= 1 より b2b^2=4{}= 4 です。よって

x23‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\frac{x^2}{3}}+y24=1‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \frac{y^2}{4} = 1}

です。(確かめ)xx 軸上の頂点 (3, 0)\left(\sqrt{3},\ 0\right) から2つの焦点までの距離は、どちらも 3+1\sqrt{3 + 1}=2{}= 2 で、和 44 は長軸の長さ 2b2b に一致します。

円を縮めると楕円になる

楕円の式 x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1 は、aa=b{}= b のとき円 x2x^2+y2{}+ y^2=a2{}= a^2 になります。このとき cc=0{}= 0 で、2つの焦点は中心で重なります。円は、楕円の特別な場合です。逆に、円を一方向に縮めると楕円が得られます。

公式4:円の縮小と楕円の面積

aa>0{}> 0,bb>0{}> 0 とする。

① 円 x2x^2+y2{}+ y^2=a2{}= a^2 を、xx 軸をもとにして yy 軸方向に ba\dfrac{b}{a} 倍すると、楕円 x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1 になる。

② 楕円 x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1 で囲まれた部分の面積は πab\pi ab である。

「xx 軸をもとにして yy 軸方向に kk 倍する」とは、各点 (s, t)(s,\ t) を点 (s, kt)(s,\ kt) に移すことです。xx 座標はそのままで、xx 軸からの高さだけが kk 倍になります。

①は次のように確かめます。円上の点 Q(s, t)\mathrm{Q}(s,\ t) が移る先を P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とすると、xx=s{}= s,yy=bat{}= \dfrac{b}{a}t です。ss=x{}= x,tt=aby{}= \dfrac{a}{b}y を s2s^2+t2{}+ t^2=a2{}= a^2 に代入して

x2\displaystyle x^2+a2b2y2\displaystyle {}+ \frac{a^2}{b^2}y^2=a2\displaystyle {}= a^2  ⟺  x2a2\displaystyle {}\iff \frac{x^2}{a^2}+y2b2\displaystyle {}+ \frac{y^2}{b^2}=1\displaystyle {}= 1

です。bb<a{}< a なら縮小、bb>a{}> a なら拡大です。

②は、図形を yy 軸方向に kk 倍すると面積も kk 倍になることから分かります。図形を縦に細長い長方形の集まりで近似すると、どの長方形も幅はそのままで高さだけが kk 倍になるからです(きちんとした証明は、微分積分の分野で学ぶ積分の考え方を使います)。半径 aa の円の面積 πa2\pi a^2 を ba\dfrac{b}{a} 倍して、πa2×ba\pi a^2 \times \dfrac{b}{a}=πab{}= \pi ab です。円の面積 πr2\pi r^2 の r2r^2 が、楕円では「長いほうの半径 × 短いほうの半径」に置きかわったと覚えられます。

円い池を真上から見ると円ですが、少し離れた場所から斜めに見ると、横幅はほとんど変わらないまま、奥行きの方向だけが縮んで見えます。池が楕円に見えるのはこのためです。見る角度を低くするほど縮み方が大きくなり、細長い楕円になります。

x y Q(3, 4) P(3, 12/5) 5 3 5 円 x² + y² = 25(点線) 楕円 x²/25 + y²/9 = 1 高さを 3/5 倍

楕円は円を一方向に縮めた(または伸ばした)形で、面積は円の πr2\pi r^2 の代わりに πab\pi ab になるということです。

例題4:円から楕円を作る

円 x2x^2+y2{}+ y^2=25{}= 25 上の点 Q\mathrm{Q} から xx 軸に垂線 QH\mathrm{QH} を下ろし、線分 QH\mathrm{QH} の中点を P\mathrm{P} とします(Q\mathrm{Q} が xx 軸上にあるときは、P\mathrm{P}=Q{}= \mathrm{Q} とします)。Q\mathrm{Q} が円上を動くとき、P\mathrm{P} の軌跡を求めなさい。また、その軌跡で囲まれた部分の面積を求めなさい。


【解答】

Q(s, t)\mathrm{Q}(s,\ t) とすると、H(s, 0)\mathrm{H}(s,\ 0) で、中点 P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) は xx=s{}= s,yy=t2{}= \dfrac{t}{2} です(tt=0{}= 0 のときも P\mathrm{P}=Q{}= \mathrm{Q} でこの式に合います)。ss=x{}= x,tt=2y{}= 2y を s2s^2+t2{}+ t^2=25{}= 25 に代入して

x2\displaystyle x^2+4y2\displaystyle {}+ 4y^2=25\displaystyle {}= 25  ⟺  x225\displaystyle {}\iff \frac{x^2}{25}+y2254\displaystyle {}+ \frac{y^2}{\frac{25}{4}}=1\displaystyle {}= 1

です。逆に、この楕円上の点 P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) に対して Q(x, 2y)\mathrm{Q}(x,\ 2y) は円上にあり、P\mathrm{P} はその QH\mathrm{QH} の中点です。よって軌跡は

楕円 x225‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\text{楕円 } \frac{x^2}{25}}+4y225=1‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \frac{4y^2}{25} = 1}

です。これは円を yy 軸方向に 12\dfrac{1}{2} 倍したもので、aa=5{}= 5,bb=52{}= \dfrac{5}{2} の楕円です。面積は公式4 ② より

π×5×52\displaystyle \pi \times 5 \times \frac{5}{2}=252π‾\displaystyle {}= \underline{\frac{25}{2}\pi}

です。円の面積 25π25\pi のちょうど半分になっています。

焦点までの距離と離心率

放物線では、焦点までの距離を xx 座標の式に置きかえられました(第5章 公式4)。楕円でも同じことができます。

楕円 x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1(aa>b{}> b>0{}> 0)上の点 P(x1, y1)\mathrm{P}(x_1,\ y_1) について、2つの距離の2乗の差を計算すると

PF′2\displaystyle \mathrm{PF'}^2−PF2\displaystyle {}- \mathrm{PF}^2={(x1+c)2+y12}\displaystyle {}= \{(x_1 + c)^2 + y_1^2\}−{(x1−c)2+y12}\displaystyle {}- \{(x_1 - c)^2 + y_1^2\}=4cx1\displaystyle {}= 4cx_1

です。左辺を (PF′+PF)(PF′−PF)(\mathrm{PF'} + \mathrm{PF})(\mathrm{PF'} - \mathrm{PF}) と因数分解し、PF′\mathrm{PF'}+PF{}+ \mathrm{PF}=2a{}= 2a を使うと、PF′\mathrm{PF'}−PF{}- \mathrm{PF}=2cax1{}= \dfrac{2c}{a}x_1 です。和と差が分かったので、2つの距離が求まります。

公式5:焦点までの距離と離心率

楕円 x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1(aa>b{}> b>0{}> 0)の焦点を F(c, 0)\mathrm{F}(c,\ 0),F′(−c, 0)\mathrm{F'}(-c,\ 0)(cc=a2−b2{}= \sqrt{a^2 - b^2})とし、ee=ca{}= \dfrac{c}{a} とおく。ee をこの楕円の離心率という(00<e{}< e<1{}< 1)。

① 楕円上の点 P(x1, y1)\mathrm{P}(x_1,\ y_1) について

PF\displaystyle \mathrm{PF}=a\displaystyle {}= a−ex1,\displaystyle {}- ex_1,PF′\displaystyle \mathrm{PF'}=a\displaystyle {}= a+ex1\displaystyle {}+ ex_1

② PF\mathrm{PF} は、P\mathrm{P} が (a, 0)(a,\ 0) のとき最小値 aa−c{}- c、(−a, 0)(-a,\ 0) のとき最大値 aa+c{}+ c をとる。

②は、①で x1x_1 が −a-a≦x1{}\leqq x_1≦a{}\leqq a を動くとき、aa−ex1{}- ex_1 が x1x_1 について減少することから分かります。焦点にいちばん近い点と遠い点は、どちらも長軸の端です。

離心率 ee は、楕円のつぶれ具合を表す数です。ba\dfrac{b}{a}=1−e2{}= \sqrt{1 - e^2} なので、ee が 00 に近いほど bb は aa に近く、円に近い楕円になります。ee が 11 に近いほど bb は aa に比べて小さく、細長い楕円になります。第5章の厳密定義のページで紹介した「ee<1{}< 1 が楕円、ee=1{}= 1 が放物線」の ee が、この数です。放物線は ee がいつも 11 なので形が1通り(どれも相似)でしたが、楕円は ee の値によって形が変わります(二次関数 第1章の小話で予告したことです)。

砂時計では、上の砂と下の砂を合わせた量はいつも同じで、片方が減ったぶんだけもう片方が増えます。PF\mathrm{PF} と PF′\mathrm{PF'} も、合計は 2a2a のまま、点 P\mathrm{P} が右へ動くと PF\mathrm{PF} が減り、同じだけ PF′\mathrm{PF'} が増えます。しかもその増え減りは、xx 座標の変化の ee 倍という、一定の割合で進みます。

楕円上の点から焦点までの距離は aa∓ex1{}\mp ex_1 と xx 座標の1次式で書け、離心率 ee=ca{}= \dfrac{c}{a} が楕円のつぶれ具合を表すということです。

例題5:焦点までの距離

楕円 x29\dfrac{x^2}{9}+y28{}+ \dfrac{y^2}{8}=1{}= 1 の焦点のうち、xx 座標が正のものを F\mathrm{F}、負のものを F′\mathrm{F'} とします。

(1) この楕円の離心率を求めなさい。

(2) 楕円上の点 P\mathrm{P} で、PF\mathrm{PF}=52{}= \dfrac{5}{2} となるものの座標を、すべて求めなさい。

(3) 楕円上の点 P\mathrm{P} が xx 軸上にないとき、△PFF′\triangle\mathrm{PFF'} の周の長さを求めなさい。


【解答】

aa=3{}= 3,bb=22{}= 2\sqrt{2},cc=9−8{}= \sqrt{9 - 8}=1{}= 1 で、F(1, 0)\mathrm{F}(1,\ 0),F′(−1, 0)\mathrm{F'}(-1,\ 0) です。

(1) ee=ca{}= \dfrac{c}{a}=13‾{}= \underline{\dfrac{1}{3}} です。

(2) P(x1, y1)\mathrm{P}(x_1,\ y_1) とすると、公式5 ① より PF\mathrm{PF}=3{}= 3−13x1{}- \dfrac{1}{3}x_1 です。33−13x1{}- \dfrac{1}{3}x_1=52{}= \dfrac{5}{2} から x1x_1=32{}= \dfrac{3}{2} です。これを楕円の式に代入すると

y128\displaystyle \frac{y_1^2}{8}=1\displaystyle {}= 1−19⋅94\displaystyle {}- \frac{1}{9} \cdot \frac{9}{4}=34\displaystyle {}= \frac{3}{4}⟹y12\displaystyle {}\Longrightarrow\quad y_1^2=6\displaystyle {}= 6

なので、y1y_1=±6{}= \pm\sqrt{6} です。よって

P(32, 6),‾\displaystyle \underline{\rule[-0.95em]{0em}{2.4000em}\mathrm{P}\left(\frac{3}{2},\ \sqrt{6}\right),} (32, −6)‾\displaystyle \underline{\rule[-0.95em]{0em}{2.4000em}\ \left(\frac{3}{2},\ -\sqrt{6}\right)}

です。(確かめ)PF2\mathrm{PF}^2=(32−1)2{}= \left(\dfrac{3}{2} - 1\right)^2+6{}+ 6=14{}= \dfrac{1}{4}+6{}+ 6=254{}= \dfrac{25}{4} で、PF\mathrm{PF}=52{}= \dfrac{5}{2} です。

(3) PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'}=2a{}= 2a=6{}= 6、FF′\mathrm{FF'}=2c{}= 2c=2{}= 2 なので、周の長さは 8‾\underline{8} です。P\mathrm{P} がどこにあっても、周の長さは変わりません。

楕円になる軌跡

公式1 を逆向きに使うと、「距離の和が一定」の形に言いかえられる条件から、楕円を見つけられます。円に接する円の中心は、その代表例です。

公式6:楕円になる軌跡

① 円 CC(中心 F′\mathrm{F'}、半径 RR)の内部に、F′\mathrm{F'} と異なる点 F\mathrm{F} があるとする。F\mathrm{F} を通り、CC に内接する円の中心の軌跡は、F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} を焦点とし、長軸の長さが RR の楕円である。

② 円 C1C_1(中心 F\mathrm{F}、半径 r1r_1)が円 C2C_2(中心 F′\mathrm{F'}、半径 r2r_2)の内部にあるとする(F\mathrm{F}≠F′{}\neq \mathrm{F'})。C1C_1 に外接し、C2C_2 に内接する円の中心の軌跡は、F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} を焦点とし、長軸の長さが r1r_1+r2{}+ r_2 の楕円である。

①は、求める円の中心を P\mathrm{P}、半径を rr とすると、「F\mathrm{F} を通る」が PF\mathrm{PF}=r{}= r、「CC に内接する」が PF′\mathrm{PF'}=R{}= R−r{}- r です。足すと rr が消えて、PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'}=R{}= R になります。

②も同じで、外接が PF\mathrm{PF}=r{}= r+r1{}+ r_1、内接が PF′\mathrm{PF'}=r2{}= r_2−r{}- r なので、足すと PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'}=r1{}= r_1+r2{}+ r_2 です。第5章 公式5 では「距離が等しい」形に言いかえましたが、ここでは2つの条件を足して半径を消すのがポイントです。

円い水槽の中に、太い円柱が1本、中心からずれた位置に立っているとします。水槽の壁と柱の間でシャボン玉をふくらませ、壁にも柱にも触れる大きさにします。場所を変えると、すき間の広い所では大きく、狭い所では小さくなりますが、シャボン玉の中心は1本の楕円の上を回ります。壁に近づいたぶんだけ柱から遠ざかる、という関係が、「距離の和が一定」の正体です。

2つの接する条件を足して半径を消し、「2定点からの距離の和が一定」の形になれば、その軌跡は楕円だということです。

例題6:円に内接する円の中心の軌跡

点 A(3, 0)\mathrm{A}(3,\ 0) を通り、円 C:(x+3)2C : (x + 3)^2+y2{}+ y^2=100{}= 100 に内接する円の中心 P\mathrm{P} の軌跡を求めなさい。


【解答】

円 CC の中心を B(−3, 0)\mathrm{B}(-3,\ 0) とします。AB\mathrm{AB}=6{}= 6<10{}< 10 なので、A\mathrm{A} は CC の内部にあります。求める円の半径を rr とすると、A\mathrm{A} を通ることから PA\mathrm{PA}=r{}= r、CC に内接することから PB\mathrm{PB}=10{}= 10−r{}- r(00<r{}< r<10{}< 10)です。足すと

PA\displaystyle \mathrm{PA}+PB\displaystyle {}+ \mathrm{PB}=10\displaystyle {}= 10

なので、P\mathrm{P} は A(3, 0)\mathrm{A}(3,\ 0),B(−3, 0)\mathrm{B}(-3,\ 0) を焦点とし、長軸の長さが 1010 の楕円上にあります。aa=5{}= 5,cc=3{}= 3 より b2b^2=25{}= 25−9{}- 9=16{}= 16 で、方程式は x225\dfrac{x^2}{25}+y216{}+ \dfrac{y^2}{16}=1{}= 1 です。

逆に、この楕円上の点 P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) をとり、rr=PA{}= \mathrm{PA} とおきます。公式5 ① より rr=5{}= 5−35x{}- \dfrac{3}{5}x で、−5-5≦x{}\leqq x≦5{}\leqq 5 から 22≦r{}\leqq r≦8{}\leqq 8 なので 00<r{}< r<10{}< 10 です。また PB\mathrm{PB}=10{}= 10−PA{}- \mathrm{PA}=10{}= 10−r{}- r なので、P\mathrm{P} を中心とする半径 rr の円は、A\mathrm{A} を通り CC に内接します。よって、軌跡は

楕円 x225‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\text{楕円 } \frac{x^2}{25}}+y216=1‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \frac{y^2}{16} = 1}

です。

この章のまとめ

楕円x2a2+y2b2=1\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1(a>b>0a > b > 0)x2a2+y2b2=1\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1(b>a>0b > a > 0)
焦点(±a2−b2, 0)\left(\pm\sqrt{a^2 - b^2},\ 0\right)(0, ±b2−a2)\left(0,\ \pm\sqrt{b^2 - a^2}\right)
長軸(長さ)xx 軸上(2a2a)yy 軸上(2b2b)
短軸(長さ)yy 軸上(2b2b)xx 軸上(2a2a)
距離の和2a2a2b2b
調べたいこと使う道具
焦点までの距離(a>b>0a > b > 0)PF=a−ex1\mathrm{PF} = a - ex_1,PF′=a+ex1\mathrm{PF'} = a + ex_1(e=cae = \dfrac{c}{a})
焦点を2つ含む三角形の周PF+PF′=2a\mathrm{PF} + \mathrm{PF'} = 2a
面積πab\pi ab(円を一方向に ba\dfrac{b}{a} 倍)
円に接する円の中心の軌跡2つの条件を足して半径を消す

ここまでに出てきた「距離の条件で決まる図形」を並べると、次のようになります。

条件図形章
2点からの距離が等しい垂直二等分線第4章
2点からの距離の比が一定(11 以外)アポロニウスの円第4章
点からの距離 == 直線からの距離放物線第5章
2点からの距離の和が一定楕円第6章
2点からの距離の差が一定双曲線第7章

次の第7章では、最後の行、2つの焦点からの距離の差が一定な点の集まりを学びます。式は楕円の標準形の ++ が −- に変わっただけの x2a2\dfrac{x^2}{a^2}−y2b2{}- \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1 ですが、曲線は2つに分かれ、遠くでは2本の直線にどこまでも近づいていく、楕円とはまったく違う姿をしています。

基礎確認問題(全5問)

まずは公式をそのまま使う、ごく簡単な問題で確認しましょう。

問1

楕円 x225\dfrac{x^2}{25}+y29{}+ \dfrac{y^2}{9}=1{}= 1 の焦点の座標と、長軸・短軸の長さを求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

焦点 (4, 0)(4,\ 0),(−4, 0)(-4,\ 0),長軸の長さ 1010,短軸の長さ 66(cc=25−9{}= \sqrt{25 - 9}=4{}= 4)

自己採点:
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問2

楕円 x24\dfrac{x^2}{4}+y216{}+ \dfrac{y^2}{16}=1{}= 1 の焦点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
答えを見る
答え

(0, 23)\left(0,\ 2\sqrt{3}\right),(0, −23)\left(0,\ -2\sqrt{3}\right)(分母は y2y^2 のほうが大きいので yy 軸上、16−4\sqrt{16 - 4}=23{}= 2\sqrt{3})

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問3

2点 (3, 0)(3,\ 0),(−3, 0)(-3,\ 0) を焦点とし、長軸の長さが 1010 である楕円の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

x225\dfrac{x^2}{25}+y216{}+ \dfrac{y^2}{16}=1{}= 1(aa=5{}= 5,b2b^2=25{}= 25−9{}- 9=16{}= 16)

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問4

楕円 x236\dfrac{x^2}{36}+y220{}+ \dfrac{y^2}{20}=1{}= 1 上の点 P\mathrm{P} と、この楕円の2つの焦点 F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} について、PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'} を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

1212(長軸の長さ 2a2a=2×6{}= 2 \times 6)

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問5

円 x2x^2+y2{}+ y^2=4{}= 4 を、xx 軸をもとにして yy 軸方向に 12\dfrac{1}{2} 倍して得られる楕円の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

x24\dfrac{x^2}{4}+y2{}+ y^2=1{}= 1((s, t)(s,\ t) が (s, t2)\left(s,\ \dfrac{t}{2}\right) に移るので、ss=x{}= x,tt=2y{}= 2y を代入)

自己採点:
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実践問題(全20問)

難易度マークは ★=基礎、★★=標準、★★★=入試レベルです。★から順に取り組みましょう。

問1 ★

(1) x216\dfrac{x^2}{16}+y27{}+ \dfrac{y^2}{7}=1{}= 1 (2) x29\dfrac{x^2}{9}+y225{}+ \dfrac{y^2}{25}=1{}= 1 (3) 4x24x^2+9y2{}+ 9y^2=36{}= 36 (4) x2x^2+3y2{}+ 3y^2=3{}= 3

上の (1)〜(4) の楕円について、焦点の座標と、長軸・短軸の長さを、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
答えを見る
答え

(1) 焦点 (3, 0)(3,\ 0),(−3, 0)(-3,\ 0),長軸 88,短軸 272\sqrt{7} (2) 焦点 (0, 4)(0,\ 4),(0, −4)(0,\ -4),長軸 1010,短軸 66 (3) 焦点 (5, 0)\left(\sqrt{5},\ 0\right),(−5, 0)\left(-\sqrt{5},\ 0\right),長軸 66,短軸 44 (4) 焦点 (2, 0)\left(\sqrt{2},\ 0\right),(−2, 0)\left(-\sqrt{2},\ 0\right),長軸 232\sqrt{3},短軸 22

解説

右辺を 11 にそろえ、分母の大きいほうの軸に長軸と焦点がある、と読みます。

(1) a2a^2=16{}= 16,b2b^2=7{}= 7 で、x2x^2 の分母が大きいので焦点は xx 軸上です。16−7\sqrt{16 - 7}=3{}= 3 より 焦点 (3, 0),(−3, 0)‾\underline{\text{焦点 } (3,\ 0)\text{,}(-3,\ 0)}、長軸の長さは 2×42 \times 4=8‾{}= \underline{8}、短軸の長さは 27‾\underline{2\sqrt{7}} です。

(2) y2y^2 の分母が大きいので焦点は yy 軸上です。25−9\sqrt{25 - 9}=4{}= 4 より 焦点 (0, 4),(0, −4)‾\underline{\text{焦点 } (0,\ 4)\text{,}(0,\ -4)}、長軸(yy 軸上)の長さは 2×52 \times 5=10‾{}= \underline{10}、短軸の長さは 2×32 \times 3=6‾{}= \underline{6} です。

(3) 両辺を 3636 で割ると x29\dfrac{x^2}{9}+y24{}+ \dfrac{y^2}{4}=1{}= 1 です。9−4\sqrt{9 - 4}=5{}= \sqrt{5} より 焦点 (5, 0),(−5, 0)‾\underline{\text{焦点 } \left(\sqrt{5},\ 0\right)\text{,}\left(-\sqrt{5},\ 0\right)}、長軸の長さは 6‾\underline{6}、短軸の長さは 4‾\underline{4} です。

(4) 両辺を 33 で割ると x23\dfrac{x^2}{3}+y21{}+ \dfrac{y^2}{1}=1{}= 1 です。3−1\sqrt{3 - 1}=2{}= \sqrt{2} より 焦点 (2, 0),(−2, 0)‾\underline{\text{焦点 } \left(\sqrt{2},\ 0\right)\text{,}\left(-\sqrt{2},\ 0\right)}、長軸の長さは 23‾\underline{2\sqrt{3}}、短軸の長さは 2×12 \times 1=2‾{}= \underline{2} です。

(4) の y2y^2 は、分母が 11 の分数 y21\dfrac{y^2}{1} と見ると、bb=1{}= 1 が読み取りやすくなります。

自己採点:
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問2 ★

(1) 2点 (1, 0)(1,\ 0),(−1, 0)(-1,\ 0) を焦点とし、焦点からの距離の和が 44 である楕円

(2) 2点 (0, 2)(0,\ 2),(0, −2)(0,\ -2) を焦点とし、短軸の長さが 22 である楕円

(3) 中心が原点、焦点が xx 軸上にあり、長軸の長さが 88 で、点 (2, 3)(2,\ 3) を通る楕円

上の (1)〜(3) の楕円の方程式を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
答えを見る
答え

(1) x24\dfrac{x^2}{4}+y23{}+ \dfrac{y^2}{3}=1{}= 1 (2) x2x^2+y25{}+ \dfrac{y^2}{5}=1{}= 1 (3) x216\dfrac{x^2}{16}+y212{}+ \dfrac{y^2}{12}=1{}= 1

解説

(1) 焦点が xx 軸上なので x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1(aa>b{}> b>0{}> 0)とおけます。距離の和 2a2a=4{}= 4 より aa=2{}= 2、cc=1{}= 1 より b2b^2=a2{}= a^2−c2{}- c^2=3{}= 3 です。よって x24‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\dfrac{x^2}{4}}+y23=1‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \dfrac{y^2}{3} = 1} です。

(2) 焦点が yy 軸上なので x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1(bb>a{}> a>0{}> 0)とおけます。短軸は xx 軸上にあり、その長さ 2a2a=2{}= 2 より aa=1{}= 1 です。焦点までの距離 22 から b2b^2−a2{}- a^2=4{}= 4 で、b2b^2=5{}= 5 です。よって x2‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}x^2}+y25=1‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \dfrac{y^2}{5} = 1} です。

(3) x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1(aa>b{}> b>0{}> 0)とおくと、2a2a=8{}= 8 より aa=4{}= 4 です。点 (2, 3)(2,\ 3) を代入して

416\displaystyle \frac{4}{16}+9b2\displaystyle {}+ \frac{9}{b^2}=1\displaystyle {}= 1⟹9b2\displaystyle {}\Longrightarrow\quad \frac{9}{b^2}=34\displaystyle {}= \frac{3}{4}⟹b2\displaystyle {}\Longrightarrow\quad b^2=12\displaystyle {}= 12

です。b2b^2=12{}= 12<16{}< 16=a2{}= a^2 で、焦点はたしかに xx 軸上にあります。よって x216‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\dfrac{x^2}{16}}+y212=1‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \dfrac{y^2}{12} = 1} です。

(確かめ)(3) の焦点は (±2, 0)(\pm 2,\ 0) で、点 (2, 3)(2,\ 3) からの距離は 33 と 16+9\sqrt{16 + 9}=5{}= 5、和は 88 で長軸の長さに一致します。

自己採点:
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問3 ★

2点 F(0, 3)\mathrm{F}(0,\ 3),F′(0, −3)\mathrm{F'}(0,\ -3) からの距離の和が 1010 である点 P\mathrm{P} の軌跡の方程式を、定義に従って計算することで求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

x216\dfrac{x^2}{16}+y225{}+ \dfrac{y^2}{25}=1{}= 1

解説

P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とすると、条件は x2+(y−3)2\sqrt{x^2 + (y - 3)^2}+x2+(y+3)2{}+ \sqrt{x^2 + (y + 3)^2}=10{}= 10 です。片方を右辺へ移して

x2+(y−3)2\displaystyle \sqrt{x^2 + (y - 3)^2}=10\displaystyle {}= 10−x2+(y+3)2\displaystyle {}- \sqrt{x^2 + (y + 3)^2}

両辺を2乗すると

x2\displaystyle x^2+(y−3)2\displaystyle {}+ (y - 3)^2=100\displaystyle {}= 100−20x2+(y+3)2\displaystyle {}- 20\sqrt{x^2 + (y + 3)^2}+x2\displaystyle {}+ x^2+(y+3)2\displaystyle {}+ (y + 3)^2

です。(y−3)2(y - 3)^2−(y+3)2{}- (y + 3)^2=−12y{}= -12y なので、20x2+(y+3)220\sqrt{x^2 + (y + 3)^2}=12y{}= 12y+100{}+ 100、両辺を 44 で割って

5x2+(y+3)2\displaystyle 5\sqrt{x^2 + (y + 3)^2}=3y\displaystyle {}= 3y+25\displaystyle {}+ 25

です。もう一度2乗すると 25(x2+y2+6y+9)25(x^2 + y^2 + 6y + 9)=9y2{}= 9y^2+150y{}+ 150y+625{}+ 625 で、整理して 25x225x^2+16y2{}+ 16y^2=400{}= 400 です。両辺を 400400 で割って

x216‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\frac{x^2}{16}}+y225=1‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \frac{y^2}{25} = 1}

です。

(逆の確認)この曲線上では −5-5≦y{}\leqq y≦5{}\leqq 5 なので 3y3y+25{}+ 25>0{}> 0 で、x2+(y+3)2\sqrt{x^2 + (y + 3)^2}=3y+255{}= \dfrac{3y + 25}{5}≦8{}\leqq 8<10{}< 10 です。2乗する前の両辺はどちらも 00 以上なので、変形は逆にたどれます。

公式3 で aa=4{}= 4,bb=5{}= 5 とすると、焦点は (0, ±25−16)\left(0,\ \pm\sqrt{25 - 16}\right)=(0, ±3){}= (0,\ \pm 3)、距離の和は 2b2b=10{}= 10 で、条件と一致しています。

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問4 ★

中心が原点で、焦点が座標軸上にある楕円が、2点 (4, 1)(4,\ 1),(2, 2)(2,\ 2) を通ります。この楕円の方程式と、焦点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

x220\dfrac{x^2}{20}+y25{}+ \dfrac{y^2}{5}=1{}= 1,焦点 (15, 0)\left(\sqrt{15},\ 0\right),(−15, 0)\left(-\sqrt{15},\ 0\right)

解説

焦点が xx 軸上か yy 軸上かは、まだ分かりません。どちらの場合も方程式は x2p\dfrac{x^2}{p}+y2q{}+ \dfrac{y^2}{q}=1{}= 1(pp>0{}> 0,qq>0{}> 0,pp≠q{}\neq q)の形なので、AA=1p{}= \dfrac{1}{p},BB=1q{}= \dfrac{1}{q} とおいて Ax2Ax^2+By2{}+ By^2=1{}= 1 とします。2点を代入して

16A\displaystyle 16A+B\displaystyle {}+ B=1,\displaystyle {}= 1,4A\displaystyle 4A+4B\displaystyle {}+ 4B=1\displaystyle {}= 1

です。1つ目から BB=1{}= 1−16A{}- 16A を2つ目に代入すると、4A4A+4{}+ 4−64A{}- 64A=1{}= 1 より AA=120{}= \dfrac{1}{20}、BB=1{}= 1−1620{}- \dfrac{16}{20}=15{}= \dfrac{1}{5} です。

よって方程式は x220‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\dfrac{x^2}{20}}+y25=1‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \dfrac{y^2}{5} = 1} です。2020>5{}> 5 なので焦点は xx 軸上にあり、20−5\sqrt{20 - 5}=15{}= \sqrt{15} より 焦点 (15, 0),(−15, 0)‾\underline{\text{焦点 } \left(\sqrt{15},\ 0\right)\text{,}\left(-\sqrt{15},\ 0\right)} です。

AA,BB とおくと、分母の文字のまま解くより連立1次方程式として楽に解けます。長軸の向きは、答えが出てから分母の大小で決めればよいのです。

自己採点:
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問5 ★

(1) 円 x2x^2+y2{}+ y^2=9{}= 9 を、xx 軸をもとにして yy 軸方向に 23\dfrac{2}{3} 倍する。

(2) 円 x2x^2+y2{}+ y^2=4{}= 4 を、yy 軸をもとにして xx 軸方向に 32\dfrac{3}{2} 倍する。

上の (1)(2) の操作で得られる曲線の方程式を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
答えを見る
答え

(1) x29\dfrac{x^2}{9}+y24{}+ \dfrac{y^2}{4}=1{}= 1 (2) x29\dfrac{x^2}{9}+y24{}+ \dfrac{y^2}{4}=1{}= 1(どちらも同じ楕円)

解説

(1) 円上の点 (s, t)(s,\ t) は (s, 23t)\left(s,\ \dfrac{2}{3}t\right) に移ります。移った先を (x, y)(x,\ y) とすると ss=x{}= x,tt=32y{}= \dfrac{3}{2}y で、s2s^2+t2{}+ t^2=9{}= 9 に代入して

x2\displaystyle x^2+94y2\displaystyle {}+ \frac{9}{4}y^2=9\displaystyle {}= 9  ⟺  x29‾\displaystyle {}\iff \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\frac{x^2}{9}}+y24=1‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \frac{y^2}{4} = 1}

です。公式4 ① で aa=3{}= 3,bb=2{}= 2 の場合です。

(2) 円上の点 (s, t)(s,\ t) は (32s, t)\left(\dfrac{3}{2}s,\ t\right) に移ります。ss=23x{}= \dfrac{2}{3}x,tt=y{}= y を s2s^2+t2{}+ t^2=4{}= 4 に代入して

49x2\displaystyle \frac{4}{9}x^2+y2\displaystyle {}+ y^2=4\displaystyle {}= 4  ⟺  x29‾\displaystyle {}\iff \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\frac{x^2}{9}}+y24=1‾\displaystyle \underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \frac{y^2}{4} = 1}

です。

半径 33 の円を縦に縮めても、半径 22 の円を横に伸ばしても、同じ楕円になります。どちらも「横の半径 33、縦の半径 22」にそろえる操作だからです。

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問6 ★

(1) x216\dfrac{x^2}{16}+y29{}+ \dfrac{y^2}{9}=1{}= 1 (2) 2x22x^2+y2{}+ y^2=8{}= 8

上の (1)(2) の楕円で囲まれた部分の面積を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) 12π12\pi (2) 42 π4\sqrt{2}\,\pi

解説

公式4 ② の πab\pi ab を使います。aa,bb は、xx 方向・yy 方向の半径(長軸・短軸の長さの半分)です。

(1) aa=4{}= 4,bb=3{}= 3 なので、π×4×3\pi \times 4 \times 3=12π‾{}= \underline{12\pi} です。

(2) 両辺を 88 で割ると x24\dfrac{x^2}{4}+y28{}+ \dfrac{y^2}{8}=1{}= 1 です。aa=2{}= 2,bb=22{}= 2\sqrt{2} なので、π×2×22\pi \times 2 \times 2\sqrt{2}=42 π‾{}= \underline{4\sqrt{2}\,\pi} です。

(2) は焦点が yy 軸上の縦長の楕円ですが、面積の式は向きに関係なく「2つの半径の積 × π\pi」です。

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問7 ★

楕円 x225\dfrac{x^2}{25}+y216{}+ \dfrac{y^2}{16}=1{}= 1 の焦点のうち、xx 座標が正のものを F\mathrm{F}、負のものを F′\mathrm{F'} とします。この楕円上の点 P\mathrm{P} の xx 座標が 103\dfrac{10}{3} のとき、PF\mathrm{PF} と PF′\mathrm{PF'} を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

PF\mathrm{PF}=3{}= 3,PF′\mathrm{PF'}=7{}= 7

解説

aa=5{}= 5,cc=25−16{}= \sqrt{25 - 16}=3{}= 3 で、離心率は ee=35{}= \dfrac{3}{5} です。公式5 ① より

PF\displaystyle \mathrm{PF}=5\displaystyle {}= 5−35⋅103\displaystyle {}- \frac{3}{5} \cdot \frac{10}{3}=5\displaystyle {}= 5−2\displaystyle {}- 2=3‾,\displaystyle {}= \underline{3},PF′\displaystyle \mathrm{PF'}=5\displaystyle {}= 5+2\displaystyle {}+ 2=7‾\displaystyle {}= \underline{7}

です。

(確かめ)yy 座標は y216\dfrac{y^2}{16}=1{}= 1−125⋅1009{}- \dfrac{1}{25} \cdot \dfrac{100}{9}=59{}= \dfrac{5}{9} より y2y^2=809{}= \dfrac{80}{9} です。F(3, 0)\mathrm{F}(3,\ 0) との距離は (103−3)2+809\sqrt{\left(\dfrac{10}{3} - 3\right)^2 + \dfrac{80}{9}}=19+809{}= \sqrt{\dfrac{1}{9} + \dfrac{80}{9}}=3{}= 3 で、一致します。

yy 座標を求めなくても答えが出るのが、公式5 の強みです。

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問8 ★

楕円 x216\dfrac{x^2}{16}+y27{}+ \dfrac{y^2}{7}=1{}= 1 の焦点のうち、xx 座標が正のものを F\mathrm{F}、負のものを F′\mathrm{F'} とします。F′\mathrm{F'} を通り xx 軸と異なる直線が、この楕円と2点 A\mathrm{A},B\mathrm{B} で交わるとき、△ABF\triangle\mathrm{ABF} の周の長さを求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

1616

解説

aa=4{}= 4 です。A\mathrm{A},B\mathrm{B} は楕円上の点なので

AF\displaystyle \mathrm{AF}+AF′\displaystyle {}+ \mathrm{AF'}=8,\displaystyle {}= 8,BF\displaystyle \mathrm{BF}+BF′\displaystyle {}+ \mathrm{BF'}=8\displaystyle {}= 8

です。F′\mathrm{F'} は楕円の内部の点なので、直線と楕円の2つの交点 A\mathrm{A},B\mathrm{B} の間にあり、AB\mathrm{AB}=AF′{}= \mathrm{AF'}+BF′{}+ \mathrm{BF'} です。よって周の長さは

AB\displaystyle \mathrm{AB}+BF\displaystyle {}+ \mathrm{BF}+AF\displaystyle {}+ \mathrm{AF}=(AF+AF′)\displaystyle {}= (\mathrm{AF} + \mathrm{AF'})+(BF+BF′)\displaystyle {}+ (\mathrm{BF} + \mathrm{BF'})=8\displaystyle {}= 8+8\displaystyle {}+ 8=16‾\displaystyle {}= \underline{16}

です。

直線の傾きをどう変えても、周の長さは 4a4a のままです。弦 AB\mathrm{AB} を、焦点 F′\mathrm{F'} のところで2本の「ひも」に分けて考えるのがコツです。

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問9 ★★

楕円 x225\dfrac{x^2}{25}+y29{}+ \dfrac{y^2}{9}=1{}= 1 上の点 P\mathrm{P} と、点 F(4, 0)\mathrm{F}(4,\ 0) の距離の最大値と最小値を求めなさい。また、そのときの P\mathrm{P} の座標をそれぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

P(−5, 0)\mathrm{P}(-5,\ 0) のとき最大値 99,P(5, 0)\mathrm{P}(5,\ 0) のとき最小値 11

解説

aa=5{}= 5,cc=25−9{}= \sqrt{25 - 9}=4{}= 4 なので、F(4, 0)\mathrm{F}(4,\ 0) はこの楕円の焦点で、離心率は ee=45{}= \dfrac{4}{5} です。P(x1, y1)\mathrm{P}(x_1,\ y_1) とすると、公式5 ① より

PF\displaystyle \mathrm{PF}=5\displaystyle {}= 5−45x1\displaystyle {}- \frac{4}{5}x_1(−5≦x1≦5)\displaystyle (-5 \leqq x_1 \leqq 5)

です。これは x1x_1 の1次式で、x1x_1 が大きいほど小さくなります。

  • x1x_1=−5{}= -5 のとき最大で、55+4{}+ 4=9{}= 9。このとき y1y_1=0{}= 0 です。
  • x1x_1=5{}= 5 のとき最小で、55−4{}- 4=1{}= 1。このとき y1y_1=0{}= 0 です。

よって P(−5, 0) のとき最大値 9‾\underline{\mathrm{P}(-5,\ 0) \text{ のとき最大値 } 9},P(5, 0) のとき最小値 1‾\underline{\mathrm{P}(5,\ 0) \text{ のとき最小値 } 1} です。

PF2\mathrm{PF}^2=(x1−4)2{}= (x_1 - 4)^2+y12{}+ y_1^2 に y12y_1^2=9{}= 9−925x12{}- \dfrac{9}{25}x_1^2 を代入して平方完成しても解けますが、F\mathrm{F} が焦点だと気づけば、公式5 ② の aa±c{}\pm c がそのまま答えです。

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問10 ★★

楕円 x225\dfrac{x^2}{25}+y29{}+ \dfrac{y^2}{9}=1{}= 1 の焦点を F(4, 0)\mathrm{F}(4,\ 0),F′(−4, 0)\mathrm{F'}(-4,\ 0) とします。この楕円上の点 P\mathrm{P} が PF\mathrm{PF}⊥PF′{}\perp \mathrm{PF'} を満たすとき、次の問いに答えます。

(1) PF⋅PF′\mathrm{PF} \cdot \mathrm{PF'} と、△PFF′\triangle\mathrm{PFF'} の面積を求めなさい。

(2) P\mathrm{P} が第1象限にあるとき、P\mathrm{P} の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) PF⋅PF′\mathrm{PF} \cdot \mathrm{PF'}=18{}= 18,面積 99 (2) (574, 94)\left(\dfrac{5\sqrt{7}}{4},\ \dfrac{9}{4}\right)

解説

(1) PF\mathrm{PF}=m{}= m,PF′\mathrm{PF'}=n{}= n とおきます。楕円の定義から mm+n{}+ n=10{}= 10、∠FPF′\angle\mathrm{FPF'} が直角なので三平方の定理から m2m^2+n2{}+ n^2=FF′2{}= \mathrm{FF'}^2=64{}= 64 です。

2mn\displaystyle 2mn=(m+n)2\displaystyle {}= (m + n)^2−(m2+n2)\displaystyle {}- (m^2 + n^2)=100\displaystyle {}= 100−64\displaystyle {}- 64=36\displaystyle {}= 36

より PF⋅PF′=18‾\underline{\mathrm{PF} \cdot \mathrm{PF'} = 18} です。直角をはさむ2辺の積の半分が面積なので、△PFF′\triangle\mathrm{PFF'} の面積は 9‾\underline{9} です。

(2) P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y)(xx>0{}> 0,yy>0{}> 0)とします。△PFF′\triangle\mathrm{PFF'} の面積を、底辺 FF′\mathrm{FF'}=8{}= 8、高さ yy で表すと 12⋅8⋅y\dfrac{1}{2} \cdot 8 \cdot y=9{}= 9 なので yy=94{}= \dfrac{9}{4} です。楕円の式に代入して

x225\displaystyle \frac{x^2}{25}=1\displaystyle {}= 1−19⋅8116\displaystyle {}- \frac{1}{9} \cdot \frac{81}{16}=716\displaystyle {}= \frac{7}{16}⟹x2\displaystyle {}\Longrightarrow\quad x^2=17516\displaystyle {}= \frac{175}{16}

なので、xx=574{}= \dfrac{5\sqrt{7}}{4} です。よって P(574, 94)‾\underline{\mathrm{P}\left(\dfrac{5\sqrt{7}}{4},\ \dfrac{9}{4}\right)} です。

(確かめ)∠FPF′\angle\mathrm{FPF'} が直角なら、P\mathrm{P} は FF′\mathrm{FF'} を直径とする円 x2x^2+y2{}+ y^2=16{}= 16 の上にあります。17516\dfrac{175}{16}+8116{}+ \dfrac{81}{16}=25616{}= \dfrac{256}{16}=16{}= 16 で成り立ちます。また公式5 より PF\mathrm{PF}=5{}= 5−7{}- \sqrt{7},PF′\mathrm{PF'}=5{}= 5+7{}+ \sqrt{7} で、積は 2525−7{}- 7=18{}= 18 です。

(1) の面積 99 は、ちょうど b2b^2 に等しくなっています。一般に、焦点を見込む角が直角になる点では、△PFF′\triangle\mathrm{PFF'} の面積は (2a)2−(2c)24\dfrac{(2a)^2 - (2c)^2}{4}=b2{}= b^2 です。

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問11 ★★

円 C1:(x+2)2C_1 : (x + 2)^2+y2{}+ y^2=1{}= 1 に外接し、円 C2:(x−2)2C_2 : (x - 2)^2+y2{}+ y^2=49{}= 49 に内接する円の中心 P\mathrm{P} の軌跡を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

楕円 x216\dfrac{x^2}{16}+y212{}+ \dfrac{y^2}{12}=1{}= 1

解説

C1C_1 の中心を A(−2, 0)\mathrm{A}(-2,\ 0)(半径 11)、C2C_2 の中心を B(2, 0)\mathrm{B}(2,\ 0)(半径 77)とします。AB\mathrm{AB}+1{}+ 1=5{}= 5<7{}< 7 なので、C1C_1 は C2C_2 の内部にあります。

求める円の半径を rr とすると、C1C_1 に外接することから PA\mathrm{PA}=r{}= r+1{}+ 1、C2C_2 に内接することから PB\mathrm{PB}=7{}= 7−r{}- r(00<r{}< r<7{}< 7)です。足して rr を消すと

PA\displaystyle \mathrm{PA}+PB\displaystyle {}+ \mathrm{PB}=8\displaystyle {}= 8

です。P\mathrm{P} は、A\mathrm{A},B\mathrm{B} を焦点とし長軸の長さが 88 の楕円上にあります。aa=4{}= 4,cc=2{}= 2 より b2b^2=16{}= 16−4{}- 4=12{}= 12 で、方程式は x216\dfrac{x^2}{16}+y212{}+ \dfrac{y^2}{12}=1{}= 1 です。

逆に、この楕円上の点 P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) をとります。離心率は ee=12{}= \dfrac{1}{2} で、公式5 ① より PB\mathrm{PB}=4{}= 4−x2{}- \dfrac{x}{2},PA\mathrm{PA}=4{}= 4+x2{}+ \dfrac{x}{2} です。rr=7{}= 7−PB{}- \mathrm{PB}=3{}= 3+x2{}+ \dfrac{x}{2} とおくと、−4-4≦x{}\leqq x≦4{}\leqq 4 より 11≦r{}\leqq r≦5{}\leqq 5 で 00<r{}< r<7{}< 7 です。そして PA\mathrm{PA}=4{}= 4+x2{}+ \dfrac{x}{2}=r{}= r+1{}+ 1 も成り立ちます。よって P\mathrm{P} を中心とする半径 rr の円は、C1C_1 に外接し C2C_2 に内接します。

以上より、軌跡は 楕円 x216‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\text{楕円 } \dfrac{x^2}{16}}+y212=1‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \dfrac{y^2}{12} = 1} です。長軸の長さ 88 は、2つの円の半径の和 11+7{}+ 7 になっています(公式6 ②)。

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問12 ★★

円 x2x^2+y2{}+ y^2=16{}= 16 上の点 Q\mathrm{Q} から xx 軸に垂線 QH\mathrm{QH} を下ろし、線分 QH\mathrm{QH} を 1:31 : 3 に内分する点を P\mathrm{P} とします(Q\mathrm{Q} が xx 軸上にあるときは、P\mathrm{P}=Q{}= \mathrm{Q} とします)。Q\mathrm{Q} が円上を動くとき、P\mathrm{P} の軌跡を求めなさい。また、その焦点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

楕円 x216\dfrac{x^2}{16}+y29{}+ \dfrac{y^2}{9}=1{}= 1,焦点 (7, 0)\left(\sqrt{7},\ 0\right),(−7, 0)\left(-\sqrt{7},\ 0\right)

解説

Q(s, t)\mathrm{Q}(s,\ t) とすると H(s, 0)\mathrm{H}(s,\ 0) です。QH\mathrm{QH} を 1:31 : 3 に内分する点は

P\displaystyle \mathrm{P}=(3s+1⋅s4, 3t+1⋅04)\displaystyle {}= \left(\frac{3s + 1 \cdot s}{4},\ \frac{3t + 1 \cdot 0}{4}\right)=(s, 34t)\displaystyle {}= \left(s,\ \frac{3}{4}t\right)

です(tt=0{}= 0 のときも P\mathrm{P}=Q{}= \mathrm{Q} で、この式に合います)。P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とすると ss=x{}= x,tt=43y{}= \dfrac{4}{3}y で、s2s^2+t2{}+ t^2=16{}= 16 に代入して

x2\displaystyle x^2+169y2\displaystyle {}+ \frac{16}{9}y^2=16\displaystyle {}= 16  ⟺  x216\displaystyle {}\iff \frac{x^2}{16}+y29\displaystyle {}+ \frac{y^2}{9}=1\displaystyle {}= 1

です。逆に、この楕円上の点 (x, y)(x,\ y) に対して Q(x, 43y)\mathrm{Q}\left(x,\ \dfrac{4}{3}y\right) は円上にあり、P\mathrm{P} はその QH\mathrm{QH} を 1:31 : 3 に内分する点です。

よって軌跡は 楕円 x216‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\text{楕円 } \dfrac{x^2}{16}}+y29=1‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \dfrac{y^2}{9} = 1} で、16−9\sqrt{16 - 9}=7{}= \sqrt{7} より 焦点 (7, 0),(−7, 0)‾\underline{\text{焦点 } \left(\sqrt{7},\ 0\right)\text{,}\left(-\sqrt{7},\ 0\right)} です。

Q\mathrm{Q} から見て 14\dfrac{1}{4} だけ H\mathrm{H} に近づくので、高さは 34\dfrac{3}{4} 倍です。円を yy 軸方向に 34\dfrac{3}{4} 倍した楕円(公式4 ①)になっています。

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問13 ★★

aa>b{}> b>0{}> 0 とします。楕円 x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1 の2つの焦点と、点 B(0, b)\mathrm{B}(0,\ b) が正三角形の頂点になっています。

(1) この楕円の離心率 ee と、ba\dfrac{b}{a} の値を求めなさい。

(2) さらに長軸の長さが 88 のとき、この楕円の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) ee=12{}= \dfrac{1}{2},ba\dfrac{b}{a}=32{}= \dfrac{\sqrt{3}}{2} (2) x216\dfrac{x^2}{16}+y212{}+ \dfrac{y^2}{12}=1{}= 1

解説

(1) 焦点を F(c, 0)\mathrm{F}(c,\ 0),F′(−c, 0)\mathrm{F'}(-c,\ 0) とします。B\mathrm{B} は短軸の端なので、BF\mathrm{BF}=BF′{}= \mathrm{BF'}=a{}= a です(2つの距離が等しく、和が 2a2a)。一方 FF′\mathrm{FF'}=2c{}= 2c です。正三角形なので aa=2c{}= 2c で

e\displaystyle e=ca\displaystyle {}= \frac{c}{a}=12‾\displaystyle {}= \underline{\frac{1}{2}}

です。b2b^2=a2{}= a^2−c2{}- c^2=a2{}= a^2−a24{}- \dfrac{a^2}{4}=34a2{}= \dfrac{3}{4}a^2 なので、ba\dfrac{b}{a}=32‾{}= \underline{\dfrac{\sqrt{3}}{2}} です。

(2) 2a2a=8{}= 8 より aa=4{}= 4、(1) より bb=23{}= 2\sqrt{3} です。よって x216‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\dfrac{x^2}{16}}+y212=1‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \dfrac{y^2}{12} = 1} です。

(確かめ)cc=2{}= 2 で、F(2, 0)\mathrm{F}(2,\ 0),F′(−2, 0)\mathrm{F'}(-2,\ 0),B(0, 23)\mathrm{B}\left(0,\ 2\sqrt{3}\right) の3辺はどれも 44 です。

△BOF\triangle\mathrm{BOF} は、∠BFO\angle\mathrm{BFO}=π3{}= \dfrac{\pi}{3} の直角三角形です。一般に、この角を α\alpha とすると ee=ca{}= \dfrac{c}{a}=cos⁡α{}= \cos\alpha で、離心率は「短軸の端から焦点を見下ろす角度」で決まります。形(つぶれ具合)が ee だけで決まることの、1つの表れです。

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問14 ★★

楕円 x24\dfrac{x^2}{4}+y2{}+ y^2=1{}= 1 上の点 P\mathrm{P} と点 A(0, −1)\mathrm{A}(0,\ -1) の距離の最大値と、そのときの P\mathrm{P} の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

P(±423, 13)\mathrm{P}\left(\pm\dfrac{4\sqrt{2}}{3},\ \dfrac{1}{3}\right) のとき最大値 433\dfrac{4\sqrt{3}}{3}

解説

P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とすると x2x^2=4{}= 4−4y2{}- 4y^2 で、yy の範囲は −1-1≦y{}\leqq y≦1{}\leqq 1 です。

PA2\displaystyle \mathrm{PA}^2=x2\displaystyle {}= x^2+(y+1)2\displaystyle {}+ (y + 1)^2=4\displaystyle {}= 4−4y2\displaystyle {}- 4y^2+y2\displaystyle {}+ y^2+2y\displaystyle {}+ 2y+1\displaystyle {}+ 1=−3y2\displaystyle {}= -3y^2+2y\displaystyle {}+ 2y+5\displaystyle {}+ 5

です。平方完成すると

PA2\displaystyle \mathrm{PA}^2=−3(y−13)2\displaystyle {}= -3\left(y - \frac{1}{3}\right)^2+163\displaystyle {}+ \frac{16}{3}

で、yy=13{}= \dfrac{1}{3} は −1-1≦y{}\leqq y≦1{}\leqq 1 に含まれるので、yy=13{}= \dfrac{1}{3} のとき PA2\mathrm{PA}^2 は最大値 163\dfrac{16}{3} をとります。このとき x2x^2=4{}= 4−49{}- \dfrac{4}{9}=329{}= \dfrac{32}{9} より xx=±423{}= \pm\dfrac{4\sqrt{2}}{3} です。

PA\mathrm{PA}≧0{}\geqq 0 なので、PA2\mathrm{PA}^2 が最大のとき PA\mathrm{PA} も最大です。163\sqrt{\dfrac{16}{3}}=43{}= \dfrac{4}{\sqrt{3}}=433{}= \dfrac{4\sqrt{3}}{3} より、P(±423, 13)‾\underline{\mathrm{P}\left(\pm\dfrac{4\sqrt{2}}{3},\ \dfrac{1}{3}\right)} のとき 最大値 433‾\underline{\text{最大値 } \dfrac{4\sqrt{3}}{3}} です。

A\mathrm{A} は楕円の頂点なので、いちばん遠い点は反対側の頂点 (0, 1)(0,\ 1)(距離 22)だと思いがちですが、433\dfrac{4\sqrt{3}}{3}≒2.31{}\fallingdotseq 2.31 のほうが大きくなります。横に広い楕円では、斜め上の点のほうが遠いのです。x2x^2 を消して yy だけの式にするとき、yy の範囲を忘れないことが大切です。

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問15 ★★

複素数平面上の点 zz=x{}= x+yi{}+ yi(xx,yy は実数)を、座標平面の点 (x, y)(x,\ y) と同じものとみます。

(1) ∣z−2∣|z - 2|+∣z+2∣{}+ |z + 2|=6{}= 6 を満たす点 zz 全体が表す図形の方程式を求めなさい。また、(1) の図形上の点 zz について、∣z∣|z| の最大値と最小値を求めなさい。

(2) ∣z−3i∣|z - 3i|+∣z+3i∣{}+ |z + 3i|=10{}= 10 を満たす点 zz 全体が表す図形の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) 楕円 x29\dfrac{x^2}{9}+y25{}+ \dfrac{y^2}{5}=1{}= 1,∣z∣|z| の最大値 33(zz=±3{}= \pm 3),最小値 5\sqrt{5}(zz=±5 i{}= \pm\sqrt{5}\,i) (2) 楕円 x216\dfrac{x^2}{16}+y225{}+ \dfrac{y^2}{25}=1{}= 1

解説

∣z−α∣|z - \alpha| は、点 zz と点 α\alpha の距離です(第1章 公式6)。

(1) 条件は「点 22 と点 −2-2 からの距離の和が 66」です。点 22,−2-2 は座標平面の (2, 0)(2,\ 0),(−2, 0)(-2,\ 0) で、その距離 44 は 66 より小さいので、図形は楕円です。aa=3{}= 3,cc=2{}= 2 より b2b^2=9{}= 9−4{}- 4=5{}= 5 で、x29‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\dfrac{x^2}{9}}+y25=1‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \dfrac{y^2}{5} = 1} です(例題1 と同じ楕円です)。

この楕円上の点では y2y^2=5{}= 5−59x2{}- \dfrac{5}{9}x^2 なので

∣z∣2\displaystyle |z|^2=x2\displaystyle {}= x^2+y2\displaystyle {}+ y^2=5\displaystyle {}= 5+49x2\displaystyle {}+ \frac{4}{9}x^2(−3≦x≦3)\displaystyle (-3 \leqq x \leqq 3)

です。x2x^2 は 00 から 99 まで動くので、∣z∣2|z|^2 は 55 から 99 まで動きます。よって ∣z∣|z| の 最大値 3 (z=±3)‾\underline{\text{最大値 } 3\ (z = \pm 3)},最小値 5 (z=±5 i)‾\underline{\text{最小値 } \sqrt{5}\ \left(z = \pm\sqrt{5}\,i\right)} です。中心からいちばん遠いのは長軸の端、いちばん近いのは短軸の端です。

(2) 条件は「点 3i3i と点 −3i-3i からの距離の和が 1010」です。焦点は (0, 3)(0,\ 3),(0, −3)(0,\ -3) で、yy 軸上にあります。公式3 で bb=5{}= 5,b2b^2−a2{}- a^2=9{}= 9 より a2a^2=16{}= 16 で、x216‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}\dfrac{x^2}{16}}+y225=1‾\underline{\rule[-0.686em]{0em}{2.1771em}{}+ \dfrac{y^2}{25} = 1} です(j03 と同じ楕円です)。

複素数の絶対値の式を見たら、「どの点からの距離か」を読み取るのが第4章からの方針です。距離の和が一定なら楕円、と見抜ければ、式を2乗して計算する必要はありません。

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問16 ★★

楕円 x216\dfrac{x^2}{16}+y212{}+ \dfrac{y^2}{12}=1{}= 1 の焦点を F(2, 0)\mathrm{F}(2,\ 0),F′(−2, 0)\mathrm{F'}(-2,\ 0) とします。この楕円上の点 P\mathrm{P} で、PF\mathrm{PF}=2 PF′{}= 2\,\mathrm{PF'} となるものの座標を、すべて求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(−83, 2153)\left(-\dfrac{8}{3},\ \dfrac{2\sqrt{15}}{3}\right),(−83, −2153)\left(-\dfrac{8}{3},\ -\dfrac{2\sqrt{15}}{3}\right)

解説

PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'}=8{}= 8 と PF\mathrm{PF}=2 PF′{}= 2\,\mathrm{PF'} から、3 PF′3\,\mathrm{PF'}=8{}= 8 で PF′\mathrm{PF'}=83{}= \dfrac{8}{3} です。

離心率は ee=24{}= \dfrac{2}{4}=12{}= \dfrac{1}{2} なので、P(x1, y1)\mathrm{P}(x_1,\ y_1) とすると公式5 ① より PF′\mathrm{PF'}=4{}= 4+12x1{}+ \dfrac{1}{2}x_1 です。

4\displaystyle 4+12x1\displaystyle {}+ \frac{1}{2}x_1=83\displaystyle {}= \frac{8}{3}⟹x1\displaystyle {}\Longrightarrow\quad x_1=−83\displaystyle {}= -\frac{8}{3}

これは −4-4≦x1{}\leqq x_1≦4{}\leqq 4 を満たします。楕円の式に代入して

y1212\displaystyle \frac{y_1^2}{12}=1\displaystyle {}= 1−116⋅649\displaystyle {}- \frac{1}{16} \cdot \frac{64}{9}=59\displaystyle {}= \frac{5}{9}⟹y12\displaystyle {}\Longrightarrow\quad y_1^2=203\displaystyle {}= \frac{20}{3}

なので、y1y_1=±203{}= \pm\sqrt{\dfrac{20}{3}}=±2153{}= \pm\dfrac{2\sqrt{15}}{3} です。よって

P(−83, 2153),‾\displaystyle \underline{\rule[-1.25em]{0em}{3.0000em}\mathrm{P}\left(-\frac{8}{3},\ \frac{2\sqrt{15}}{3}\right),} (−83, −2153)‾\displaystyle \underline{\rule[-1.25em]{0em}{3.0000em}\ \left(-\frac{8}{3},\ -\frac{2\sqrt{15}}{3}\right)}

です。

(確かめ)PF2\mathrm{PF}^2=(−83−2)2{}= \left(-\dfrac{8}{3} - 2\right)^2+203{}+ \dfrac{20}{3}=1969{}= \dfrac{196}{9}+609{}+ \dfrac{60}{9}=2569{}= \dfrac{256}{9} で PF\mathrm{PF}=163{}= \dfrac{16}{3}=2⋅83{}= 2 \cdot \dfrac{8}{3} です。

F′\mathrm{F'} に近い点なので、xx 座標が負になるのは納得のいく結果です。

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問17 ★★★

楕円 x29\dfrac{x^2}{9}+y24{}+ \dfrac{y^2}{4}=1{}= 1 に内接し、各辺が座標軸に平行な長方形を考えます。この長方形の面積の最大値と、そのときの長方形の第1象限にある頂点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

頂点 (322, 2)\left(\dfrac{3\sqrt{2}}{2},\ \sqrt{2}\right) のとき最大値 1212

解説

楕円は xx 軸・yy 軸に関して対称なので、長方形の第1象限の頂点を (x, y)(x,\ y)(xx>0{}> 0,yy>0{}> 0)とすると、4つの頂点は (±x, ±y)(\pm x,\ \pm y) で、面積は SS=2x⋅2y{}= 2x \cdot 2y=4xy{}= 4xy です。

(x, y)(x,\ y) は楕円上にあるので y2y^2=4(1−x29){}= 4\left(1 - \dfrac{x^2}{9}\right)=49(9−x2){}= \dfrac{4}{9}(9 - x^2) で、00<x{}< x<3{}< 3 です。SS>0{}> 0 なので、S2S^2 の最大を考えます。

S2\displaystyle S^2=16x2y2\displaystyle {}= 16x^2y^2=649x2(9−x2)\displaystyle {}= \frac{64}{9}x^2(9 - x^2)

XX=x2{}= x^2(00<X{}< X<9{}< 9)とおくと

X(9−X)\displaystyle X(9 - X)=−(X−92)2\displaystyle {}= -\left(X - \frac{9}{2}\right)^2+814\displaystyle {}+ \frac{81}{4}

なので、XX=92{}= \dfrac{9}{2} のとき最大値 814\dfrac{81}{4} をとります。このとき S2S^2=649⋅814{}= \dfrac{64}{9} \cdot \dfrac{81}{4}=144{}= 144 で、SS=12{}= 12 です。

xx=92{}= \sqrt{\dfrac{9}{2}}=322{}= \dfrac{3\sqrt{2}}{2},y2y^2=49⋅92{}= \dfrac{4}{9} \cdot \dfrac{9}{2}=2{}= 2 より yy=2{}= \sqrt{2} です。よって 頂点 (322, 2)‾\underline{\text{頂点 } \left(\dfrac{3\sqrt{2}}{2},\ \sqrt{2}\right)} のとき 最大値 12‾\underline{\text{最大値 } 12} です。

別の見方(公式4) この楕円は、円 x2x^2+y2{}+ y^2=9{}= 9 を yy 軸方向に 23\dfrac{2}{3} 倍したものです。辺が座標軸に平行な長方形は、この操作で辺が座標軸に平行な長方形に移り、面積は 23\dfrac{2}{3} 倍になります。円に内接する長方形で面積が最大なのは正方形で、その面積は、対角線(直径 66)から 6×62\dfrac{6 \times 6}{2}=18{}= 18 です。よって楕円では 18×2318 \times \dfrac{2}{3}=12{}= 12 です。正方形の頂点 (32, 32)\left(\dfrac{3}{\sqrt{2}},\ \dfrac{3}{\sqrt{2}}\right) の yy 座標を 23\dfrac{2}{3} 倍すると (322, 2)\left(\dfrac{3\sqrt{2}}{2},\ \sqrt{2}\right) で、上の答えと一致します。一般の楕円では、最大値は 2ab2ab です。

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問18 ★★★

複素数平面上の点 uu+vi{}+ vi(uu,vv は実数)を、座標平面の点 (u, v)(u,\ v) と同じものとみます。点 zz が円 ∣z∣|z|=2{}= 2 上を動くとき、ww=z{}= z+1z{}+ \dfrac{1}{z} とします。

(1) zz=2(cos⁡θ+isin⁡θ){}= 2(\cos\theta + i\sin\theta) と表すとき、ww の実部と虚部を、それぞれ θ\theta を用いて表しなさい。

(2) 点 ww は、楕円 4u225\dfrac{4u^2}{25}+4v29{}+ \dfrac{4v^2}{9}=1{}= 1 の全体を描くことを示しなさい。

(3) (2) の楕円の2つの焦点を表す複素数を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) 実部 52cos⁡θ\dfrac{5}{2}\cos\theta,虚部 32sin⁡θ\dfrac{3}{2}\sin\theta (2) cos⁡2θ\cos^2\theta+sin⁡2θ{}+ \sin^2\theta=1{}= 1 で楕円上にあることと、楕円上の各点に対応する θ\theta があることを示す (3) 22,−2-2

解説

(1) 第3章 公式2(ド・モアブルの定理の nn=−1{}= -1 の場合)より 1z\dfrac{1}{z}=12(cos⁡θ−isin⁡θ){}= \dfrac{1}{2}(\cos\theta - i\sin\theta) なので

w\displaystyle w=2cos⁡θ\displaystyle {}= 2\cos\theta+2isin⁡θ\displaystyle {}+ 2i\sin\theta+12cos⁡θ\displaystyle {}+ \frac{1}{2}\cos\theta−12isin⁡θ\displaystyle {}- \frac{1}{2}i\sin\theta=52cos⁡θ\displaystyle {}= \frac{5}{2}\cos\theta+32isin⁡θ\displaystyle {}+ \frac{3}{2}i\sin\theta

です。よって 実部 52cos⁡θ,虚部 32sin⁡θ‾\underline{\text{実部 } \dfrac{5}{2}\cos\theta\text{,虚部 } \dfrac{3}{2}\sin\theta} です。

(2) 求める楕円を EE とします。

点 ww が EE 上にあること uu=52cos⁡θ{}= \dfrac{5}{2}\cos\theta,vv=32sin⁡θ{}= \dfrac{3}{2}\sin\theta より 2u5\dfrac{2u}{5}=cos⁡θ{}= \cos\theta,2v3\dfrac{2v}{3}=sin⁡θ{}= \sin\theta なので

4u225\displaystyle \frac{4u^2}{25}+4v29\displaystyle {}+ \frac{4v^2}{9}=cos⁡2θ\displaystyle {}= \cos^2\theta+sin⁡2θ\displaystyle {}+ \sin^2\theta=1\displaystyle {}= 1

です。

EE の点がすべて現れること EE 上の任意の点 (u, v)(u,\ v) をとると、(2u5)2\left(\dfrac{2u}{5}\right)^2+(2v3)2{}+ \left(\dfrac{2v}{3}\right)^2=1{}= 1 なので、点 (2u5, 2v3)\left(\dfrac{2u}{5},\ \dfrac{2v}{3}\right) は単位円上にあります。よって cos⁡θ\cos\theta=2u5{}= \dfrac{2u}{5},sin⁡θ\sin\theta=2v3{}= \dfrac{2v}{3} を満たす θ\theta があり、zz=2(cos⁡θ+isin⁡θ){}= 2(\cos\theta + i\sin\theta) は ∣z∣|z|=2{}= 2 を満たし、(1) よりこの zz に対する ww が点 (u, v)(u,\ v) です。

以上より、点 ww は楕円 EE の全体を描きます。(証明終)

(3) EE は u2(52)2\dfrac{u^2}{\left(\frac{5}{2}\right)^2}+v2(32)2{}+ \dfrac{v^2}{\left(\frac{3}{2}\right)^2}=1{}= 1 で、52\dfrac{5}{2}>32{}> \dfrac{3}{2} なので焦点は実軸上にあります。

254−94\displaystyle \sqrt{\frac{25}{4} - \frac{9}{4}}=4\displaystyle {}= \sqrt{4}=2\displaystyle {}= 2

より、焦点を表す複素数は 2,‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{0.8389em}2,} −2‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{0.8389em}{}\ -2} です。

EE 上の点は ∣w−2∣|w - 2|+∣w+2∣{}+ |w + 2|=5{}= 5 を満たすことになります(長軸の長さ 2×522 \times \dfrac{5}{2}=5{}= 5)。∣z∣|z|=2{}= 2 の円の代わりに ∣z∣|z|=r{}= r(rr>1{}> 1)の円を使っても、ww=z{}= z+1z{}+ \dfrac{1}{z} が描く楕円の焦点は、いつも ±2\pm 2 です(半径は rr+1r{}+ \dfrac{1}{r} と rr−1r{}- \dfrac{1}{r} で、その2乗の差が 44)。この変換は、飛行機の翼の断面を調べる道具としても使われてきました。

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問19 ★★★

楕円 x225\dfrac{x^2}{25}+y216{}+ \dfrac{y^2}{16}=1{}= 1 の焦点を F(3, 0)\mathrm{F}(3,\ 0),F′(−3, 0)\mathrm{F'}(-3,\ 0) とし、点 A(1, 2)\mathrm{A}(1,\ 2) をとります。楕円上の点 P\mathrm{P} について、PA\mathrm{PA}+PF{}+ \mathrm{PF} の最大値と最小値を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

最大値 1010+25{}+ 2\sqrt{5},最小値 1010−25{}- 2\sqrt{5}

解説

125\dfrac{1}{25}+416{}+ \dfrac{4}{16}<1{}< 1 なので、A\mathrm{A} は楕円の内部の点です。

楕円の定義から PF\mathrm{PF}=10{}= 10−PF′{}- \mathrm{PF'} なので

PA\displaystyle \mathrm{PA}+PF\displaystyle {}+ \mathrm{PF}=10\displaystyle {}= 10+(PA−PF′)\displaystyle {}+ (\mathrm{PA} - \mathrm{PF'})

です。PA\mathrm{PA}−PF′{}- \mathrm{PF'} の最大・最小を調べます。AF′\mathrm{AF'}=(1+3)2+22{}= \sqrt{(1 + 3)^2 + 2^2}=25{}= 2\sqrt{5} です。3点 P\mathrm{P},A\mathrm{A},F′\mathrm{F'} について、2辺の差は残りの1辺以下(一直線上に並ぶ場合も含む)なので

−25\displaystyle -2\sqrt{5}≦PA\displaystyle {}\leqq \mathrm{PA}−PF′\displaystyle {}- \mathrm{PF'}≦25\displaystyle {}\leqq 2\sqrt{5}

です。

最大 PA\mathrm{PA}−PF′{}- \mathrm{PF'}=25{}= 2\sqrt{5}、すなわち PA\mathrm{PA}=PF′{}= \mathrm{PF'}+F′A{}+ \mathrm{F'A} となるのは、F′\mathrm{F'} が線分 PA\mathrm{PA} 上にあるときです。A\mathrm{A} から F′\mathrm{F'} の向きに延ばした半直線は、F′\mathrm{F'} の先で楕円と交わるので、その交点を P\mathrm{P} とすればこの等号が成り立ちます。

最小 PA\mathrm{PA}−PF′{}- \mathrm{PF'}=−25{}= -2\sqrt{5}、すなわち PF′\mathrm{PF'}=PA{}= \mathrm{PA}+AF′{}+ \mathrm{AF'} となるのは、A\mathrm{A} が線分 PF′\mathrm{PF'} 上にあるときです。F′\mathrm{F'} から A\mathrm{A} の向きに延ばした半直線は、A\mathrm{A} が楕円の内部にあるので、A\mathrm{A} の先で楕円と交わります。その交点を P\mathrm{P} とすればこの等号が成り立ちます。

よって 最大値 10‾\underline{\rule[-0.1328em]{0em}{1.0400em}\text{最大値 } 10}+25,最小値 10‾\underline{\rule[-0.1328em]{0em}{1.0400em}{}+ 2\sqrt{5}\text{,最小値 } 10}−25‾\underline{\rule[-0.1328em]{0em}{1.0400em}{}- 2\sqrt{5}} です。

PF\mathrm{PF} を、もう1つの焦点までの距離 PF′\mathrm{PF'} に取りかえるのがポイントです。そのままでは「A\mathrm{A} と F\mathrm{F} の2点への距離の和」で見通しがききませんが、取りかえると「2点への距離の差」になり、三角形の辺の関係が使えます。第5章 例題4 で PF\mathrm{PF} を準線までの距離に置きかえたのと同じ発想です(このときの P\mathrm{P} の座標は、直線と楕円の交点として第8章の方法で求められます)。

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問20 ★★★

aa>b{}> b>0{}> 0 とし、楕円 x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1 の2つの焦点を F\mathrm{F},F′\mathrm{F'}、原点を O\mathrm{O} とします。この楕円上の点 P\mathrm{P} について

PF⋅PF′\mathrm{PF} \cdot \mathrm{PF'}+OP2{}+ \mathrm{OP}^2=a2{}= a^2+b2{}+ b^2

が成り立つことを示しなさい。

つまずいたときは:
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答え

PF⋅PF′\mathrm{PF} \cdot \mathrm{PF'}=a2{}= a^2−e2x12{}- e^2x_1^2 と OP2\mathrm{OP}^2=x12{}= x_1^2+b2{}+ b^2−b2a2x12{}- \dfrac{b^2}{a^2}x_1^2 を足し、a2a^2−b2{}- b^2=c2{}= c^2 で x12x_1^2 の項が消えることを示す

解説

cc=a2−b2{}= \sqrt{a^2 - b^2},ee=ca{}= \dfrac{c}{a} とし、F(c, 0)\mathrm{F}(c,\ 0),F′(−c, 0)\mathrm{F'}(-c,\ 0),P(x1, y1)\mathrm{P}(x_1,\ y_1) とします。公式5 ① より

PF⋅PF′\displaystyle \mathrm{PF} \cdot \mathrm{PF'}=(a−ex1)(a+ex1)\displaystyle {}= (a - ex_1)(a + ex_1)=a2\displaystyle {}= a^2−e2x12\displaystyle {}- e^2x_1^2=a2\displaystyle {}= a^2−c2a2x12\displaystyle {}- \frac{c^2}{a^2}x_1^2

です。また、P\mathrm{P} は楕円上にあるので y12y_1^2=b2{}= b^2−b2a2x12{}- \dfrac{b^2}{a^2}x_1^2 で

OP2\displaystyle \mathrm{OP}^2=x12\displaystyle {}= x_1^2+y12\displaystyle {}+ y_1^2=b2\displaystyle {}= b^2+(1−b2a2)x12\displaystyle {}+ \left(1 - \frac{b^2}{a^2}\right)x_1^2=b2\displaystyle {}= b^2+a2−b2a2x12\displaystyle {}+ \frac{a^2 - b^2}{a^2}x_1^2=b2\displaystyle {}= b^2+c2a2x12\displaystyle {}+ \frac{c^2}{a^2}x_1^2

です。2つを足すと、x12x_1^2 の項が打ち消し合って

PF⋅PF′\displaystyle \mathrm{PF} \cdot \mathrm{PF'}+OP2\displaystyle {}+ \mathrm{OP}^2=a2\displaystyle {}= a^2+b2\displaystyle {}+ b^2

となります。(証明終)

(確かめ)P\mathrm{P} が長軸の端 (a, 0)(a,\ 0) なら (a−c)(a+c)(a - c)(a + c)+a2{}+ a^2=2a2{}= 2a^2−c2{}- c^2=a2{}= a^2+b2{}+ b^2、短軸の端 (0, b)(0,\ b) なら a⋅aa \cdot a+b2{}+ b^2=a2{}= a^2+b2{}+ b^2 で、どちらも成り立ちます。

P\mathrm{P} が中心から遠ざかって OP2\mathrm{OP}^2 が増えると、ちょうど同じだけ PF⋅PF′\mathrm{PF} \cdot \mathrm{PF'} が減るということです。O\mathrm{O} は FF′\mathrm{FF'} の中点なので、中線定理(第1章の厳密定義)PF2\mathrm{PF}^2+PF′2{}+ \mathrm{PF'}^2=2(OP2+c2){}= 2(\mathrm{OP}^2 + c^2) と組み合わせて、(PF+PF′)2(\mathrm{PF} + \mathrm{PF'})^2=4a2{}= 4a^2 から示すこともできます。

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数学小話コーナー

円錐の中の2つの球——ダンデリンの証明

第5章の小話で、楕円は円錐を斜めの平面で切ったときの切り口に現れる、と紹介しました。一方、この章では楕円を「2つの焦点からの距離の和が一定な点の集まり」と定義しました。同じ「楕円」という名前がついていますが、この2つが本当に同じ曲線だと、どうすれば分かるでしょうか。

古代ギリシャのアポロニウスは、円錐の切り口として楕円を調べ、焦点にあたる点の性質も知っていました。けれども、2つの見方を一目で結びつける説明が見つかったのは、それから2000年ほどたった1822年のことです。ベルギーの数学者ダンデリンが、円錐の中に球を2つ入れるという、見事なアイデアを発表しました。

2つの球を入れる

頂点を上にして置いた円錐を、斜めの平面で切ったとします。切り口の曲線を KK とします。

  1. 円錐の内側にぴったりはまり、しかも切る平面に接する球を、平面の上側と下側に1つずつ入れます。小さな球が平面の上に、大きな球が平面の下に入る形です。
  2. 上の球は平面と1点 F\mathrm{F} で接し、円錐の側面とは1つの円 C1C_1 に沿って接します。下の球も同じように、平面と1点 F′\mathrm{F'} で、側面とは円 C2C_2 に沿って接します。

KK 上の点 P\mathrm{P} を1つとり、円錐の頂点と P\mathrm{P} を通る直線(母線)が、C1C_1,C2C_2 と交わる点を Q1\mathrm{Q}_1,Q2\mathrm{Q}_2 とします。

ここで使うのは、「球の外の点から球に引いた接線の長さは、どの向きに引いても等しい」という性質です(円の接線の長さが等しいのと同じ理由です)。PF\mathrm{PF} は平面の上で上の球に接する線分、PQ1\mathrm{PQ}_1 は母線に沿って上の球に接する線分なので

PF\displaystyle \mathrm{PF}=PQ1,\displaystyle {}= \mathrm{PQ}_1,PF′\displaystyle \mathrm{PF'}=PQ2\displaystyle {}= \mathrm{PQ}_2

です。したがって

PF\displaystyle \mathrm{PF}+PF′\displaystyle {}+ \mathrm{PF'}=PQ1\displaystyle {}= \mathrm{PQ}_1+PQ2\displaystyle {}+ \mathrm{PQ}_2=Q1Q2\displaystyle {}= \mathrm{Q}_1\mathrm{Q}_2

となります。Q1Q2\mathrm{Q}_1\mathrm{Q}_2 は、2つの円 C1C_1,C2C_2 の間にはさまれた母線の長さで、P\mathrm{P} をどこにとっても同じです。つまり、切り口 KK は「F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} からの距離の和が一定」な曲線、すなわち公式1 の楕円です。しかも、2つの球が平面に触れる点が、そのまま焦点になっていたのです。

このような球は「ダンデリンの球」と呼ばれています。同じ方法で、放物線(球は1つ)や双曲線(2つの球が頂点の両側に入る)も説明できます。

豆知識

懐中電灯を壁に向けると、光の当たる部分は、光の円錐を壁の平面で切った切り口になります。まっすぐ向ければ円、少し傾ければ楕円、さらに傾けていくと片側が開いて、放物線や双曲線の形に変わります。暗い部屋で試すと、二次曲線の仲間が1本の懐中電灯から次々に現れます。

また、ダンデリンの球が円錐に接する円 C1C_1 を含む平面と、切る平面との交わりの直線は、楕円の準線になっています。第5章の厳密定義のページで紹介した「焦点までの距離 == 離心率 ×\times 準線までの距離」という性質も、この図から導けます(この章の厳密定義のページで、式を使って確かめます)。

地球が太陽にいちばん近づくのは1月

惑星は、太陽を1つの焦点とする楕円の上を回っています。17世紀の初めに、ケプラーが火星の観測記録をもとに見いだした法則です(ケプラーの第1法則)。もう1つの焦点には何もありません。

地球の軌道も楕円です。長軸の長さの半分 aa は約1億4960万 km、離心率 ee は約 0.01670.0167 です。公式5 ② によると、太陽(焦点)にいちばん近い点と遠い点は長軸の両端で、その距離は aa−c{}- c と aa+c{}+ c です。cc=ae{}= ae を計算すると約250万 km なので

  • いちばん近い点(近日点):約1億4710万 km
  • いちばん遠い点(遠日点):約1億5210万 km

となります。地球が近日点を通るのは毎年1月の初め、遠日点を通るのは7月の初めです。日本が冬のころに、地球は太陽にいちばん近づいているのです。

季節を決めているのは、太陽との距離ではなく、地球の自転軸の傾き(約 23.4∘23.4^\circ)です。それでも距離の違いは無視できません。太陽から届く光の強さは距離の2乗に反比例するので、1月の光は7月より (1.5211.471)2\left(\dfrac{1.521}{1.471}\right)^2≒1.07{}\fallingdotseq 1.07 倍、およそ7%強くなります。南半球では、ちょうど夏に太陽が近くなります。

ほとんど円なのに、太陽は真ん中にない

ba\dfrac{b}{a}=1−e2{}= \sqrt{1 - e^2} に ee=0.0167{}= 0.0167 を入れると、ba\dfrac{b}{a}≒0.99986{}\fallingdotseq 0.99986 です。長軸が 2020 cm になるように紙に地球の軌道を描くと、短軸との差はわずか 0.030.03 mm ほどで、目で見てもまったく円と区別がつきません。

ところが焦点の位置は、中心から cc=ae{}= ae、つまり 1010 cm × 0.0167\times\, 0.0167≒1.7{}\fallingdotseq 1.7 mm もずれています。形はほとんど円なのに、太陽は中心から目に見えるほどずれた所にあるのです。bb は ee の2乗の程度でしか縮まないのに、cc は ee そのものに比例して動くからです。

豆知識

ケプラーの第2法則によると、惑星は太陽に近いところほど速く動きます。そのため、地球が近日点側を通る「秋分から春分まで」は、「春分から秋分まで」より1週間ほど短くなります。北半球では、秋と冬を合わせた期間のほうが、春と夏を合わせた期間より短いのです。

離心率が 11 に近い、とても細長い楕円を回る天体もあります。ハレー彗星(統計の分野の小話にも登場しました)の離心率は約 0.9670.967 で、太陽にいちばん近づくときは地球の軌道より内側(約0.6天文単位)まで来ますが、いちばん遠いときは海王星の軌道より外側(約35天文単位)まで離れます。1天文単位は、地球と太陽の平均距離(約1億5000万 km)です。

部屋のすみのささやきが、反対側で聞こえる

床の形が楕円の部屋や、天井が楕円を回した形(回転楕円面)のドームでは、不思議なことが起こります。一方の焦点の位置でささやいた声が、部屋の反対側、もう一方の焦点の位置にいる人には、はっきり聞こえるのです。間にいる人には、ほとんど聞こえません。このような部屋は「ささやきの回廊」と呼ばれます。

秘密は、楕円の反射の性質にあります。一方の焦点 F\mathrm{F} から出た音や光は、楕円の壁のどこで跳ね返っても、必ずもう一方の焦点 F′\mathrm{F'} を通ります(証明は厳密定義のページで行います)。しかも、F\mathrm{F} から壁の点 P\mathrm{P} を経て F′\mathrm{F'} に届く道のりは PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'}=2a{}= 2a で、どの点で跳ね返っても同じです。第5章の小話のパラボラアンテナと同じく、あらゆる向きに出た音が、そろって同時に F′\mathrm{F'} に着くので、強め合って大きく聞こえるのです。

アメリカの連邦議会議事堂には、かつて下院の議場だった「国立彫像ホール」という部屋があり、天井のドームが音を集めることで知られています。大統領を務めたあとに下院議員となったジョン・クインシー・アダムズが、この部屋が議場だったころ、自分の席の位置を利用して反対派のひそひそ話を聞いていた、という話が伝わっています(※伝説で、事実かどうかは確かめられていません)。

楕円のビリヤード

楕円形のビリヤード台で、一方の焦点に置いた球を、どの向きでもよいので打ってみます。球はクッションで跳ね返ると、もう一方の焦点を通ります。そのまま進んで再び跳ね返ると、また最初の焦点を通ります。焦点を通った球は、何度跳ね返っても焦点を交互に通り続け、跳ね返るたびに、その道すじは長軸にどんどん近づいていきます。

豆知識

この性質は、医療にも使われています。体外衝撃波結石破砕術は、腎臓などにできた結石を、体を切らずに砕く治療法です。回転楕円面の形をした反射鏡の一方の焦点で衝撃波を発生させ、もう一方の焦点に結石が来るように体の位置を合わせます。衝撃波は反射鏡で跳ね返って結石の1点に集まるので、途中の体の組織を傷つけにくく、結石だけを細かく砕けるのです。1980年にドイツで、初めて患者の治療に使われました。

厳密定義(発展)

※ここは発展ページです。本文では、定義から標準形を導くときに2回2乗しましたが、逆向き(標準形の点が定義を満たすこと)は例題1 の数値の場合しか確かめませんでした。また、公式5 の PF\mathrm{PF}=a{}= a−ex1{}- ex_1 は、定義を満たす点についてしか示していません。ここでは、標準形と定義が同値であることを一気に示し、そのうえで「楕円の内側・外側」を距離の和で言いかえます。それを使って、小話3 のささやきの回廊の仕組みである反射の性質を証明し、最後に準線と離心率、楕円の形が離心率だけで決まることを確かめます。

定義と標準形の同値性

定義1:楕円

平面上の異なる2点 F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} と、2a2a>FF′{}> \mathrm{FF'} を満たす正の数 aa に対して、集合

{ P∣PF+PF′=2a }\{\,\mathrm{P} \mid \mathrm{PF} + \mathrm{PF'} = 2a\,\}

を、F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} を焦点とする楕円という。F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} を結ぶ線分の中点を中心、ee=FF′2a{}= \dfrac{\mathrm{FF'}}{2a} を離心率という。

2a2a>FF′{}> \mathrm{FF'} なので 00<e{}< e<1{}< 1 です。座標は、中心を原点、焦点を F(c, 0)\mathrm{F}(c,\ 0),F′(−c, 0)\mathrm{F'}(-c,\ 0)(00<c{}< c<a{}< a)にとります。このとき ee=ca{}= \dfrac{c}{a} です。以下この節と次の節では、bb=a2−c2{}= \sqrt{a^2 - c^2},u(x, y)u(x,\ y)=x2a2{}= \dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2} とおき、定義1 の楕円を EE と書きます。

定理1:標準形との同値性と焦点までの距離

点 P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) について

PF\displaystyle \mathrm{PF}+PF′\displaystyle {}+ \mathrm{PF'}=2a\displaystyle {}= 2a  ⟺  u(x, y)\displaystyle {}\iff u(x,\ y)=1\displaystyle {}= 1

が成り立つ。さらに、このとき PF\mathrm{PF}=a{}= a−ex{}- ex,PF′\mathrm{PF'}=a{}= a+ex{}+ ex である。

証明 (⟸\Longleftarrow)u(x, y)u(x,\ y)=1{}= 1 とすると、y2y^2=b2{}= b^2−b2a2x2{}- \dfrac{b^2}{a^2}x^2 かつ x2a2\dfrac{x^2}{a^2}≦1{}\leqq 1 より ∣x∣|x|≦a{}\leqq a である。b2b^2=a2{}= a^2−c2{}- c^2 を用いると

PF2\displaystyle \mathrm{PF}^2=(x−c)2\displaystyle {}= (x - c)^2+y2\displaystyle {}+ y^2=x2\displaystyle {}= x^2−2cx\displaystyle {}- 2cx+c2\displaystyle {}+ c^2+(a2−c2)\displaystyle {}+ (a^2 - c^2)−a2−c2a2x2\displaystyle {}- \frac{a^2 - c^2}{a^2}x^2=c2a2x2\displaystyle {}= \frac{c^2}{a^2}x^2−2cx\displaystyle {}- 2cx+a2\displaystyle {}+ a^2=(a−ex)2\displaystyle {}= (a - ex)^2

である。∣ex∣|ex|≦e⋅a{}\leqq e \cdot a<a{}< a より aa−ex{}- ex>0{}> 0 なので、PF\mathrm{PF}=a{}= a−ex{}- ex である。cc を −c-c に取りかえた同じ計算で PF′\mathrm{PF'}=a{}= a+ex{}+ ex となり、PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'}=2a{}= 2a を得る。

(⟹\Longrightarrow)PF\mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'}=2a{}= 2a とする。PF′2\mathrm{PF'}^2−PF2{}- \mathrm{PF}^2=4cx{}= 4cx の左辺を因数分解して 2a(PF′−PF)2a(\mathrm{PF'} - \mathrm{PF})=4cx{}= 4cx、よって PF′\mathrm{PF'}−PF{}- \mathrm{PF}=2ex{}= 2ex である。和と差から PF\mathrm{PF}=a{}= a−ex{}- ex で、両辺を2乗して上の計算を逆にたどると

x2\displaystyle x^2−2cx\displaystyle {}- 2cx+c2\displaystyle {}+ c^2+y2\displaystyle {}+ y^2=a2\displaystyle {}= a^2−2cx\displaystyle {}- 2cx+c2a2x2\displaystyle {}+ \frac{c^2}{a^2}x^2  ⟺  a2−c2a2x2\displaystyle {}\iff \frac{a^2 - c^2}{a^2}x^2+y2\displaystyle {}+ y^2=a2\displaystyle {}= a^2−c2\displaystyle {}- c^2  ⟺  u(x, y)\displaystyle {}\iff u(x,\ y)=1\displaystyle {}= 1

となる。(証明終)

本文の「根号を移して2回2乗する」方法では、2乗する前の両辺が 00 以上であることを毎回確かめる必要がありました。定理1 の証明では、PF2\mathrm{PF}^2 が (a−ex)2(a - ex)^2 という完全平方になることを見抜いて、その手間を省いています。PF\mathrm{PF} が xx の1次式になるという公式5 は、楕円の式の「隠れた完全平方」だったのです。

楕円の内部と外部

図形と方程式 第7章では、円の内部・外部を不等式で表しました。同じように、不等式 u(x, y)u(x,\ y)<1{}< 1 の表す領域を楕円の内部、u(x, y)u(x,\ y)>1{}> 1 の表す領域を楕円の外部といいます。これを距離の和で言いかえます。

定理2:内部・外部と距離の和

点 P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) について、ss=PF{}= \mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'} とすると

s\displaystyle s<2a\displaystyle {}< 2a  ⟺  u(x, y)\displaystyle {}\iff u(x,\ y)<1,\displaystyle {}< 1,s\displaystyle s>2a\displaystyle {}> 2a  ⟺  u(x, y)\displaystyle {}\iff u(x,\ y)>1\displaystyle {}> 1

が成り立つ。

証明 ss>0{}> 0 である。PF′2\mathrm{PF'}^2−PF2{}- \mathrm{PF}^2=4cx{}= 4cx より PF′\mathrm{PF'}−PF{}- \mathrm{PF}=4cxs{}= \dfrac{4cx}{s} なので、PF′\mathrm{PF'}=12(s+4cxs){}= \dfrac{1}{2}\left(s + \dfrac{4cx}{s}\right) である。両辺を2乗すると

s24\displaystyle \frac{s^2}{4}+2cx\displaystyle {}+ 2cx+4c2x2s2\displaystyle {}+ \frac{4c^2x^2}{s^2}=(x+c)2\displaystyle {}= (x + c)^2+y2\displaystyle {}+ y^2

となり、TT=s24{}= \dfrac{s^2}{4} とおいて 2cx2cx を両辺から引くと

T\displaystyle T+c2x2T\displaystyle {}+ \frac{c^2x^2}{T}=x2\displaystyle {}= x^2+y2\displaystyle {}+ y^2+c2\displaystyle {}+ c^2⋯(∗)\displaystyle \cdots (*)

を得る。

次に、PF\mathrm{PF}≧∣x−c∣{}\geqq |x - c|,PF′\mathrm{PF'}≧∣x+c∣{}\geqq |x + c| と ∣x−c∣|x - c|+∣x+c∣{}+ |x + c|≧2max⁡(∣x∣, c){}\geqq 2\max(|x|,\ c) より ss≧2max⁡(∣x∣, c){}\geqq 2\max(|x|,\ c) なので、TT≧max⁡(x2, c2){}\geqq \max(x^2,\ c^2)≧c∣x∣{}\geqq c|x| である。関数 g(t)g(t)=t{}= t+c2x2t{}+ \dfrac{c^2x^2}{t} は、tt≧c∣x∣{}\geqq c|x|,tt>0{}> 0 の範囲で増加する。実際、その範囲の t1t_1<t2{}< t_2 に対して

g(t2)\displaystyle g(t_2)−g(t1)\displaystyle {}- g(t_1)=(t2−t1)(1−c2x2t1t2)\displaystyle {}= (t_2 - t_1)\left(1 - \frac{c^2x^2}{t_1 t_2}\right)>0\displaystyle {}> 0

である(t1t2t_1 t_2>c2x2{}> c^2x^2 による。xx=0{}= 0 なら g(t)g(t)=t{}= t で明らか)。

(i) a2a^2≧c∣x∣{}\geqq c|x| のとき。TT と a2a^2 はともに gg が増加する範囲にあるので

s\displaystyle s<2a\displaystyle {}< 2a  ⟺  T\displaystyle {}\iff T<a2\displaystyle {}< a^2  ⟺  g(T)\displaystyle {}\iff g(T)<g(a2)\displaystyle {}< g(a^2)  ⟺  x2\displaystyle {}\iff x^2+y2\displaystyle {}+ y^2+c2\displaystyle {}+ c^2<a2\displaystyle {}< a^2+c2x2a2\displaystyle {}+ \frac{c^2x^2}{a^2}

である(最後は (∗)(*) による)。右端の不等式は a2−c2a2x2\dfrac{a^2 - c^2}{a^2}x^2+y2{}+ y^2<a2{}< a^2−c2{}- c^2、すなわち u(x, y)u(x,\ y)<1{}< 1 と同値である。不等号の向きを逆にしても同じ議論が成り立つ。

(ii) a2a^2<c∣x∣{}< c|x| のとき。TT≧c∣x∣{}\geqq c|x|>a2{}> a^2 より ss>2a{}> 2a である。一方、∣x∣|x|>a2c{}> \dfrac{a^2}{c}>a{}> a より u(x, y)u(x,\ y)≧x2a2{}\geqq \dfrac{x^2}{a^2}>1{}> 1 である。よって、この場合も2つの同値関係は成り立つ。(証明終)

証明の中の (∗)(*) で ss=2a{}= 2a とおくと、定理1 がもう一度得られます。定理2 は、「杭とひも」の作図で、ひもを張ったときの棒の先が境目、ひもがたるむ位置が内部、ひもが届かない位置が外部、という直感を、式で裏づけたものです。

楕円の内部は、次の意味で「へこみのない」図形です。

定理3:直線と楕円の共有点

直線 mm が楕円 EE とただ1点 P\mathrm{P} だけを共有するとき、mm 上の P\mathrm{P} 以外の点は、すべて EE の外部にある。

証明 mm 上に P\mathrm{P} と異なる点 Q(x0, y0)\mathrm{Q}(x_0,\ y_0) があって、u(x0, y0)u(x_0,\ y_0)≦1{}\leqq 1 であったとする。u(x0, y0)u(x_0,\ y_0)=1{}= 1 なら Q\mathrm{Q} も共有点となり、仮定に反する。u(x0, y0)u(x_0,\ y_0)<1{}< 1 とする。mm の向きを表す v⃗\vec{v}=(p, q){}= (p,\ q)≠0⃗{}\neq \vec{0} をとり、mm 上の点を (x0+tp, y0+tq)(x_0 + tp,\ y_0 + tq) と表すと

u(x0+tp, y0+tq)\displaystyle u(x_0 + tp,\ y_0 + tq)−1\displaystyle {}- 1=(p2a2+q2b2)t2\displaystyle {}= \left(\frac{p^2}{a^2} + \frac{q^2}{b^2}\right)t^2+kt\displaystyle {}+ kt+{u(x0, y0)−1}\displaystyle {}+ \{u(x_0,\ y_0) - 1\}

(kk は定数)となる。t2t^2 の係数は正、定数項は負なので、この tt の2次方程式は正の解と負の解を1つずつもつ。すなわち mm と EE の共有点は2個以上あり、仮定に反する。(証明終)

第8章では、楕円とただ1点を共有する直線を接線として学びます(放物線とちがって、楕円では「軸に平行な直線」の例外がありません)。定理3 は、接線が楕円の内部を通らないことを言っています。

反射の性質

定理4:楕円の反射の性質

楕円 EE 上の点 P\mathrm{P} を通り、EE と P\mathrm{P} だけを共有する直線を mm とする。直線 PF\mathrm{PF} を mm に関して折り返した直線は、F′\mathrm{F'} を通る。すなわち、PF\mathrm{PF},PF′\mathrm{PF'} が mm となす角は等しい。

証明 u(±c, 0)u(\pm c,\ 0)=e2{}= e^2<1{}< 1 なので、F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} は EE の内部にあり、定理3 より mm 上にない。また、線分 FF′\mathrm{FF'} 上の点 (x, 0)(x,\ 0)(∣x∣|x|≦c{}\leqq c)も uu<1{}< 1 で内部にあるので、線分 FF′\mathrm{FF'} は mm と交わらない。よって F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} は mm に関して同じ側にある。

F\mathrm{F} を mm に関して折り返した点を G\mathrm{G} とする。G\mathrm{G} と F′\mathrm{F'} は mm に関して反対側にあるので、線分 GF′\mathrm{GF'} は mm とある点 R\mathrm{R} で交わる。mm 上の任意の点 Q\mathrm{Q} について QF\mathrm{QF}=QG{}= \mathrm{QG} だから

QF\displaystyle \mathrm{QF}+QF′\displaystyle {}+ \mathrm{QF'}=QG\displaystyle {}= \mathrm{QG}+QF′\displaystyle {}+ \mathrm{QF'}≧GF′\displaystyle {}\geqq \mathrm{GF'}=RG\displaystyle {}= \mathrm{RG}+RF′\displaystyle {}+ \mathrm{RF'}=RF\displaystyle {}= \mathrm{RF}+RF′\displaystyle {}+ \mathrm{RF'}

である。つまり、mm 上で QF\mathrm{QF}+QF′{}+ \mathrm{QF'} を最小にする点の1つが R\mathrm{R} である。

一方、定理3 と定理2 より、mm 上の P\mathrm{P} 以外の点 Q\mathrm{Q} では QF\mathrm{QF}+QF′{}+ \mathrm{QF'}>2a{}> 2a=PF{}= \mathrm{PF}+PF′{}+ \mathrm{PF'} である。よって mm 上で QF\mathrm{QF}+QF′{}+ \mathrm{QF'} を最小にする点は P\mathrm{P} だけであり、R\mathrm{R}=P{}= \mathrm{P} である。

したがって G\mathrm{G},P\mathrm{P},F′\mathrm{F'} はこの順に一直線上にある。直線 PF\mathrm{PF} を mm に関して折り返した直線は直線 PG\mathrm{PG} であり、これは F′\mathrm{F'} を通る。(証明終)

証明の中心は、「直線 mm 上で、2点 F\mathrm{F},F′\mathrm{F'} までの距離の和がいちばん小さい点を探す」という、ヘロンの最短経路の問題です(図形と方程式 第3章で、直線に関して対称な点を使って AP\mathrm{AP}+PB{}+ \mathrm{PB} の最小値を求めた問題と同じ形です)。楕円の外側では距離の和が 2a2a より大きい(定理2)ので、mm に沿って動くと、距離の和は P\mathrm{P} でいちばん小さくなります。そして光は、反射するとき、いちばん短い道すじを選びます。

反射の法則(入射角 == 反射角)によると、F\mathrm{F} から出て P\mathrm{P} で反射した光は、直線 PF\mathrm{PF} を鏡の面 mm に関して折り返した向きに進みます。定理4 より、その光は F′\mathrm{F'} に届きます。

準線と離心率

第5章の厳密定義のページで、「PF\mathrm{PF}=e⋅d(P, ℓ){}= e \cdot d(\mathrm{P},\ \ell) で ee<1{}< 1 のとき楕円になる」と紹介しました。その準線 ℓ\ell が、楕円のどこにあるかを確かめます。

定理5:楕円の準線

00<e{}< e<1{}< 1 とし、直線 ℓ:x\ell : x=ae{}= \dfrac{a}{e} とする(ae\dfrac{a}{e}=a2c{}= \dfrac{a^2}{c})。点 P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) について

PF\displaystyle \mathrm{PF}=e⋅d(P, ℓ)\displaystyle {}= e \cdot d(\mathrm{P},\ \ell)  ⟺  u(x, y)\displaystyle {}\iff u(x,\ y)=1\displaystyle {}= 1

が成り立つ。ℓ\ell を、焦点 F\mathrm{F} に対応する楕円の準線という。

証明 両辺は 00 以上なので、2乗しても同値である。d(P, ℓ)d(\mathrm{P},\ \ell)=∣x−ae∣{}= \left|x - \dfrac{a}{e}\right| より

PF2\displaystyle \mathrm{PF}^2=e2(x−ae)2\displaystyle {}= e^2\left(x - \frac{a}{e}\right)^2  ⟺  x2\displaystyle {}\iff x^2−2cx\displaystyle {}- 2cx+c2\displaystyle {}+ c^2+y2\displaystyle {}+ y^2=e2x2\displaystyle {}= e^2x^2−2aex\displaystyle {}- 2aex+a2\displaystyle {}+ a^2

である。aeae=c{}= c より −2cx-2cx は両辺で消え、(1−e2)x2(1 - e^2)x^2+y2{}+ y^2=a2{}= a^2−c2{}- c^2 となる。11−e2{}- e^2=a2−c2a2{}= \dfrac{a^2 - c^2}{a^2}=b2a2{}= \dfrac{b^2}{a^2} なので、これは u(x, y)u(x,\ y)=1{}= 1 と同値である。(証明終)

定理1 の PF\mathrm{PF}=a{}= a−ex{}- ex=e(ae−x){}= e\left(\dfrac{a}{e} - x\right) を見ると、定理5 は「aa−ex{}- ex を ee でくくっただけ」とも言えます。楕円上では xx≦a{}\leqq a<ae{}< \dfrac{a}{e} なので、準線は楕円の外側にあり、楕円と交わりません。F′\mathrm{F'} に対応する準線は xx=−ae{}= -\dfrac{a}{e} です。

楕円 x225\dfrac{x^2}{25}+y216{}+ \dfrac{y^2}{16}=1{}= 1 なら、ee=35{}= \dfrac{3}{5} で、準線は xx=253{}= \dfrac{25}{3} と xx=−253{}= -\dfrac{25}{3} です。本文 j07 の点 P\mathrm{P}(xx=103{}= \dfrac{10}{3})では、PF\mathrm{PF}=3{}= 3、準線までの距離は 253\dfrac{25}{3}−103{}- \dfrac{10}{3}=5{}= 5 で、たしかに 33=35×5{}= \dfrac{3}{5} \times 5 です。

楕円の形は離心率で決まる

二次関数 第1章の小話では、「放物線はどれも相似だが、楕円はつぶれ具合で形が変わる」と予告しました。その「つぶれ具合」の正体が離心率です。

定理6:楕円の相似

2つの楕円は、離心率が等しいとき、またそのときに限り相似である。

証明(等しいとき相似であること) 楕円を平行移動・回転して、中心を原点、焦点を xx 軸上に置くと、標準形 x2a2\dfrac{x^2}{a^2}+y2b2{}+ \dfrac{y^2}{b^2}=1{}= 1(aa>b{}> b>0{}> 0)になります。移動と回転は形を変えないので、標準形どうしで比べれば十分です。

2つの楕円 E1:x2a12E_1 : \dfrac{x^2}{a_1^2}+y2b12{}+ \dfrac{y^2}{b_1^2}=1{}= 1,E2:x2a22E_2 : \dfrac{x^2}{a_2^2}+y2b22{}+ \dfrac{y^2}{b_2^2}=1{}= 1 の離心率が等しいとします。ba\dfrac{b}{a}=1−e2{}= \sqrt{1 - e^2} なので、b1a1\dfrac{b_1}{a_1}=b2a2{}= \dfrac{b_2}{a_2} です。kk=a2a1{}= \dfrac{a_2}{a_1} とおくと kb1kb_1=b2{}= b_2 です。原点を中心に E1E_1 を kk 倍に拡大すると、点 (x, y)(x,\ y) は (X, Y)(X,\ Y)=(kx, ky){}= (kx,\ ky) に移り

x2a12\displaystyle \frac{x^2}{a_1^2}+y2b12\displaystyle {}+ \frac{y^2}{b_1^2}=1\displaystyle {}= 1  ⟺  X2(ka1)2\displaystyle {}\iff \frac{X^2}{(ka_1)^2}+Y2(kb1)2\displaystyle {}+ \frac{Y^2}{(kb_1)^2}=1\displaystyle {}= 1  ⟺  X2a22\displaystyle {}\iff \frac{X^2}{a_2^2}+Y2b22\displaystyle {}+ \frac{Y^2}{b_2^2}=1\displaystyle {}= 1

となるので、E1E_1 は E2E_2 に重なります。

逆の考え方(概略) 楕円上の点と中心の距離は、本文 j15 と同じ計算で OP2\mathrm{OP}^2=b2{}= b^2+e2x2{}+ e^2x^2 となり、最大値が aa、最小値が bb です。相似な図形の移しかえでは、対称の中心は対称の中心に移り、すべての長さが同じ比で変わるので、「中心からの最大距離と最小距離の比」ba\dfrac{b}{a} は変わりません。よって相似な楕円では ba\dfrac{b}{a}、したがって ee が等しくなります。

円は aa=b{}= b、ee=0{}= 0 の場合で、円どうしはいつも相似です。放物線は、第5章 定理3 のとおりどれも相似で、離心率はいつも 11 でした。楕円は 00<e{}< e<1{}< 1 の範囲に無数の形があり、ee を 00 に近づけると円に、11 に近づけると細長くつぶれた形に近づきます。二次曲線の形の違いは、結局のところ離心率という1つの数で整理できるのです。第7章の双曲線は、ee>1{}> 1 の側を受けもちます。

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