目次 / 複素数平面と二次曲線 / 数学C

第5章 放物線

—— 「点からの距離」と「直線までの距離」が等しい点の集まり ——

二次関数の分野では、$y = ax^2 + bx + c$ のグラフを**放物線**と呼んできました。この章では、放物線を「式のグラフ」ではなく「距離の条件で決まる図形」として定義し直します。定点 F(**焦点**)までの距離と、定直線 $\ell$(**準線**)までの距離が等しい点の集まり——これが放物線です。この定義から標準形 $y^2 = 4px$ を導き、焦点と準線の位置を式から読み取る方法、焦点までの距離を準線までの距離に置きかえて計算を楽にする方法、そして「円が点を通り直線に接する」ような条件から放物線を見つける方法を学びます。第6章の楕円、第7章の双曲線へ続く、二次曲線の最初の章です。

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放物線の定義

第4章では、「2点からの距離が等しい点の集まり」が垂直二等分線になり、「2点からの距離の比が一定な点の集まり」がアポロニウスの円になりました。この章では、比べる相手の片方を点から直線に取りかえます。

点 P\mathrm{P} と直線 ℓ\ell の距離とは、P\mathrm{P} から ℓ\ell に垂線を下ろしたときの、垂線の長さのことでした(図形と方程式 第3章)。垂線の足を H\mathrm{H} とすると、その距離は PH\mathrm{PH} です。

公式1:放物線の定義

平面上に、定点 F\mathrm{F} と、F\mathrm{F} を通らない定直線 ℓ\ell がある。F\mathrm{F} からの距離と ℓ\ell からの距離が等しい点 P\mathrm{P} の軌跡を放物線という。すなわち、P\mathrm{P} から ℓ\ell に下ろした垂線の足を H\mathrm{H} とすると

PF\displaystyle \mathrm{PF}=PH\displaystyle {}= \mathrm{PH}

を満たす点 P\mathrm{P} の集まりである。

  • 点 F\mathrm{F} を放物線の焦点、直線 ℓ\ell を準線という。
  • 焦点を通り準線に垂直な直線を軸、軸と放物線の交点を頂点という。

頂点は軸の上にあって、焦点と準線から等しい距離にある点です。焦点から準線に下ろした垂線の足を K\mathrm{K} とすると、頂点は線分 FK\mathrm{FK} の中点になります。また、軸に関して対称な位置にある2点は、焦点からの距離も準線からの距離も同じなので、放物線は軸に関して対称な図形です。

海水浴場を思い浮かべてください。浜辺には監視員のいる見張り台(点 F\mathrm{F})があり、その前にまっすぐな波打ち際(直線 ℓ\ell)が延びています。「見張り台までの距離」と「波打ち際までの距離」がちょうど同じ場所に、1本ずつ旗を立てていきます。見張り台と波打ち際のちょうど真ん中に最初の旗(頂点)が立ち、そこから左右に離れるほど、旗の列は波打ち際から遠ざかりながら見張り台を包むように開いていきます。この旗の列が放物線です。

x y P H 焦点 F(p, 0) 頂点 O 準線 x = −p PF PH 軸 y² = 4px 点線の円:中心 P、半径 PF

放物線とは、焦点 F\mathrm{F} までの距離と準線 ℓ\ell までの距離が等しい点の集まりだということです。

例題1:定義から放物線の方程式を求める

焦点が F(2, 0)\mathrm{F}(2,\ 0)、準線が直線 xx=−2{}= -2 である放物線の方程式を求めなさい。また、この放物線の頂点の座標と軸を求めなさい。


【解答】

放物線上の点を P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とし、P\mathrm{P} から準線に下ろした垂線の足を H\mathrm{H} とします。H\mathrm{H} の座標は (−2, y)(-2,\ y) なので

PF\displaystyle \mathrm{PF}=(x−2)2+y2,\displaystyle {}= \sqrt{(x - 2)^2 + y^2},PH\displaystyle \mathrm{PH}=∣x+2∣\displaystyle {}= |x + 2|

です。PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} の両辺はどちらも 00 以上なので、2乗しても同値です。

(x−2)2\displaystyle (x - 2)^2+y2\displaystyle {}+ y^2=(x+2)2\displaystyle {}= (x + 2)^2

展開すると x2x^2−4x{}- 4x+4{}+ 4+y2{}+ y^2=x2{}= x^2+4x{}+ 4x+4{}+ 4 となり、整理して

y2=8x‾\underline{y^2 = 8x}

です。変形はすべて同値なので、この曲線上の点はどれも PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} を満たします。

焦点 F(2, 0)\mathrm{F}(2,\ 0) を通り準線 xx=−2{}= -2 に垂直な直線は xx 軸なので、軸は x 軸‾\underline{\text{軸は } x \text{ 軸}} です。頂点は、F\mathrm{F} と、F\mathrm{F} から準線に下ろした垂線の足 (−2, 0)(-2,\ 0) の中点なので 頂点は原点 (0, 0)‾\underline{\text{頂点は原点 } (0,\ 0)} です。y2y^2=8x{}= 8x に yy=0{}= 0 を代入しても xx=0{}= 0 となり、確かめられます。

放物線の標準形

例題1の計算を、文字 pp で行います。pp≠0{}\neq 0 として、焦点を F(p, 0)\mathrm{F}(p,\ 0)、準線を xx=−p{}= -p とします。放物線上の点 P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) から準線に下ろした垂線の足は H(−p, y)\mathrm{H}(-p,\ y) なので、PF2\mathrm{PF}^2=PH2{}= \mathrm{PH}^2 より

(x−p)2\displaystyle (x - p)^2+y2\displaystyle {}+ y^2=(x+p)2\displaystyle {}= (x + p)^2

です。x2x^2 と p2p^2 が両辺で消えて、−2px-2px+y2{}+ y^2=2px{}= 2px、すなわち y2y^2=4px{}= 4px が得られます。

公式2:放物線の標準形(軸が x 軸)

pp≠0{}\neq 0 とする。焦点 F(p, 0)\mathrm{F}(p,\ 0)、準線 xx=−p{}= -p の放物線の方程式は

y2\displaystyle y^2=4px\displaystyle {}= 4px

である。これを放物線の標準形という。頂点は原点 O\mathrm{O}、軸は xx 軸である。pp>0{}> 0 のとき右に開き、pp<0{}< 0 のとき左に開く。

式から焦点と準線を読み取るときは、y2y^2=(数)×x{}= (\text{数}) \times x の係数を 4p4p と見て、44 で割って pp を出します。たとえば y2y^2=20x{}= 20x なら 4p4p=20{}= 20 で pp=5{}= 5、焦点は (5, 0)(5,\ 0)、準線は xx=−5{}= -5 です。

y2y^2=4px{}= 4px では y2y^2≧0{}\geqq 0 なので、pp>0{}> 0 なら xx≧0{}\geqq 0、pp<0{}< 0 なら xx≦0{}\leqq 0 です。つまり放物線は、焦点のある側にだけ広がっていて、準線のある側には来ません。両手で水をすくうとき、手のひらのくぼみは水を抱えこむ向きに開きます。放物線も同じで、焦点を内側に抱えこむ向きに開き、準線には背を向けています。

y2y^2=4px{}= 4px は焦点 (p, 0)(p,\ 0)、準線 xx=−p{}= -p の放物線で、係数を 44 で割れば pp が分かり、焦点のある側に開くということです。

例題2:標準形と焦点・準線

(1) 放物線 y2y^2=12x{}= 12x と y2y^2=−2x{}= -2x の焦点の座標と準線の方程式を、それぞれ求めなさい。

(2) 頂点が原点、軸が xx 軸で、点 (4, −2)(4,\ -2) を通る放物線の方程式を求めなさい。また、その焦点の座標と準線の方程式を求めなさい。


【解答】

(1) y2y^2=12x{}= 12x は 4p4p=12{}= 12 より pp=3{}= 3 です。よって 焦点 (3, 0),準線 x=−3‾\underline{\text{焦点 } (3,\ 0)\text{,準線 } x = -3} です。

y2y^2=−2x{}= -2x は 4p4p=−2{}= -2 より pp=−12{}= -\dfrac{1}{2} です。よって 焦点 (−12, 0),準線 x=12‾\underline{\text{焦点 } \left(-\dfrac{1}{2},\ 0\right)\text{,準線 } x = \dfrac{1}{2}} です。pp<0{}< 0 なので左に開き、焦点は yy 軸の左、準線は右にあります。

(2) 頂点が原点、軸が xx 軸なので、方程式は y2y^2=4px{}= 4px とおけます。点 (4, −2)(4,\ -2) を通るので

(−2)2\displaystyle (-2)^2=4p⋅4\displaystyle {}= 4p \cdot 4⟹4\displaystyle {}\Longrightarrow\quad 4=16p\displaystyle {}= 16p⟹p\displaystyle {}\Longrightarrow\quad p=14\displaystyle {}= \frac{1}{4}

です。よって方程式は y2=x‾\underline{y^2 = x} で、焦点 (14, 0),準線 x=−14‾\underline{\text{焦点 } \left(\dfrac{1}{4},\ 0\right)\text{,準線 } x = -\dfrac{1}{4}} です。

(確かめ)点 (4, −2)(4,\ -2) から焦点までの距離は (4−14)2+4\sqrt{\left(4 - \dfrac{1}{4}\right)^2 + 4}=22516+6416{}= \sqrt{\dfrac{225}{16} + \dfrac{64}{16}}=174{}= \dfrac{17}{4}、準線までの距離は 44+14{}+ \dfrac{1}{4}=174{}= \dfrac{17}{4} で、等しくなっています。

軸が y 軸の放物線と二次関数

xx と yy の役割を入れかえると、軸が yy 軸の放物線が得られます。焦点 F(0, p)\mathrm{F}(0,\ p)、準線 yy=−p{}= -p として同じ計算をすると、x2x^2+(y−p)2{}+ (y - p)^2=(y+p)2{}= (y + p)^2 から x2x^2=4py{}= 4py です。

公式3:軸が y 軸の放物線と y = ax²

① pp≠0{}\neq 0 とする。焦点 F(0, p)\mathrm{F}(0,\ p)、準線 yy=−p{}= -p の放物線の方程式は

x2\displaystyle x^2=4py\displaystyle {}= 4py

である。頂点は原点、軸は yy 軸で、pp>0{}> 0 のとき上に開き、pp<0{}< 0 のとき下に開く。

② aa≠0{}\neq 0 のとき、二次関数 yy=ax2{}= ax^2 のグラフは、焦点 (0, 14a)\left(0,\ \dfrac{1}{4a}\right)、準線 yy=−14a{}= -\dfrac{1}{4a} の放物線である。

②は、yy=ax2{}= ax^2 を x2x^2=1ay{}= \dfrac{1}{a}y と書き直し、4p4p=1a{}= \dfrac{1}{a} から pp=14a{}= \dfrac{1}{4a} と読んだものです。二次関数の分野で「放物線」と呼んできた yy=ax2{}= ax^2 のグラフは、この章の意味でも、きちんと放物線になっています(頂点が原点にない yy=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c のグラフも放物線であることは、厳密定義のページで確かめます)。たとえば yy=x2{}= x^2 は aa=1{}= 1 なので、焦点は (0, 14)\left(0,\ \dfrac{1}{4}\right)、準線は yy=−14{}= -\dfrac{1}{4} です。図形と方程式 第6章 j18 で、yy=x2{}= x^2 の直交する2本の接線の交点がいつも直線 yy=−14{}= -\dfrac{1}{4} 上にあると分かりました。あの直線は、yy=x2{}= x^2 の準線だったのです。

エアコンの売り場では、同じ機種の冷やす力が「2.2 kW」とも「6畳用」とも書かれています。表し方が違うだけで、指しているものは同じです。x2x^2=4py{}= 4py と yy=ax2{}= ax^2 も、同じ放物線を別の書き方で表したもので、pp=14a{}= \dfrac{1}{4a}(aa=14p{}= \dfrac{1}{4p})が換算表の役目をします。∣a∣|a| が大きい(細い放物線)ほど ∣p∣|p| は小さく、焦点が頂点のすぐそばにあります。

y² = 4px(p > 0) F(p, 0) x = −p y² = 4px(p < 0) F(p, 0) x = −p x² = 4py(p > 0) F(0, p) y = −p x² = 4py(p < 0) F(0, p) y = −p

x2x^2=4py{}= 4py は焦点 (0, p)(0,\ p)、準線 yy=−p{}= -p の放物線で、yy=ax2{}= ax^2 のグラフは pp=14a{}= \dfrac{1}{4a} の場合にあたるということです。

例題3:軸が y 軸の放物線

次の放物線の焦点の座標と準線の方程式を、それぞれ求めなさい。

(1) x2x^2=−6y{}= -6y (2) yy=2x2{}= 2x^2


【解答】

(1) 4p4p=−6{}= -6 より pp=−32{}= -\dfrac{3}{2} です。よって 焦点 (0, −32),準線 y=32‾\underline{\text{焦点 } \left(0,\ -\dfrac{3}{2}\right)\text{,準線 } y = \dfrac{3}{2}} です。下に開く放物線です。

(2) yy=2x2{}= 2x^2 を x2x^2=12y{}= \dfrac{1}{2}y と書き直します。4p4p=12{}= \dfrac{1}{2} より pp=18{}= \dfrac{1}{8} です。よって 焦点 (0, 18),準線 y=−18‾\underline{\text{焦点 } \left(0,\ \dfrac{1}{8}\right)\text{,準線 } y = -\dfrac{1}{8}} です。公式3 ② で aa=2{}= 2 として 14a\dfrac{1}{4a}=18{}= \dfrac{1}{8} と求めても同じです。

(2) の焦点が頂点にとても近いのは、yy=2x2{}= 2x^2 が yy=x2{}= x^2 より細い放物線だからです。

焦点までの距離を準線までの距離で測る

放物線の定義 PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} は、計算の道具としても役に立ちます。PF\mathrm{PF} は根号を含む斜めの長さですが、PH\mathrm{PH} は座標の引き算だけで求まるからです。

公式4:焦点までの距離と通径

放物線 y2y^2=4px{}= 4px(pp>0{}> 0)の焦点を F\mathrm{F} とする。

① 放物線上の点 P(x1, y1)\mathrm{P}(x_1,\ y_1) について PF\mathrm{PF}=x1{}= x_1+p{}+ p

② 焦点を通り軸に垂直な直線が放物線から切り取る弦(通径という)の長さは 4p4p

①は、PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} で、P\mathrm{P} と準線 xx=−p{}= -p の距離が x1x_1−(−p){}- (-p)=x1{}= x_1+p{}+ p だからです(x1x_1≧0{}\geqq 0 なので絶対値は外せます)。②は、焦点を通り軸に垂直な直線 xx=p{}= p と放物線の交点が、y2y^2=4p2{}= 4p^2 より (p, ±2p)(p,\ \pm 2p) で、2点の間の長さが 4p4p になるからです。①を使っても、両端までの距離は pp+p{}+ p=2p{}= 2p ずつと分かります。通径の長さ 4p4p は、放物線の開き具合を表す目安になります。

高速道路の路肩には、起点からの距離を示す「キロポスト」という標識が一定の間隔で立っています。道路の上の2か所の距離は、実際に巻尺で測らなくても、キロポストの数字を引き算すれば分かります。放物線では、準線がキロポストの起点の役をしています。焦点までの斜めの長さを測る代わりに、xx 座標という「標識の数字」を読めばよいのです。

この置きかえは、長さの和の最小値にも使えます。放物線の内側(焦点を含む側)に点 A\mathrm{A} があるとき、放物線上の点 P\mathrm{P} について

PA\displaystyle \mathrm{PA}+PF\displaystyle {}+ \mathrm{PF}=PA\displaystyle {}= \mathrm{PA}+PH\displaystyle {}+ \mathrm{PH}≧AH\displaystyle {}\geqq \mathrm{AH}≧(A と準線の距離)\displaystyle {}\geqq (\mathrm{A} \text{ と準線の距離})

です。等号は、A\mathrm{A} から準線に下ろした垂線の上に P\mathrm{P} があるときに成り立ちます。

放物線上の点から焦点までの距離は、準線までの距離に置きかえれば、xx 座標に pp を足すだけで求まるということです。

例題4:焦点までの距離と、長さの和の最小値

放物線 y2y^2=8x{}= 8x の焦点を F\mathrm{F} とします。

(1) 放物線上の点 P\mathrm{P} で、PF\mathrm{PF}=6{}= 6 となるものの座標を、すべて求めなさい。

(2) 点 A(3, 2)\mathrm{A}(3,\ 2) をとります。放物線上の点 P\mathrm{P} について、PA\mathrm{PA}+PF{}+ \mathrm{PF} の最小値と、そのときの P\mathrm{P} の座標を求めなさい。


【解答】

4p4p=8{}= 8 より pp=2{}= 2 で、焦点は F(2, 0)\mathrm{F}(2,\ 0)、準線は xx=−2{}= -2 です。

(1) P(x1, y1)\mathrm{P}(x_1,\ y_1) とすると、公式4 ① より PF\mathrm{PF}=x1{}= x_1+2{}+ 2 です。x1x_1+2{}+ 2=6{}= 6 から x1x_1=4{}= 4 で、y12y_1^2=8⋅4{}= 8 \cdot 4=32{}= 32 より y1y_1=±42{}= \pm 4\sqrt{2} です。よって

P(4, 42),‾\displaystyle \underline{\rule[-0.65em]{0em}{1.8000em}\mathrm{P}\left(4,\ 4\sqrt{2}\right),} (4, −42)‾\displaystyle \underline{\rule[-0.65em]{0em}{1.8000em}\ \left(4,\ -4\sqrt{2}\right)}

の2つです。

(2) A(3, 2)\mathrm{A}(3,\ 2) は 222^2=4{}= 4<8⋅3{}< 8 \cdot 3=24{}= 24 なので、放物線の内側(焦点を含む側)にあります。P\mathrm{P} から準線に下ろした垂線の足を H\mathrm{H} とすると、PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} です。H\mathrm{H} は準線上の点なので

PA\displaystyle \mathrm{PA}+PF\displaystyle {}+ \mathrm{PF}=PA\displaystyle {}= \mathrm{PA}+PH\displaystyle {}+ \mathrm{PH}≧AH\displaystyle {}\geqq \mathrm{AH}≧3\displaystyle {}\geqq 3−(−2)\displaystyle {}- (-2)=5\displaystyle {}= 5

です。1つ目の等号は P\mathrm{P} が線分 AH\mathrm{AH} 上にあるとき、2つ目の等号は H\mathrm{H} が A\mathrm{A} から準線に下ろした垂線の足 (−2, 2)(-2,\ 2) のときに成り立ちます。

2つを合わせると、P\mathrm{P} は yy 座標が 22 の放物線上の点で、222^2=8x{}= 8x より xx=12{}= \dfrac{1}{2} です。−2-2<12{}< \dfrac{1}{2}<3{}< 3 なので、この点はたしかに線分 AH\mathrm{AH} 上にあります。よって

P(12, 2) のとき最小値 5‾\underline{\mathrm{P}\left(\frac{1}{2},\ 2\right) \text{ のとき最小値 } 5}

です。(確かめ)PA\mathrm{PA}=3{}= 3−12{}- \dfrac{1}{2}=52{}= \dfrac{5}{2}、PF\mathrm{PF}=12{}= \dfrac{1}{2}+2{}+ 2=52{}= \dfrac{5}{2} で、和は 55 です。

放物線になる軌跡

公式1 を逆向きに使うと、「ある条件を満たす点の軌跡」が放物線だと見抜けることがあります。条件を「定点までの距離 == 定直線までの距離」の形に言いかえられれば、その時点で答えは放物線です。

公式5:放物線になる軌跡

定点 F\mathrm{F} と、F\mathrm{F} を通らない定直線 ℓ\ell がある。

① F\mathrm{F} を通り、ℓ\ell に接する円の中心の軌跡は、F\mathrm{F} を焦点、ℓ\ell を準線とする放物線である。

② F\mathrm{F} を中心とする半径 aa の円 CC が ℓ\ell と共有点をもたないとする。CC に外接し、ℓ\ell に接する円の中心の軌跡は、F\mathrm{F} を焦点とし、ℓ\ell を F\mathrm{F} と反対の側へ aa だけ平行移動した直線を準線とする放物線である。

①は、円の中心を P\mathrm{P}、半径を rr とすると、「F\mathrm{F} を通る」が PF\mathrm{PF}=r{}= r、「ℓ\ell に接する」が「P\mathrm{P} と ℓ\ell の距離 =r= r」なので、rr を消せば公式1 の条件そのものです。図1の点線の円が、まさにこの円になっています。

②は、外接の条件が PF\mathrm{PF}=r{}= r+a{}+ a になります。一方、P\mathrm{P} と ℓ\ell の距離は rr なので、ℓ\ell を F\mathrm{F} と反対の側へ aa だけずらした直線 ℓ′\ell' までの距離は rr+a{}+ a です。こうして「PF\mathrm{PF}=P{}= \mathrm{P} と ℓ′\ell' の距離」という形に言いかえられます。準線をずらすのは、半径の足りない分 aa を、直線の側で補うためです。

輪ゴムを丸く張って、大きさを自由に変えられる輪を作ったとします。この輪を机の縁(直線)にぴったり触れさせたまま、机の上に立てたピン(点)にも触れるように動かします。輪を大きくしたり小さくしたりしながら位置を変えていくと、輪の中心は1本の曲線をなぞります。その曲線が放物線です。

「点を通り直線に接する円」のような条件は、「定点までの距離 == 定直線までの距離」に言いかえれば、放物線だと分かるということです。

例題5:円の中心の軌跡

(1) 点 F(0, 1)\mathrm{F}(0,\ 1) を通り、直線 yy=−1{}= -1 に接する円の中心の軌跡を求めなさい。

(2) 円 (x−3)2(x - 3)^2+y2{}+ y^2=1{}= 1 に外接し、直線 xx=−2{}= -2 に接する円の中心の軌跡を求めなさい。


【解答】

(1) 円の中心を P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とします。半径は PF\mathrm{PF} で、これが P\mathrm{P} と直線 yy=−1{}= -1 の距離に等しいので、P\mathrm{P} は焦点 (0, 1)(0,\ 1)、準線 yy=−1{}= -1 の放物線上にあります。公式3 ① で pp=1{}= 1 として、方程式は x2x^2=4y{}= 4y です。

逆に、この放物線上の点 P\mathrm{P} は PF\mathrm{PF}=(P と直線 y=−1 の距離){}= (\mathrm{P} \text{ と直線 } y = -1 \text{ の距離})>0{}> 0 を満たすので、P\mathrm{P} を中心とする半径 PF\mathrm{PF} の円は、F\mathrm{F} を通り直線 yy=−1{}= -1 に接します。よって、軌跡は 放物線 x2=4y‾\underline{\text{放物線 } x^2 = 4y} です。

(2) 円 (x−3)2(x - 3)^2+y2{}+ y^2=1{}= 1 の中心を C(3, 0)\mathrm{C}(3,\ 0) とします。求める円の中心を P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y)、半径を rr とすると

r\displaystyle r=∣x+2∣,\displaystyle {}= |x + 2|,PC\displaystyle \mathrm{PC}=r\displaystyle {}= r+1\displaystyle {}+ 1

です。

もし xx<−2{}< -2 なら rr=−2{}= -2−x{}- x で、PC\mathrm{PC}=r{}= r+1{}+ 1=−1{}= -1−x{}- x となります。しかし PC\mathrm{PC} は、P\mathrm{P} と C\mathrm{C} の xx 座標の差 33−x{}- x 以上なので、−1-1−x{}- x≧3{}\geqq 3−x{}- x となり矛盾です。xx=−2{}= -2 では rr=0{}= 0 で円になりません。よって xx>−2{}> -2 で、rr=x{}= x+2{}+ 2 です。

このとき PC\mathrm{PC}=x{}= x+3{}+ 3 で、xx+3{}+ 3 は P\mathrm{P} と直線 xx=−3{}= -3 の距離です。したがって P\mathrm{P} は、焦点 (3, 0)(3,\ 0)、準線 xx=−3{}= -3 の放物線上にあり、公式2 で pp=3{}= 3 として y2y^2=12x{}= 12x です。

逆に、y2y^2=12x{}= 12x 上の点は xx≧0{}\geqq 0>−2{}> -2 なので、rr=x{}= x+2{}+ 2>0{}> 0 とおくと PC\mathrm{PC}=x{}= x+3{}+ 3=r{}= r+1{}+ 1 となり、条件を満たします。よって、軌跡は 放物線 y2=12x‾\underline{\text{放物線 } y^2 = 12x} です。

準線 xx=−3{}= -3 は、もとの直線 xx=−2{}= -2 を、C\mathrm{C} と反対の側(左)へ半径 11 だけずらしたものです。公式5 ② のとおりになっています。

この章のまとめ

放物線焦点準線開く向き
y2=4pxy^2 = 4px(p, 0)(p,\ 0)x=−px = -pp>0p > 0 で右、p<0p < 0 で左
x2=4pyx^2 = 4py(0, p)(0,\ p)y=−py = -pp>0p > 0 で上、p<0p < 0 で下
y=ax2y = ax^2(0, 14a)\left(0,\ \dfrac{1}{4a}\right)y=−14ay = -\dfrac{1}{4a}a>0a > 0 で上、a<0a < 0 で下
調べたいこと使う道具
焦点 F\mathrm{F} までの距離(y2=4pxy^2 = 4px,p>0p > 0)PF=x1+p\mathrm{PF} = x_1 + p(準線までの距離に置きかえる)
通径の長さ4∣p∣4\lvert p \rvert
PA+PF\mathrm{PA} + \mathrm{PF} の最小値PF=PH\mathrm{PF} = \mathrm{PH} として、A\mathrm{A} と準線の距離
円の中心の軌跡「点までの距離 == 直線までの距離」に言いかえる

この章のすべては、PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} という1本の等式から出てきました。放物線の形を決めているのは、焦点と準線の距離 2∣p∣2|p| だけです。その距離を変えるのは、写真を拡大・縮小するのと同じことなので、放物線はどれも同じ形(相似)になります(二次関数 第1章の小話の続きとして、厳密定義のページで確かめます)。

次の第6章では、比べる距離を「2つの焦点までの距離の和」に取りかえます。和が一定の点の集まりは、円を一方向につぶした形——楕円になります。楕円は、つぶれ具合によって形が変わるので、放物線とちがって「どれも相似」とはいきません。

基礎確認問題(全5問)

まずは公式をそのまま使う、ごく簡単な問題で確認しましょう。

問1

放物線 y2y^2=16x{}= 16x の焦点の座標と準線の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
答えを見る
答え

焦点 (4, 0)(4,\ 0),準線 xx=−4{}= -4(4p4p=16{}= 16 より pp=4{}= 4)

自己採点:
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問2

放物線 x2x^2=−8y{}= -8y の焦点の座標と準線の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

焦点 (0, −2)(0,\ -2),準線 yy=2{}= 2(4p4p=−8{}= -8 より pp=−2{}= -2)

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問3

焦点が (−1, 0)(-1,\ 0)、準線が直線 xx=1{}= 1 である放物線の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

y2y^2=−4x{}= -4x(公式2 で pp=−1{}= -1)

自己採点:
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問4

二次関数 yy=14x2{}= \dfrac{1}{4}x^2 のグラフである放物線の焦点の座標と準線の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

焦点 (0, 1)(0,\ 1),準線 yy=−1{}= -1(x2x^2=4y{}= 4y と直すと pp=1{}= 1)

自己採点:
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問5

放物線 y2y^2=4x{}= 4x 上の点で xx 座標が 33 である点を P\mathrm{P}、焦点を F\mathrm{F} とします。PF\mathrm{PF} を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

44(pp=1{}= 1 なので PF\mathrm{PF}=3{}= 3+1{}+ 1)

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実践問題(全20問)

難易度マークは ★=基礎、★★=標準、★★★=入試レベルです。★から順に取り組みましょう。

問1 ★

(1) y2y^2=6x{}= 6x (2) y2y^2=−12x{}= -12x (3) x2x^2=2y{}= 2y (4) x2x^2=−y{}= -y

上の (1)〜(4) の放物線について、焦点の座標と準線の方程式を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) 焦点 (32, 0)\left(\dfrac{3}{2},\ 0\right),準線 xx=−32{}= -\dfrac{3}{2} (2) 焦点 (−3, 0)(-3,\ 0),準線 xx=3{}= 3 (3) 焦点 (0, 12)\left(0,\ \dfrac{1}{2}\right),準線 yy=−12{}= -\dfrac{1}{2} (4) 焦点 (0, −14)\left(0,\ -\dfrac{1}{4}\right),準線 yy=14{}= \dfrac{1}{4}

解説

xx や yy の係数を 4p4p と見て、44 で割って pp を出します。

(1) 4p4p=6{}= 6 より pp=32{}= \dfrac{3}{2}。公式2 より 焦点 (32, 0),準線 x=−32‾\underline{\text{焦点 } \left(\dfrac{3}{2},\ 0\right)\text{,準線 } x = -\dfrac{3}{2}} です。

(2) 4p4p=−12{}= -12 より pp=−3{}= -3。焦点 (−3, 0),準線 x=3‾\underline{\text{焦点 } (-3,\ 0)\text{,準線 } x = 3} です。左に開きます。

(3) 4p4p=2{}= 2 より pp=12{}= \dfrac{1}{2}。公式3 ① より 焦点 (0, 12),準線 y=−12‾\underline{\text{焦点 } \left(0,\ \dfrac{1}{2}\right)\text{,準線 } y = -\dfrac{1}{2}} です。

(4) x2x^2=−y{}= -y は x2x^2=(−1)⋅y{}= (-1) \cdot y なので 4p4p=−1{}= -1、pp=−14{}= -\dfrac{1}{4} です。焦点 (0, −14),準線 y=14‾\underline{\text{焦点 } \left(0,\ -\dfrac{1}{4}\right)\text{,準線 } y = \dfrac{1}{4}} です。下に開きます。

焦点と準線は、いつも原点をはさんで反対側にあります。符号が逆になっているかを確かめると、書き間違いが防げます。

自己採点:
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問2 ★

(1) 焦点 (5, 0)(5,\ 0),準線 xx=−5{}= -5 (2) 焦点 (0, −12)\left(0,\ -\dfrac{1}{2}\right),準線 yy=12{}= \dfrac{1}{2} (3) 頂点が原点で、焦点が (−13, 0)\left(-\dfrac{1}{3},\ 0\right)

上の (1)〜(3) の放物線の方程式を、それぞれ求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) y2y^2=20x{}= 20x (2) x2x^2=−2y{}= -2y (3) y2y^2=−43x{}= -\dfrac{4}{3}x

解説

(1) 焦点が xx 軸上、準線が yy 軸に平行なので、公式2 の形です。pp=5{}= 5 より y2y^2=4⋅5⋅x{}= 4 \cdot 5 \cdot x、すなわち y2=20x‾\underline{y^2 = 20x} です。

(2) 焦点が yy 軸上、準線が xx 軸に平行なので、公式3 ① の形です。pp=−12{}= -\dfrac{1}{2} より x2x^2=4⋅(−12)y{}= 4 \cdot \left(-\dfrac{1}{2}\right)y、すなわち x2=−2y‾\underline{x^2 = -2y} です。

(3) 頂点が原点で焦点が xx 軸上にあるので、軸は xx 軸です。頂点は焦点と準線の真ん中にあるので、準線は xx=13{}= \dfrac{1}{3} です。pp=−13{}= -\dfrac{1}{3} として、y2y^2=4⋅(−13)x{}= 4 \cdot \left(-\dfrac{1}{3}\right)x、すなわち y2=−43x‾\underline{y^2 = -\dfrac{4}{3}x} です。

(確かめ)(3) の放物線上の点 (−13, 23)\left(-\dfrac{1}{3},\ \dfrac{2}{3}\right) は、焦点までの距離が 23\dfrac{2}{3}、準線 xx=13{}= \dfrac{1}{3} までの距離も 13\dfrac{1}{3}+13{}+ \dfrac{1}{3}=23{}= \dfrac{2}{3} で、等しくなっています。

自己採点:
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問3 ★

二次関数 yy=−3x2{}= -3x^2 のグラフである放物線の焦点の座標と準線の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

焦点 (0, −112)\left(0,\ -\dfrac{1}{12}\right),準線 yy=112{}= \dfrac{1}{12}

解説

yy=−3x2{}= -3x^2 を x2x^2=4py{}= 4py の形に直します。両辺を −3-3 で割って

x2\displaystyle x^2=−13y\displaystyle {}= -\frac{1}{3}y

です。4p4p=−13{}= -\dfrac{1}{3} より pp=−112{}= -\dfrac{1}{12} です。よって 焦点 (0, −112),準線 y=112‾\underline{\text{焦点 } \left(0,\ -\dfrac{1}{12}\right)\text{,準線 } y = \dfrac{1}{12}} です。

公式3 ② で aa=−3{}= -3 として、14a\dfrac{1}{4a}=−112{}= -\dfrac{1}{12} と求めても同じです。∣a∣|a|=3{}= 3 と大きいので、焦点は頂点のすぐ近くにあります。

自己採点:
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問4 ★

頂点が原点、軸が xx 軸で、点 (2, −6)(2,\ -6) を通る放物線の方程式を求めなさい。また、その焦点の座標と準線の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

y2y^2=18x{}= 18x,焦点 (92, 0)\left(\dfrac{9}{2},\ 0\right),準線 xx=−92{}= -\dfrac{9}{2}

解説

頂点が原点、軸が xx 軸なので、y2y^2=4px{}= 4px とおけます。点 (2, −6)(2,\ -6) を代入して

(−6)2\displaystyle (-6)^2=4p⋅2\displaystyle {}= 4p \cdot 2⟹36\displaystyle {}\Longrightarrow\quad 36=8p\displaystyle {}= 8p⟹p\displaystyle {}\Longrightarrow\quad p=92\displaystyle {}= \frac{9}{2}

です。4p4p=18{}= 18 なので、方程式は y2=18x‾\underline{y^2 = 18x}、焦点 (92, 0),準線 x=−92‾\underline{\text{焦点 } \left(\dfrac{9}{2},\ 0\right)\text{,準線 } x = -\dfrac{9}{2}} です。

(確かめ)点 (2, −6)(2,\ -6) と準線の距離は 22+92{}+ \dfrac{9}{2}=132{}= \dfrac{13}{2}、焦点との距離は (2−92)2+36\sqrt{\left(2 - \dfrac{9}{2}\right)^2 + 36}=254+1444{}= \sqrt{\dfrac{25}{4} + \dfrac{144}{4}}=132{}= \dfrac{13}{2} で、等しくなっています。

自己採点:
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問5 ★

頂点が原点、軸が yy 軸で、点 (4, −2)(4,\ -2) を通る放物線の方程式を求めなさい。また、その焦点の座標と準線の方程式を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

x2x^2=−8y{}= -8y,焦点 (0, −2)(0,\ -2),準線 yy=2{}= 2

解説

軸が yy 軸なので、x2x^2=4py{}= 4py とおけます。点 (4, −2)(4,\ -2) を代入して

42\displaystyle 4^2=4p⋅(−2)\displaystyle {}= 4p \cdot (-2)⟹16\displaystyle {}\Longrightarrow\quad 16=−8p\displaystyle {}= -8p⟹p\displaystyle {}\Longrightarrow\quad p=−2\displaystyle {}= -2

です。方程式は x2=−8y‾\underline{x^2 = -8y}、焦点 (0, −2),準線 y=2‾\underline{\text{焦点 } (0,\ -2)\text{,準線 } y = 2} です。

通る点の yy 座標が負なので、下に開く放物線(pp<0{}< 0)になるのは自然です。点 (4, −2)(4,\ -2) は焦点 (0, −2)(0,\ -2) と同じ高さにあり、焦点との距離 44 と準線 yy=2{}= 2 との距離 22−(−2){}- (-2)=4{}= 4 が等しくなっています。この点は通径の端点です。

自己採点:
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問6 ★

点 F(−2, 0)\mathrm{F}(-2,\ 0) と直線 ℓ:x\ell : x=2{}= 2 から等しい距離にある点 P\mathrm{P} の軌跡を、放物線の定義にしたがって P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とおいて求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

放物線 y2y^2=−8x{}= -8x

解説

P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) から ℓ\ell に下ろした垂線の足は H(2, y)\mathrm{H}(2,\ y) なので

PF\displaystyle \mathrm{PF}=(x+2)2+y2,\displaystyle {}= \sqrt{(x + 2)^2 + y^2},PH\displaystyle \mathrm{PH}=∣x−2∣\displaystyle {}= |x - 2|

です。両辺とも 00 以上なので、PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} は PF2\mathrm{PF}^2=PH2{}= \mathrm{PH}^2 と同値です。

(x+2)2\displaystyle (x + 2)^2+y2\displaystyle {}+ y^2=(x−2)2\displaystyle {}= (x - 2)^2

展開すると x2x^2+4x{}+ 4x+4{}+ 4+y2{}+ y^2=x2{}= x^2−4x{}- 4x+4{}+ 4 で、整理して y2y^2=−8x{}= -8x です。変形はすべて同値なので、この曲線上の点はどれも条件を満たします。

よって、軌跡は 放物線 y2=−8x‾\underline{\text{放物線 } y^2 = -8x} です。公式2 で pp=−2{}= -2 とした場合と一致しています。

自己採点:
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問7 ★

放物線 y2y^2=10x{}= 10x の焦点を通り、xx 軸に垂直な直線が、放物線と交わる2点を A\mathrm{A},B\mathrm{B} とします。線分 AB\mathrm{AB} の長さを求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

1010

解説

4p4p=10{}= 10 より pp=52{}= \dfrac{5}{2} で、焦点は (52, 0)\left(\dfrac{5}{2},\ 0\right) です。焦点を通り xx 軸に垂直な直線は xx=52{}= \dfrac{5}{2} です。

これを y2y^2=10x{}= 10x に代入すると y2y^2=25{}= 25、yy=±5{}= \pm 5 です。A(52, 5)\mathrm{A}\left(\dfrac{5}{2},\ 5\right),B(52, −5)\mathrm{B}\left(\dfrac{5}{2},\ -5\right) なので

AB\displaystyle \mathrm{AB}=5\displaystyle {}= 5−(−5)\displaystyle {}- (-5)=10‾\displaystyle {}= \underline{10}

です。

線分 AB\mathrm{AB} は通径で、公式4 ② より長さは 4p4p=10{}= 10 です。係数の 1010 がそのまま通径の長さになっている、と覚えておくと便利です。

自己採点:
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問8 ★

放物線 y2y^2=12x{}= 12x 上の点 P\mathrm{P} で、焦点までの距離が 99 となるものの座標を、すべて求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(6, 62)\left(6,\ 6\sqrt{2}\right),(6, −62)\left(6,\ -6\sqrt{2}\right)

解説

4p4p=12{}= 12 より pp=3{}= 3 で、焦点は F(3, 0)\mathrm{F}(3,\ 0)、準線は xx=−3{}= -3 です。

P(x1, y1)\mathrm{P}(x_1,\ y_1) とすると、公式4 ① より PF\mathrm{PF}=x1{}= x_1+3{}+ 3 です。x1x_1+3{}+ 3=9{}= 9 から x1x_1=6{}= 6 で

y12\displaystyle y_1^2=12⋅6\displaystyle {}= 12 \cdot 6=72\displaystyle {}= 72⟹y1\displaystyle {}\Longrightarrow\quad y_1=±62\displaystyle {}= \pm 6\sqrt{2}

です。よって P(6, 62),‾\underline{\rule[-0.35em]{0em}{1.2572em}\mathrm{P}\left(6,\ 6\sqrt{2}\right),} (6, −62)‾\underline{\rule[-0.35em]{0em}{1.2572em}\ \left(6,\ -6\sqrt{2}\right)} の2つです。

(確かめ)PF\mathrm{PF}=(6−3)2+72{}= \sqrt{(6 - 3)^2 + 72}=81{}= \sqrt{81}=9{}= 9 です。PF2\mathrm{PF}^2=(x−3)2{}= (x - 3)^2+y2{}+ y^2 に y2y^2=12x{}= 12x を代入して xx の方程式を解いてもよいのですが、準線までの距離に置きかえると一瞬で済みます。

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問9 ★★

放物線 y2y^2=8x{}= 8x の焦点を F\mathrm{F} とします。放物線上の点 P\mathrm{P} から準線に下ろした垂線の足を H\mathrm{H} とするとき、△PFH\triangle\mathrm{PFH} が正三角形になるような点 P\mathrm{P} の座標を、すべて求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(6, 43)\left(6,\ 4\sqrt{3}\right),(6, −43)\left(6,\ -4\sqrt{3}\right)

解説

4p4p=8{}= 8 より pp=2{}= 2 で、F(2, 0)\mathrm{F}(2,\ 0)、準線は xx=−2{}= -2 です。

放物線の定義から、PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} はいつも成り立っています。したがって、正三角形になる条件は FH\mathrm{FH}=PH{}= \mathrm{PH} だけです。

P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とすると H(−2, y)\mathrm{H}(-2,\ y) で、y2y^2=8x{}= 8x,xx≧0{}\geqq 0 です。

PH\displaystyle \mathrm{PH}=x\displaystyle {}= x+2,\displaystyle {}+ 2,FH2\displaystyle \mathrm{FH}^2=(2−(−2))2\displaystyle {}= (2 - (-2))^2+(0−y)2\displaystyle {}+ (0 - y)^2=16\displaystyle {}= 16+y2\displaystyle {}+ y^2=16\displaystyle {}= 16+8x\displaystyle {}+ 8x

PH2\mathrm{PH}^2=FH2{}= \mathrm{FH}^2 より

(x+2)2\displaystyle (x + 2)^2=16\displaystyle {}= 16+8x\displaystyle {}+ 8x⟹x2\displaystyle {}\Longrightarrow\quad x^2−4x\displaystyle {}- 4x−12\displaystyle {}- 12=0\displaystyle {}= 0⟹(x−6)(x+2)\displaystyle {}\Longrightarrow\quad (x - 6)(x + 2)=0\displaystyle {}= 0

xx≧0{}\geqq 0 より xx=6{}= 6 で、y2y^2=48{}= 48,yy=±43{}= \pm 4\sqrt{3} です。よって P(6, 43),‾\underline{\rule[-0.35em]{0em}{1.2572em}\mathrm{P}\left(6,\ 4\sqrt{3}\right),} (6, −43)‾\underline{\rule[-0.35em]{0em}{1.2572em}\ \left(6,\ -4\sqrt{3}\right)} の2つです。

(確かめ)P(6, 43)\mathrm{P}\left(6,\ 4\sqrt{3}\right) のとき、PH\mathrm{PH}=8{}= 8、PF\mathrm{PF}=16+48{}= \sqrt{16 + 48}=8{}= 8、FH\mathrm{FH}=16+48{}= \sqrt{16 + 48}=8{}= 8 で、1辺 88 の正三角形です。

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問10 ★★

放物線 y2y^2=4x{}= 4x の焦点を F\mathrm{F}、点 A(3, 2)\mathrm{A}(3,\ 2) とします。放物線上の点 P\mathrm{P} について、PA\mathrm{PA}+PF{}+ \mathrm{PF} の最小値と、そのときの P\mathrm{P} の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

P(1, 2)\mathrm{P}(1,\ 2) のとき最小値 44

解説

pp=1{}= 1 で、F(1, 0)\mathrm{F}(1,\ 0)、準線は xx=−1{}= -1 です。A\mathrm{A} は 222^2=4{}= 4<4⋅3{}< 4 \cdot 3=12{}= 12 なので、放物線の内側(焦点を含む側)にあります。

P\mathrm{P} から準線に下ろした垂線の足を H\mathrm{H} とすると PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} なので

PA\displaystyle \mathrm{PA}+PF\displaystyle {}+ \mathrm{PF}=PA\displaystyle {}= \mathrm{PA}+PH\displaystyle {}+ \mathrm{PH}≧AH\displaystyle {}\geqq \mathrm{AH}≧3\displaystyle {}\geqq 3−(−1)\displaystyle {}- (-1)=4\displaystyle {}= 4

です。等号は、H\mathrm{H} が A\mathrm{A} から準線に下ろした垂線の足 (−1, 2)(-1,\ 2) で、P\mathrm{P} が線分 AH\mathrm{AH} 上にあるときに成り立ちます。yy=2{}= 2 を y2y^2=4x{}= 4x に代入して xx=1{}= 1 で、−1-1<1{}< 1<3{}< 3 なので P(1, 2)\mathrm{P}(1,\ 2) は線分 AH\mathrm{AH} 上にあります。

よって P(1, 2) のとき最小値 4‾\underline{\mathrm{P}(1,\ 2) \text{ のとき最小値 } 4} です。

(確かめ)PA\mathrm{PA}=3{}= 3−1{}- 1=2{}= 2、PF\mathrm{PF}=1{}= 1+1{}+ 1=2{}= 2 で、和は 44 です。A\mathrm{A} が放物線の外側にあると、線分 AH\mathrm{AH} が放物線と交わらないことがあるので、この方法はそのままでは使えません。

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問11 ★★

放物線 y2y^2=4x{}= 4x 上の点 P\mathrm{P} と、点 A(3, 0)\mathrm{A}(3,\ 0) の距離の最小値を求めなさい。また、そのときの P\mathrm{P} の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

P(1, 2)\mathrm{P}(1,\ 2),(1, −2)(1,\ -2) のとき最小値 222\sqrt{2}

解説

P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とすると y2y^2=4x{}= 4x で、xx の範囲は xx≧0{}\geqq 0 です。y2y^2 を消して、距離の2乗を xx だけで表します。

PA2\displaystyle \mathrm{PA}^2=(x−3)2\displaystyle {}= (x - 3)^2+y2\displaystyle {}+ y^2=x2\displaystyle {}= x^2−6x\displaystyle {}- 6x+9\displaystyle {}+ 9+4x\displaystyle {}+ 4x=x2\displaystyle {}= x^2−2x\displaystyle {}- 2x+9\displaystyle {}+ 9=(x−1)2\displaystyle {}= (x - 1)^2+8\displaystyle {}+ 8

xx≧0{}\geqq 0 の範囲で、xx=1{}= 1 のとき最小値 88 をとります。PA\mathrm{PA}≧0{}\geqq 0 なので、PA\mathrm{PA} の最小値は 8\sqrt{8}=22{}= 2\sqrt{2} です。xx=1{}= 1 のとき y2y^2=4{}= 4,yy=±2{}= \pm 2 です。

よって P(1, 2),‾\underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.1572em}\mathrm{P}(1,\ 2),} (1, −2) のとき最小値 22‾\underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.1572em}\ (1,\ -2) \text{ のとき最小値 } 2\sqrt{2}} です。

y2y^2 を消すと xx の二次関数になりますが、「xx≧0{}\geqq 0」という範囲を忘れないことが大切です。この問題では頂点 xx=1{}= 1 が範囲に入っていますが、A\mathrm{A} の位置によっては入らないこともあります(j17)。

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問12 ★★

点 F(−3, 0)\mathrm{F}(-3,\ 0) を通り、直線 xx=3{}= 3 に接する円の中心の軌跡を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

放物線 y2y^2=−12x{}= -12x

解説

円の中心を P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とします。円が F\mathrm{F} を通るので半径は PF\mathrm{PF}、直線 xx=3{}= 3 に接するので半径は P\mathrm{P} と直線 xx=3{}= 3 の距離です。したがって

PF\displaystyle \mathrm{PF}=(P と直線 x=3 の距離)\displaystyle {}= (\mathrm{P} \text{ と直線 } x = 3 \text{ の距離})

で、P\mathrm{P} は焦点 (−3, 0)(-3,\ 0)、準線 xx=3{}= 3 の放物線上にあります(公式5 ①)。公式2 で pp=−3{}= -3 として y2y^2=−12x{}= -12x です。

逆に、この放物線上の点 P\mathrm{P} について、PF\mathrm{PF} と直線 xx=3{}= 3 までの距離は等しく、正です(F\mathrm{F} は直線 xx=3{}= 3 上にないので PF\mathrm{PF}=0{}= 0 にはなりません)。よって P\mathrm{P} を中心とする半径 PF\mathrm{PF} の円は、F\mathrm{F} を通り直線 xx=3{}= 3 に接します。

軌跡は 放物線 y2=−12x‾\underline{\text{放物線 } y^2 = -12x} です。

(別解)P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) として (x+3)2+y2\sqrt{(x + 3)^2 + y^2}=∣x−3∣{}= |x - 3| の両辺を2乗し、x2x^2+6x{}+ 6x+9{}+ 9+y2{}+ y^2=x2{}= x^2−6x{}- 6x+9{}+ 9 から y2y^2=−12x{}= -12x と計算しても同じです。

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問13 ★★

円 x2x^2+(y−3)2{}+ (y - 3)^2=1{}= 1 に外接し、直線 yy=−2{}= -2 に接する円の中心の軌跡を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

放物線 x2x^2=12y{}= 12y

解説

円 x2x^2+(y−3)2{}+ (y - 3)^2=1{}= 1 の中心を C(0, 3)\mathrm{C}(0,\ 3) とします(半径 11)。求める円の中心を P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y)、半径を rr とすると

r\displaystyle r=∣y+2∣,\displaystyle {}= |y + 2|,PC\displaystyle \mathrm{PC}=r\displaystyle {}= r+1\displaystyle {}+ 1

です。

P\mathrm{P} が直線 yy=−2{}= -2 より上にあること もし yy<−2{}< -2 なら rr=−2{}= -2−y{}- y で、PC\mathrm{PC}=−1{}= -1−y{}- y です。ところが PC\mathrm{PC} は yy 座標の差 33−y{}- y 以上なので、−1-1−y{}- y≧3{}\geqq 3−y{}- y となって矛盾します。yy=−2{}= -2 では rr=0{}= 0 です。よって yy>−2{}> -2、rr=y{}= y+2{}+ 2 です。

放物線であること このとき PC\mathrm{PC}=y{}= y+3{}+ 3 で、これは P\mathrm{P} と直線 yy=−3{}= -3 の距離です。よって P\mathrm{P} は、焦点 (0, 3)(0,\ 3)、準線 yy=−3{}= -3 の放物線上にあります。公式3 ① で pp=3{}= 3 として x2x^2=12y{}= 12y です。

逆の確認 x2x^2=12y{}= 12y 上の点は yy≧0{}\geqq 0>−2{}> -2 です。rr=y{}= y+2{}+ 2>0{}> 0 とおくと、P\mathrm{P} を中心とする半径 rr の円は直線 yy=−2{}= -2 に接し、PC\mathrm{PC}=y{}= y+3{}+ 3=r{}= r+1{}+ 1 なので円 C\mathrm{C} に外接します。

軌跡は 放物線 x2=12y‾\underline{\text{放物線 } x^2 = 12y} です。準線 yy=−3{}= -3 は、直線 yy=−2{}= -2 を C\mathrm{C} と反対の側(下)へ 11 だけずらした直線で、公式5 ② のとおりです。

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問14 ★★

放物線 y2y^2=4x{}= 4x の焦点 F\mathrm{F} を通る直線が、放物線と2点 A\mathrm{A},B\mathrm{B} で交わっています。AF\mathrm{AF}=4{}= 4 のとき、BF\mathrm{BF} を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

43\dfrac{4}{3}

解説

pp=1{}= 1 で、F(1, 0)\mathrm{F}(1,\ 0) です。

A の座標 A(x1, y1)\mathrm{A}(x_1,\ y_1) とすると、公式4 ① より AF\mathrm{AF}=x1{}= x_1+1{}+ 1=4{}= 4 で x1x_1=3{}= 3、y12y_1^2=12{}= 12 より y1y_1=±23{}= \pm 2\sqrt{3} です。2つの場合は xx 軸に関して対称なので、A(3, 23)\mathrm{A}\left(3,\ 2\sqrt{3}\right) として計算します(もう一方でも BF\mathrm{BF} は同じです)。

直線 AB 傾きは 23−03−1\dfrac{2\sqrt{3} - 0}{3 - 1}=3{}= \sqrt{3} なので、直線は yy=3(x−1){}= \sqrt{3}(x - 1) です。

B の座標 y2y^2=4x{}= 4x に代入して

3(x−1)2\displaystyle 3(x - 1)^2=4x\displaystyle {}= 4x⟹3x2\displaystyle {}\Longrightarrow\quad 3x^2−10x\displaystyle {}- 10x+3\displaystyle {}+ 3=0\displaystyle {}= 0⟹(3x−1)(x−3)\displaystyle {}\Longrightarrow\quad (3x - 1)(x - 3)=0\displaystyle {}= 0

xx=3{}= 3 は A\mathrm{A} なので、B\mathrm{B} の xx 座標は 13\dfrac{1}{3} です。

よって、公式4 ① より BF\mathrm{BF}=13{}= \dfrac{1}{3}+1{}+ 1=43‾{}= \underline{\dfrac{4}{3}} です。

1AF\dfrac{1}{\mathrm{AF}}+1BF{}+ \dfrac{1}{\mathrm{BF}}=14{}= \dfrac{1}{4}+34{}+ \dfrac{3}{4}=1{}= 1 となっています。焦点を通る弦ではいつも 1AF\dfrac{1}{\mathrm{AF}}+1BF{}+ \dfrac{1}{\mathrm{BF}}=1p{}= \dfrac{1}{p} が成り立ちます(j18)。

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問15 ★★

複素数 zz を zz=x{}= x+yi{}+ yi(xx,yy は実数)と表します。zz が

∣z−2i∣|z - 2i|=y{}= y+2{}+ 2

を満たしながら動くとき、複素数平面上で点 zz が描く図形を、座標平面の点 (x, y)(x,\ y) と同じものとみて、xx,yy の方程式で表しなさい。

つまずいたときは:
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答え

放物線 x2x^2=8y{}= 8y

解説

∣z−2i∣|z - 2i| は、点 zz と点 2i2i の距離です(第1章 公式6)。座標でいえば、点 (x, y)(x,\ y) と点 (0, 2)(0,\ 2) の距離です。一方、yy+2{}+ 2 は、yy+2{}+ 2≧0{}\geqq 0 のとき、点 (x, y)(x,\ y) と直線 yy=−2{}= -2 の距離です。

式の変形 左辺は 00 以上なので、条件を満たすには yy+2{}+ 2≧0{}\geqq 0 が必要です。このもとで両辺を2乗すると

x2\displaystyle x^2+(y−2)2\displaystyle {}+ (y - 2)^2=(y+2)2\displaystyle {}= (y + 2)^2⟹x2\displaystyle {}\Longrightarrow\quad x^2−4y\displaystyle {}- 4y=4y\displaystyle {}= 4y⟹x2\displaystyle {}\Longrightarrow\quad x^2=8y\displaystyle {}= 8y

です。

逆の確認 x2x^2=8y{}= 8y 上の点は yy≧0{}\geqq 0 なので yy+2{}+ 2>0{}> 0 で、2乗する前の式にも戻れます。したがって、条件は x2x^2=8y{}= 8y と同値です。

よって、描く図形は 放物線 x2=8y‾\underline{\text{放物線 } x^2 = 8y} です。焦点は点 2i2i、準線は直線 yy=−2{}= -2 です。

第4章では ∣z−α∣|z - \alpha|=r{}= r(距離が一定)が円、∣z−α∣|z - \alpha|=∣z−β∣{}= |z - \beta|(2点から等距離)が垂直二等分線でした。「点からの距離 == 直線からの距離」にすると、放物線が現れます。

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問16 ★★

放物線 x2x^2=2y{}= 2y の頂点を O\mathrm{O} とします。この放物線上の2点 A\mathrm{A},B\mathrm{B} について、△OAB\triangle\mathrm{OAB} が正三角形になるとき、その1辺の長さを求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

434\sqrt{3}

解説

OA\mathrm{OA}=OB{}= \mathrm{OB} なので、A\mathrm{A},B\mathrm{B} は原点を中心とする同じ円の上にあります。A(a, s)\mathrm{A}(a,\ s),B(b, t)\mathrm{B}(b,\ t) とすると、OA2\mathrm{OA}^2=a2{}= a^2+s2{}+ s^2=2s{}= 2s+s2{}+ s^2、OB2\mathrm{OB}^2=2t{}= 2t+t2{}+ t^2 です。ss≧0{}\geqq 0,tt≧0{}\geqq 0 で、u2u^2+2u{}+ 2u は uu≧0{}\geqq 0 で増加するので、OA\mathrm{OA}=OB{}= \mathrm{OB} から ss=t{}= t です。A\mathrm{A}≠B{}\neq \mathrm{B} なので bb=−a{}= -a で、A\mathrm{A},B\mathrm{B} は yy 軸に関して対称です。

aa>0{}> 0 として A(a, s)\mathrm{A}(a,\ s),B(−a, s)\mathrm{B}(-a,\ s) とします。∠AOB\angle\mathrm{AOB}=60∘{}= 60^\circ で、yy 軸はこの角の二等分線です。よって OA\mathrm{OA} と yy 軸の正の向きのなす角は 30∘30^\circ、xx 軸の正の向きとのなす角は 60∘60^\circ で、OA\mathrm{OA} の傾きは tan⁡60∘\tan 60^\circ=3{}= \sqrt{3}、すなわち ss=3 a{}= \sqrt{3}\,a です。

これを x2x^2=2y{}= 2y に代入して

a2\displaystyle a^2=23 a\displaystyle {}= 2\sqrt{3}\,a⟹a\displaystyle {}\Longrightarrow\quad a=23\displaystyle {}= 2\sqrt{3}(a>0)\displaystyle (a > 0)

です。1辺の長さは AB\mathrm{AB}=2a{}= 2a=43‾{}= \underline{4\sqrt{3}} です。

(確かめ)A(23, 6)\mathrm{A}\left(2\sqrt{3},\ 6\right) は x2x^2=12{}= 12=2⋅6{}= 2 \cdot 6 で放物線上にあり、OA\mathrm{OA}=12+36{}= \sqrt{12 + 36}=48{}= \sqrt{48}=43{}= 4\sqrt{3} で AB\mathrm{AB} と等しくなっています。

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問17 ★★★

aa を実数の定数とします。放物線 y2y^2=4x{}= 4x 上の点 P\mathrm{P} と、点 A(a, 0)\mathrm{A}(a,\ 0) の距離の最小値を、aa の値で場合分けして求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

aa≧2{}\geqq 2 のとき 2a−12\sqrt{a - 1},aa<2{}< 2 のとき ∣a∣|a|

解説

P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とすると y2y^2=4x{}= 4x、xx≧0{}\geqq 0 です。距離の2乗を xx で表します。

PA2\displaystyle \mathrm{PA}^2=(x−a)2\displaystyle {}= (x - a)^2+4x\displaystyle {}+ 4x=x2\displaystyle {}= x^2−2(a−2)x\displaystyle {}- 2(a - 2)x+a2\displaystyle {}+ a^2={x−(a−2)}2\displaystyle {}= \{x - (a - 2)\}^2+a2\displaystyle {}+ a^2−(a−2)2\displaystyle {}- (a - 2)^2

a2a^2−(a−2)2{}- (a - 2)^2=4a{}= 4a−4{}- 4 なので、f(x)f(x)={x−(a−2)}2{}= \{x - (a - 2)\}^2+4a{}+ 4a−4{}- 4(xx≧0{}\geqq 0)の最小値を調べます。軸は xx=a{}= a−2{}- 2 です。

(i) aa−2{}- 2≧0{}\geqq 0,すなわち aa≧2{}\geqq 2 のとき 軸が範囲に入るので、xx=a{}= a−2{}- 2 で最小値 4a4a−4{}- 4 をとります。PA\mathrm{PA} の最小値は 4a−4\sqrt{4a - 4}=2a−1{}= 2\sqrt{a - 1} です(P(a−2, ±2a−2)\mathrm{P}\left(a - 2,\ \pm 2\sqrt{a - 2}\right))。

(ii) aa−2{}- 2<0{}< 0,すなわち aa<2{}< 2 のとき xx≧0{}\geqq 0 で f(x)f(x) は増加するので、xx=0{}= 0 で最小値 f(0)f(0)=a2{}= a^2 をとります。PA\mathrm{PA} の最小値は a2\sqrt{a^2}=∣a∣{}= |a| です(P\mathrm{P} は頂点 O\mathrm{O})。

よって、最小値は

a≧2 のとき 2a−1,‾\displaystyle \underline{\rule[-0.2558em]{0em}{1.1703em}a \geqq 2 \text{ のとき } 2\sqrt{a - 1},}a<2 のとき ∣a∣‾\displaystyle \underline{\rule[-0.2558em]{0em}{1.1703em}\qquad a < 2 \text{ のとき } |a|}

です。aa=2{}= 2 ではどちらの式も 22 で、つながっています。

aa<2{}< 2 では、A\mathrm{A} が焦点 (1, 0)(1,\ 0) の近くや放物線の外にあっても、いちばん近い点は頂点です。A\mathrm{A} が xx=2{}= 2 より右へ行くと、頂点よりも斜め上下の点のほうが近くなります。22 という境目は、頂点での放物線の曲がり具合(頂点で放物線にいちばんよく沿う円の半径が 2p2p=2{}= 2)から来ています。

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問18 ★★★

pp>0{}> 0 とします。放物線 y2y^2=4px{}= 4px の焦点 F\mathrm{F} を通る直線が、放物線と異なる2点 A\mathrm{A},B\mathrm{B} で交わるとき

1AF\dfrac{1}{\mathrm{AF}}+1BF{}+ \dfrac{1}{\mathrm{BF}}=1p{}= \dfrac{1}{p}

が成り立つことを示しなさい。

つまずいたときは:
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答え

AF\mathrm{AF}=x1{}= x_1+p{}+ p,BF\mathrm{BF}=x2{}= x_2+p{}+ p と解と係数の関係 x1x2x_1 x_2=p2{}= p^2 から示す

解説

F(p, 0)\mathrm{F}(p,\ 0) です。A(x1, y1)\mathrm{A}(x_1,\ y_1),B(x2, y2)\mathrm{B}(x_2,\ y_2) とすると、公式4 ① より

AF\displaystyle \mathrm{AF}=x1\displaystyle {}= x_1+p,\displaystyle {}+ p,BF\displaystyle \mathrm{BF}=x2\displaystyle {}= x_2+p\displaystyle {}+ p

です。xx 軸(yy=0{}= 0)は放物線と原点でしか交わらないので、直線は xx 軸ではありません。

(i) 直線が xx=p{}= p のとき A\mathrm{A},B\mathrm{B} は通径の両端で、x1x_1=x2{}= x_2=p{}= p です。AF\mathrm{AF}=BF{}= \mathrm{BF}=2p{}= 2p なので、12p\dfrac{1}{2p}+12p{}+ \dfrac{1}{2p}=1p{}= \dfrac{1}{p} です。

(ii) それ以外のとき 直線は yy=m(x−p){}= m(x - p)(mm≠0{}\neq 0)と書けます。y2y^2=4px{}= 4px に代入して

m2(x−p)2\displaystyle m^2(x - p)^2=4px\displaystyle {}= 4px⟹m2x2\displaystyle {}\Longrightarrow\quad m^2 x^2−(2pm2+4p)x\displaystyle {}- (2pm^2 + 4p)x+m2p2\displaystyle {}+ m^2 p^2=0\displaystyle {}= 0

です。x1x_1,x2x_2 はこの2次方程式の2つの解です(A\mathrm{A},B\mathrm{B} は直線上の異なる点で、xx 座標が yy 座標を決めるので x1x_1≠x2{}\neq x_2)。解と係数の関係より

x1\displaystyle x_1+x2\displaystyle {}+ x_2=2pm2+4pm2\displaystyle {}= \frac{2pm^2 + 4p}{m^2}=S とおく,\displaystyle {}= S \ \text{とおく},x1x2\displaystyle x_1 x_2=p2\displaystyle {}= p^2

です。このとき

1AF\displaystyle \frac{1}{\mathrm{AF}}+1BF\displaystyle {}+ \frac{1}{\mathrm{BF}}=(x2+p)+(x1+p)(x1+p)(x2+p)\displaystyle {}= \frac{(x_2 + p) + (x_1 + p)}{(x_1 + p)(x_2 + p)}=S+2px1x2+pS+p2\displaystyle {}= \frac{S + 2p}{x_1 x_2 + pS + p^2}=S+2ppS+2p2\displaystyle {}= \frac{S + 2p}{pS + 2p^2}=S+2pp(S+2p)\displaystyle {}= \frac{S + 2p}{p(S + 2p)}=1p\displaystyle {}= \frac{1}{p}

です(SS>0{}> 0 なので SS+2p{}+ 2p≠0{}\neq 0)。

(i)(ii) より、1AF\dfrac{1}{\mathrm{AF}}+1BF{}+ \dfrac{1}{\mathrm{BF}}=1p{}= \dfrac{1}{p} が成り立ちます。(証明終)

直線の傾きに関係なく一定になるのがポイントです。SS の具体的な値は最後に約分で消えてしまい、効いているのは x1x2x_1 x_2=p2{}= p^2 だけでした。言いかえると、AF\mathrm{AF} と BF\mathrm{BF} の調和平均 21AF+1BF\dfrac{2}{\dfrac{1}{\mathrm{AF}} + \dfrac{1}{\mathrm{BF}}} は、弦の向きによらずいつも 2p2p(通径の長さの半分)です。

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問19 ★★★

焦点が F(1, 1)\mathrm{F}(1,\ 1)、準線が直線 ℓ:x\ell : x+y{}+ y=0{}= 0 である放物線について、次の問いに答えます。

(1) この放物線の方程式を求めなさい。

(2) この放物線の頂点の座標を求めなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) x2x^2−2xy{}- 2xy+y2{}+ y^2−4x{}- 4x−4y{}- 4y+4{}+ 4=0{}= 0 (2) (12, 12)\left(\dfrac{1}{2},\ \dfrac{1}{2}\right)

解説

(1) 放物線上の点を P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) とします。点と直線の距離の公式(図形と方程式 第3章)より、P\mathrm{P} と ℓ\ell の距離は ∣x+y∣2\dfrac{|x + y|}{\sqrt{2}} です。定義 PF\mathrm{PF}=(P と ℓ の距離){}= (\mathrm{P} \text{ と } \ell \text{ の距離}) の両辺はどちらも 00 以上なので、2乗して

(x−1)2\displaystyle (x - 1)^2+(y−1)2\displaystyle {}+ (y - 1)^2=(x+y)22\displaystyle {}= \frac{(x + y)^2}{2}

と同値です。両辺を 22 倍して展開すると

2x2\displaystyle 2x^2−4x\displaystyle {}- 4x+2\displaystyle {}+ 2+2y2\displaystyle {}+ 2y^2−4y\displaystyle {}- 4y+2\displaystyle {}+ 2=x2\displaystyle {}= x^2+2xy\displaystyle {}+ 2xy+y2\displaystyle {}+ y^2

で、整理して x2‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{1.0085em}x^2}−2xy‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{1.0085em}{}- 2xy}+y2‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{1.0085em}{}+ y^2}−4x‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{1.0085em}{}- 4x}−4y‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{1.0085em}{}- 4y}+4=0‾\underline{\rule[-0.1944em]{0em}{1.0085em}{}+ 4 = 0} です。

(2) 軸は、焦点 F\mathrm{F} を通り ℓ\ell に垂直な直線です。ℓ\ell の傾きは −1-1 なので軸の傾きは 11 で、軸は yy=x{}= x です。F\mathrm{F} から ℓ\ell に下ろした垂線の足は、yy=x{}= x と xx+y{}+ y=0{}= 0 の交点の原点 (0, 0)(0,\ 0) です。頂点は F\mathrm{F} とこの点の中点なので (12, 12)‾\underline{\left(\dfrac{1}{2},\ \dfrac{1}{2}\right)} です。

(確かめ)xx=y{}= y=12{}= \dfrac{1}{2} を (1) の式に代入すると、(x−y)2(x - y)^2=0{}= 0、−4x-4x−4y{}- 4y=−4{}= -4 なので、00−4{}- 4+4{}+ 4=0{}= 0 で成り立ちます。

(1) の式は (x−y)2(x - y)^2=4(x+y−1){}= 4(x + y - 1) とも書けます。xyxy の項を含む式でも、放物線になることがあるのです。軸が座標軸と平行でない放物線は、座標軸を回転すると標準形に直せます(厳密定義のページで触れます)。

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問20 ★★★

複素数平面上の点 uu+vi{}+ vi(uu,vv は実数)を、座標平面の点 (u, v)(u,\ v) と同じものとみます。実数 tt に対して zz=1{}= 1+ti{}+ ti,ww=z2{}= z^2 とします。

(1) ∣w∣|w| と、ww の実部を、それぞれ tt を用いて表しなさい。

(2) tt がすべての実数を動くとき、点 ww は、原点を焦点とし直線 uu=2{}= 2 を準線とする放物線の全体を描くことを示しなさい。

つまずいたときは:
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答え

(1) ∣w∣|w|=1{}= 1+t2{}+ t^2,ww の実部は 11−t2{}- t^2 (2) ∣w∣|w|=2{}= 2−(w の実部){}- (w \text{ の実部}) と、逆に放物線上の点がすべて現れることを示す

解説

(1) 第1章 公式8 より ∣w∣|w|=∣z∣2{}= |z|^2=12{}= 1^2+t2{}+ t^2 なので ∣w∣=1‾\underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0641em}|w| = 1}+t2‾\underline{\rule[-0.25em]{0em}{1.0641em}{}+ t^2} です。また

w\displaystyle w=(1+ti)2\displaystyle {}= (1 + ti)^2=1\displaystyle {}= 1+2ti\displaystyle {}+ 2ti+t2i2\displaystyle {}+ t^2 i^2=(1−t2)\displaystyle {}= (1 - t^2)+2ti\displaystyle {}+ 2ti

なので、w の実部は 1‾\underline{\rule[-0.0833em]{0em}{0.8974em}w \text{ の実部は } 1}−t2‾\underline{\rule[-0.0833em]{0em}{0.8974em}{}- t^2} です(虚部は 2t2t)。

(2) 原点を焦点、直線 uu=2{}= 2 を準線とする放物線を CC とします。点 (u, v)(u,\ v) が CC 上にある条件は

u2+v2\displaystyle \sqrt{u^2 + v^2}=∣u−2∣\displaystyle {}= |u - 2|  ⟺  u2\displaystyle {}\iff u^2+v2\displaystyle {}+ v^2=u2\displaystyle {}= u^2−4u\displaystyle {}- 4u+4\displaystyle {}+ 4  ⟺  v2\displaystyle {}\iff v^2=4\displaystyle {}= 4−4u\displaystyle {}- 4u

です(両辺とも 00 以上なので2乗しても同値)。

点 ww が CC 上にあること ww=u{}= u+vi{}+ vi とすると uu=1{}= 1−t2{}- t^2,vv=2t{}= 2t で

v2\displaystyle v^2=4t2\displaystyle {}= 4t^2=4\displaystyle {}= 4−4(1−t2)\displaystyle {}- 4(1 - t^2)=4\displaystyle {}= 4−4u\displaystyle {}- 4u

です。よって ww は CC 上にあります。(1) からも、ww と原点の距離 ∣w∣|w|=1{}= 1+t2{}+ t^2 と、ww と直線 uu=2{}= 2 の距離 22−(1−t2){}- (1 - t^2)=1{}= 1+t2{}+ t^2 が等しいと確かめられます。

CC の点がすべて現れること CC 上の任意の点 (u, v)(u,\ v) をとり、tt=v2{}= \dfrac{v}{2} とおきます。すると vv=2t{}= 2t で、uu=1{}= 1−v24{}- \dfrac{v^2}{4}=1{}= 1−t2{}- t^2 なので、この tt に対する ww がちょうど点 (u, v)(u,\ v) です。

以上より、点 ww は放物線 CC の全体を描きます。(証明終)

2乗の変換 ww=z2{}= z^2 は、長さを2乗し、偏角を2倍にします(第3章)。縦の直線 zz=1{}= 1+ti{}+ ti の上の点は、この変換で放物線に並びかわります。しかも、どんな縦の直線 zz=a{}= a+ti{}+ ti(aa≠0{}\neq 0)でも、写った放物線の焦点はいつも原点です(∣w∣|w|=a2{}= a^2+t2{}+ t^2 と、準線 uu=2a2{}= 2a^2 までの距離 2a22a^2−(a2−t2){}- (a^2 - t^2) が等しくなります)。

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数学小話コーナー

「ぴったり」「足りない」「はみ出す」——二次曲線の名前

放物線・楕円・双曲線は、どれも円錐を平らな面で切ったときの切り口に現れるので、まとめて円錐曲線とも呼ばれます。この曲線を最初に調べたのは、紀元前4世紀の古代ギリシャの数学者メナイクモスだとされています(※伝承による)。

きっかけは「デロスの問題」だったと伝えられます。与えられた立方体の2倍の体積をもつ立方体を作図せよ、という難問です(※疫病を鎮めるために祭壇を2倍にせよと神託が下った、という伝説があります)。1辺 aa の立方体に対して、x3x^3=2a3{}= 2a^3 となる長さ xx を作ればよいのですが、定規とコンパスだけではどうしても作れません。メナイクモスは、2本の放物線

x2\displaystyle x^2=ay,\displaystyle {}= ay,y2\displaystyle y^2=2ax\displaystyle {}= 2ax

の交点を使ったといわれます。1つ目から yy=x2a{}= \dfrac{x^2}{a} として2つ目に代入すると、x4a2\dfrac{x^4}{a^2}=2ax{}= 2ax、つまり x3x^3=2a3{}= 2a^3 となり、交点の xx 座標がちょうど求める長さになるのです。もちろん当時は座標も文字式もなく、すべて図形の言葉で語られていました。

この曲線たちに今の名前を与えたのは、紀元前3世紀のアポロニウスです。全8巻の大著『円錐曲線論』(うち7巻が伝わる)で、彼は曲線上の点について「縦の長さの正方形」と「ある決まった長さの辺をもつ長方形」の面積を比べました。この章の言葉でいえば、y2y^2 と 4p×x4p \times x の比較です(4p4p はちょうど通径の長さです)。

  • 2つがぴったり等しい曲線をパラボレー(並べて当てる、ぴったり合う)
  • 正方形のほうが足りない曲線をエレイプシス(不足)
  • 正方形のほうがはみ出す曲線をヒュペルボレー(超過)

と名づけました。英語の parabola・ellipse・hyperbola の語源です。同じ言葉は、話の技法の名前としても残っています。parable(たとえ話=話を並べて比べる)、ellipsis(省略)、hyperbole(誇張)です。

豆知識

日本語の「放物線」は、投げた物が描く道筋という意味の訳語で、もとは「抛物線」と書きました(「抛」は投げるという意味の字)。のちに、同じ音の「放」に書きかえられています(※漢字の使い方を整理したときの書きかえとされます)。

円錐の切り口で見ると、切る面の傾きが、円錐の側面の傾きとちょうど同じときにだけ放物線が現れます。それより寝かせれば楕円、立てれば双曲線です。楕円と双曲線には「どのくらい傾けたか」という幅がありますが、放物線は傾きが1通りに決まっています。放物線がどれも同じ形(相似)になるのは、このことと深く関わっています。

パラボラアンテナは、なぜお皿の形なのか

屋根やベランダで見かける衛星放送のアンテナは、パラボラアンテナと呼ばれます。パラボラは放物線(parabola)のことで、お皿の面は、放物線を軸のまわりに回してできる曲面(放物面)になっています。

人工衛星はとても遠くにあるので、届く電波は、ほぼ平行な線の束としてやってきます。放物面のお皿を衛星に向けると、軸に平行に入った電波は、お皿のどこで跳ね返っても、すべて焦点に集まります。焦点の位置に受信機を置いておけば、お皿全体で受けた弱い電波を、1点に集めて受け取れるわけです。

F O 接線 x² = 4py 軸に平行に入る光

なぜ1点に集まるのかは、厳密定義のページで接線を使って確かめます。ここでは、もう1つの見方を紹介します。放物線 x2x^2=4py{}= 4py(pp>0{}> 0)の上の方に、軸に垂直な直線 yy=c{}= c を引きます。この直線から真下へ進んで放物線上の点 P\mathrm{P} で跳ね返り、焦点 F\mathrm{F} へ向かう道のりは

(c−yP)\displaystyle (c - y_{\mathrm{P}})+PF\displaystyle {}+ \mathrm{PF}=(c−yP)\displaystyle {}= (c - y_{\mathrm{P}})+(yP+p)\displaystyle {}+ (y_{\mathrm{P}} + p)=c\displaystyle {}= c+p\displaystyle {}+ p

です。PF\mathrm{PF} を準線までの距離 yPy_{\mathrm{P}}+p{}+ p に置きかえるのが、公式4 と同じ工夫です。結果は P\mathrm{P} の位置によらず一定です。つまり、同時に直線 yy=c{}= c を通過した電波は、どこで跳ね返っても同時に焦点に着きます。波の山と山がそろって届くので、打ち消し合わずに強め合うのです。

最近の家庭用アンテナの多くは、少し楕円に見える「オフセット型」です。大きな放物面の、軸から外れた一部分だけを切り取った形をしていて、焦点に置いた受信機やその支えが、お皿に影を落とさないように工夫されています。

豆知識

光の道すじは逆にたどれるので、焦点に電球を置くと、反射した光は軸に平行な光の束になって、遠くまで広がらずに届きます。懐中電灯やサーチライトの反射鏡が、この形をしています。

逆に、太陽の光を焦点に集めれば火がおこせます。オリンピックの聖火は、ギリシャのオリンピアの遺跡で、この仕組みの鏡を使って太陽の光から採られています(※鏡は「凹面鏡」とだけ紹介されることも多くあります)。聖火をリレーで開催地へ運ぶ習わしは、1936 年のベルリン大会から始まりました。

噴水の水が届くぎりぎりの線

公園の噴水やスプリンクラーを見ていると、水はいろいろな角度に飛び出して、それぞれ放物線を描いています。では、同じ勢いで、角度だけを変えながら水を飛ばすとき、水が届く場所と届かない場所の境目はどんな形になるでしょうか。

噴き出し口を原点、水平方向を xx 軸、鉛直上向きを yy 軸とします。水の速さを vv、重力加速度を gg とし、真上に飛ばしたときに届く高さを hh=v22g{}= \dfrac{v^2}{2g} とおきます。傾き mm の向きに飛ばした水の道すじは、物理で習う式を整理すると

y\displaystyle y=mx\displaystyle {}= mx−1+m24hx2\displaystyle {}- \frac{1 + m^2}{4h}x^2

になります(三角関数の 11+tan⁡2θ{}+ \tan^2\theta=1cos⁡2θ{}= \dfrac{1}{\cos^2\theta} を使います)。点 (X, Y)(X,\ Y)(XX≠0{}\neq 0)に水が届くのは、この式を満たす mm があるとき、つまり mm の2次方程式

X24hm2\displaystyle \frac{X^2}{4h}m^2−Xm\displaystyle {}- Xm+(X24h+Y)\displaystyle {}+ \left(\frac{X^2}{4h} + Y\right)=0\displaystyle {}= 0

が実数解をもつときです。判別式 ≧0\geqq 0 を整理すると

Y\displaystyle Y≦h\displaystyle {}\leqq h−X24h\displaystyle {}- \frac{X^2}{4h}

となります。境目は x2x^2=−4h(y−h){}= -4h(y - h) という、頂点が (0, h)(0,\ h) で下に開く放物線です。この放物線の焦点を調べると、頂点から hh だけ下、つまり原点——噴き出し口そのものです。準線は yy=2h{}= 2h です。

水が届く範囲の境目は、噴き出し口を焦点とする放物線だったのです。この線の外側には、どんな角度で飛ばしても水がかからないので、安全放物線と呼ばれます。地面(yy=0{}= 0)では xx=±2h{}= \pm 2h=±v2g{}= \pm\dfrac{v^2}{g} で、斜め 45∘45^\circ に投げたときにいちばん遠くへ届く、という三角関数の分野の結果とも一致します。大砲の弾が届く範囲として、17世紀にトリチェリが調べていたとされます(※諸説あり)。

豆知識

境目ぎりぎりの点を狙うときの角度にも、きれいな法則があります。その点 T\mathrm{T} を狙う向きは、「真上」の向きと「噴き出し口から T\mathrm{T} を見た向き」のちょうど真ん中です。T\mathrm{T} は放物線上の点なので、噴き出し口(焦点)までの距離と準線までの距離が等しい、という性質から導けます。地面の点なら、真上(90∘90^\circ)と水平(0∘0^\circ)の真ん中で 45∘45^\circ です。

実際の噴水では空気の抵抗があるので、届く範囲はこれより狭くなり、境目も正確な放物線からずれていきます。それでも、ドーム形に水を噴き上げる噴水の外形が放物線に近く見えるのは、この計算が骨組みになっているからです。

厳密定義(発展)

※ここは発展ページです。本文では、焦点が準線上にない場合だけを考え、二次関数 yy=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c のグラフが放物線であることは yy=ax2{}= ax^2 の場合しか確かめませんでした。ここでは、定義の前提の意味を確かめたうえで、一般の二次関数のグラフが放物線であること、すべての放物線が相似であることを示します。最後に、パラボラアンテナの仕組みである「反射の性質」を、接線を使って証明します。

定義と、焦点が準線上にある場合

定義1:放物線

平面上の点 F\mathrm{F} と、F\mathrm{F} を通らない直線 ℓ\ell に対して、点 P\mathrm{P} と直線 ℓ\ell の距離を d(P, ℓ)d(\mathrm{P},\ \ell) と書く。集合

{ P∣PF=d(P, ℓ) }\{\,\mathrm{P} \mid \mathrm{PF} = d(\mathrm{P},\ \ell)\,\}

を、F\mathrm{F} を焦点、ℓ\ell を準線とする放物線という。焦点を通り準線に垂直な直線を軸、軸と放物線の交点を頂点という。

「F\mathrm{F} を通らない」という条件を外すと、何が起こるでしょうか。F\mathrm{F} が ℓ\ell 上にあるとします。P\mathrm{P} から ℓ\ell に下ろした垂線の足を H\mathrm{H} とすると、H\mathrm{H} は ℓ\ell 上の点のうち P\mathrm{P} にいちばん近い点なので、PF\mathrm{PF}≧PH{}\geqq \mathrm{PH} です。等号が成り立つのは F\mathrm{F}=H{}= \mathrm{H} のとき、つまり P\mathrm{P} が「F\mathrm{F} を通り ℓ\ell に垂直な直線」上にあるときだけです。このとき条件を満たす点の集まりは、曲線ではなく1本の直線になってしまいます。定義1 の前提は、この場合を除くためのものです。

定理1:標準形

pp≠0{}\neq 0 とする。焦点 F(p, 0)\mathrm{F}(p,\ 0)、準線 ℓ:x\ell : x=−p{}= -p の放物線を CC とすると

P(x, y)\displaystyle \mathrm{P}(x,\ y)∈C\displaystyle {}\in C  ⟺  y2\displaystyle {}\iff y^2=4px\displaystyle {}= 4px

である。CC の頂点は原点、軸は xx 軸であり、CC と軸の共有点は原点だけである。

証明 d(P, ℓ)d(\mathrm{P},\ \ell)=∣x+p∣{}= |x + p| である。PF\mathrm{PF}≧0{}\geqq 0,∣x+p∣|x + p|≧0{}\geqq 0 なので

PF\displaystyle \mathrm{PF}=∣x+p∣\displaystyle {}= |x + p|  ⟺  PF2\displaystyle {}\iff \mathrm{PF}^2=(x+p)2\displaystyle {}= (x + p)^2  ⟺  (x−p)2\displaystyle {}\iff (x - p)^2+y2\displaystyle {}+ y^2=(x+p)2\displaystyle {}= (x + p)^2  ⟺  y2\displaystyle {}\iff y^2=4px\displaystyle {}= 4px

である。軸は F\mathrm{F} を通り ℓ\ell(yy 軸に平行)に垂直な直線だから xx 軸で、yy=0{}= 0 を代入すると 4px4px=0{}= 0,pp≠0{}\neq 0 より xx=0{}= 0 である。(証明終)

同じ計算で、焦点 (0, p)(0,\ p)、準線 yy=−p{}= -p の放物線は x2x^2=4py{}= 4py です(xx と yy の役割を入れかえるだけです)。

二次関数のグラフは放物線である

定理2:二次関数のグラフ

aa≠0{}\neq 0 とし、hh=−b2a{}= -\dfrac{b}{2a},kk=c{}= c−b24a{}- \dfrac{b^2}{4a} とおく。二次関数 yy=ax2{}= ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c のグラフは、焦点 (h, k+14a)\left(h,\ k + \dfrac{1}{4a}\right)、準線 yy=k{}= k−14a{}- \dfrac{1}{4a} の放物線である。

証明 平方完成により ax2ax^2+bx{}+ bx+c{}+ c=a(x−h)2{}= a(x - h)^2+k{}+ k である。ee=14a{}= \dfrac{1}{4a} とおき、焦点を F(h, k+e)\mathrm{F}(h,\ k + e)、準線を ℓ:y\ell : y=k{}= k−e{}- e とする。ee≠0{}\neq 0 なので、F\mathrm{F} は ℓ\ell 上にない。

点 P(x, y)\mathrm{P}(x,\ y) について、uu=y{}= y−k{}- k とおくと

d(P, ℓ)2\displaystyle d(\mathrm{P},\ \ell)^2−PF2\displaystyle {}- \mathrm{PF}^2=(u+e)2\displaystyle {}= (u + e)^2−{(x−h)2+(u−e)2}\displaystyle {}- \left\{(x - h)^2 + (u - e)^2\right\}=4eu\displaystyle {}= 4eu−(x−h)2\displaystyle {}- (x - h)^2=y−ka\displaystyle {}= \frac{y - k}{a}−(x−h)2\displaystyle {}- (x - h)^2

である。定理1 の証明と同じく、両辺が 00 以上であることから

PF\displaystyle \mathrm{PF}=d(P, ℓ)\displaystyle {}= d(\mathrm{P},\ \ell)  ⟺  y−ka\displaystyle {}\iff \frac{y - k}{a}=(x−h)2\displaystyle {}= (x - h)^2  ⟺  y\displaystyle {}\iff y=a(x−h)2\displaystyle {}= a(x - h)^2+k\displaystyle {}+ k

となる。(証明終)

二次関数の分野で「放物線」と呼んできた曲線は、この章の定義でもたしかに放物線でした。頂点 (h, k)(h,\ k) は、焦点と準線のちょうど真ん中にあり、軸は直線 xx=h{}= h です。二次関数 第2章で学んだ「軸・頂点」という名前は、この定義1 の「軸・頂点」と同じものを指しています。

すべての放物線は相似である

二次関数 第1章の小話では、yy=ax2{}= ax^2(aa>0{}> 0)の形のグラフがすべて相似であることを見ました。ここでは、向きや位置が違う放物線も含めて確かめます。

座標軸は、図形に合わせて自由に置き直してよいものでした(図形と方程式 第1章 公式5)。座標軸を置き直しても、2点の距離や点と直線の距離は変わらないので、放物線は放物線のまま、焦点は焦点、準線は準線に対応します。

定理3:放物線の相似

焦点と準線の距離が 2p2p である放物線は、座標軸をうまく置けば y2y^2=4px{}= 4px と表される。さらに、任意の2つの放物線は相似である。

証明 焦点 F\mathrm{F} から準線 ℓ\ell に下ろした垂線の足を K\mathrm{K} とし、線分 FK\mathrm{FK} の中点を原点、K\mathrm{K} から F\mathrm{F} へ向かう向きを xx 軸の正の向きとする座標をとる。FK\mathrm{FK}=2p{}= 2p より F(p, 0)\mathrm{F}(p,\ 0)、ℓ:x\ell : x=−p{}= -p となり、定理1 より放物線は y2y^2=4px{}= 4px である。

次に、2つの放物線を、それぞれこのように置いて y2y^2=4px{}= 4px,y2y^2=4qx{}= 4qx(pp>0{}> 0,qq>0{}> 0)とする。λ\lambda=qp{}= \dfrac{q}{p} とし、点 (x, y)(x,\ y) を点 (X, Y)(X,\ Y)=(λx, λy){}= (\lambda x,\ \lambda y) に移す拡大(原点を中心とする倍率 λ\lambda の相似変換)を考える。y2y^2=4px{}= 4px のとき

Y2\displaystyle Y^2=λ2y2\displaystyle {}= \lambda^2 y^2=λ2⋅4px\displaystyle {}= \lambda^2 \cdot 4px=4pλ⋅(λx)\displaystyle {}= 4p\lambda \cdot (\lambda x)=4qX\displaystyle {}= 4qX

であり、逆に Y2Y^2=4qX{}= 4qX なら y2y^2=4px{}= 4px である。よって、この拡大は1つ目の放物線を2つ目の放物線にぴったり重ねる。(証明終)

放物線の「大きさ」を決めるのは pp だけで、「形」を変える要素がありません。円がどれも相似なのと同じ理由です。

この定理を使うと、実践 j19 の放物線 x2x^2−2xy{}- 2xy+y2{}+ y^2−4x{}- 4x−4y{}- 4y+4{}+ 4=0{}= 0(焦点 (1, 1)(1,\ 1)、準線 xx+y{}+ y=0{}= 0)も、焦点と準線の距離が ∣1+1∣2\dfrac{|1 + 1|}{\sqrt{2}}=2{}= \sqrt{2} なので、座標軸を斜めに置き直せば y2y^2=22 x{}= 2\sqrt{2}\,x と表せることが分かります。xyxy の項は、軸が座標軸に対して傾いていることの表れです。

反射の性質

放物線 C:x2C : x^2=4py{}= 4py(pp≠0{}\neq 0)の接線を、二次関数 第6章 厳密定義 定義1 にしたがって考えます。すなわち、yy 軸に平行でない直線 yy=mx{}= mx+n{}+ n が、x2x^2=4p(mx+n){}= 4p(mx + n) の重解 x0x_0 をもつとき、この直線を点 (x0, y0)(x_0,\ y_0) における接線といいます(CC は yy=14px2{}= \dfrac{1}{4p}x^2 のグラフです)。

定理4:接線は FH の垂直二等分線

放物線 C:x2C : x^2=4py{}= 4py(pp≠0{}\neq 0)の焦点を F(0, p)\mathrm{F}(0,\ p) とする。CC 上の点 P(x0, y0)\mathrm{P}(x_0,\ y_0) から準線 yy=−p{}= -p に下ろした垂線の足を H(x0, −p)\mathrm{H}(x_0,\ -p) とする。

① 直線 m:ym : y=x02px{}= \dfrac{x_0}{2p}x−y0{}- y_0 は、点 P\mathrm{P} における CC の接線である。

② F\mathrm{F}≠H{}\neq \mathrm{H} であり、mm は線分 FH\mathrm{FH} の垂直二等分線である。したがって、mm は ∠FPH\angle\mathrm{FPH} を2等分する。

証明 ① mm の式を x2x^2=4py{}= 4py に代入すると、x02x_0^2=4py0{}= 4py_0 を用いて

x2\displaystyle x^2=2x0x\displaystyle {}= 2x_0 x−4py0\displaystyle {}- 4py_0=2x0x\displaystyle {}= 2x_0 x−x02\displaystyle {}- x_0^2  ⟺  (x−x0)2\displaystyle {}\iff (x - x_0)^2=0\displaystyle {}= 0

となり、重解 xx=x0{}= x_0 をもつ。xx=x0{}= x_0 のとき yy=x022p{}= \dfrac{x_0^2}{2p}−y0{}- y_0=2y0{}= 2y_0−y0{}- y_0=y0{}= y_0 だから、mm は P\mathrm{P} における接線である。

② F\mathrm{F} と H\mathrm{H} の yy 座標は pp と −p-p で、pp≠0{}\neq 0 より異なるので F\mathrm{F}≠H{}\neq \mathrm{H} である。線分 FH\mathrm{FH} の中点 M(x02, 0)\mathrm{M}\left(\dfrac{x_0}{2},\ 0\right) について

x02p⋅x02\displaystyle \frac{x_0}{2p} \cdot \frac{x_0}{2}−y0\displaystyle {}- y_0=x024p\displaystyle {}= \frac{x_0^2}{4p}−y0\displaystyle {}- y_0=0\displaystyle {}= 0

なので、M\mathrm{M} は mm 上にある。また、FH→\overrightarrow{\mathrm{FH}}=(x0, −2p){}= (x_0,\ -2p) と、mm の向きを表す (2p, x0)(2p,\ x_0) の内積は 2px02px_0−2px0{}- 2px_0=0{}= 0 なので、mm⊥FH{}\perp \mathrm{FH} である。よって mm は線分 FH\mathrm{FH} の垂直二等分線である。

P\mathrm{P} は CC 上の点なので PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} であり、P\mathrm{P} は mm 上にある。x0x_0≠0{}\neq 0 のとき、P\mathrm{P} は直線 FH\mathrm{FH} 上にない(F\mathrm{F},H\mathrm{H} を通る直線上の点で FH\mathrm{FH} の垂直二等分線上にあるのは M\mathrm{M} だけで、M\mathrm{M} の yy 座標は 00、P\mathrm{P} の yy 座標 y0y_0=x024p{}= \dfrac{x_0^2}{4p} は 00 でない)。したがって △PFH\triangle\mathrm{PFH} は PF\mathrm{PF}=PH{}= \mathrm{PH} の二等辺三角形で、頂点 P\mathrm{P} を通る底辺の垂直二等分線 mm は ∠FPH\angle\mathrm{FPH} を2等分する。x0x_0=0{}= 0 のときは P\mathrm{P} は原点、mm は xx 軸で、F\mathrm{F},H\mathrm{H} は mm に関して対称な位置にある。(証明終)

垂直を内積で確かめたところは、ベクトルの分野を前提にしています。傾きで確かめてもかまいません。x0x_0≠0{}\neq 0 のときは、FH\mathrm{FH} の傾き −2px0-\dfrac{2p}{x_0} と mm の傾き x02p\dfrac{x_0}{2p} の積が −1-1 です。x0x_0=0{}= 0 のときは、FH\mathrm{FH} は yy 軸上にあり、mm は xx 軸です。

定理4 から、パラボラアンテナの仕組み(小話2)が説明できます。軸に平行に入ってくる光は、準線と反対の側から、直線 PH\mathrm{PH} に沿って P\mathrm{P} に届きます。鏡がなければ、光はそのまま P\mathrm{P} から H\mathrm{H} の向きへ進んだはずです。反射の法則(入射角と反射角が等しい)によると、跳ね返った光の向きは、この「進んだはずの向き」を、鏡の面(接線 mm)に関して折り返した向きです。mm は FH\mathrm{FH} の垂直二等分線なので、H\mathrm{H} を mm に関して折り返すと F\mathrm{F} に重なります。よって、跳ね返った光は P\mathrm{P} から F\mathrm{F} へ向かいます。

定理4 からは、もう1つの事実も分かります。接線 mm 上の P\mathrm{P} 以外の点 Q\mathrm{Q} をとると、mm は FH\mathrm{FH} の垂直二等分線なので QF\mathrm{QF}=QH{}= \mathrm{QH} です。一方、H\mathrm{H} は Q\mathrm{Q} から準線に下ろした垂線の足ではない(それは P\mathrm{P} だけの性質です)ので、QH\mathrm{QH}>d(Q, ℓ){}> d(\mathrm{Q},\ \ell) です。よって QF\mathrm{QF}>d(Q, ℓ){}> d(\mathrm{Q},\ \ell) で、Q\mathrm{Q} は放物線上になく、放物線の「外側」(焦点までが準線までより遠い側)にあります。放物線は、接線の片側にすっぽり収まっているのです。

焦点と準線で決まる曲線たち

定義1 の条件 PF\mathrm{PF}=d(P, ℓ){}= d(\mathrm{P},\ \ell) を、正の定数 ee を使って

PF\displaystyle \mathrm{PF}=e⋅d(P, ℓ)\displaystyle {}= e \cdot d(\mathrm{P},\ \ell)

と一般化すると、ee=1{}= 1 が放物線です。ee<1{}< 1 のときは楕円、ee>1{}> 1 のときは双曲線になることが知られていて、ee を離心率といいます。ee が小さいほど円に近い、まるい楕円になります(ee=0{}= 0 は円と考えます)。放物線の離心率はいつも 11 で、1通りに決まっています。定理3 で「放物線はどれも相似」だったのは、この見方ともつながっています。楕円と双曲線は、第6章・第7章で、2つの焦点からの距離の和・差という別の定義から学びます。

この章の学習が終わったら

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